5/6 宮地楽器さんでのイベントのご報告

5月6日の、吉田直矢さんによる演奏会が無事に終了いたしましたので、写真にてご紹介いたします。

私が製作したヴァイオリンを新旧6台取り揃えて吉田直矢さんに演奏いただくという企画、楽器製作者として非常に光栄で、かつ、とても緊張もする演奏会となりました。

演奏会そのものは、吉田さんの素晴らしい演奏の数々で、大成功に終わりましたが、私自身も、楽器による音の違いを身を持って実感でき、また、私がヴァイオリン製作に向き合う姿勢、気持ちを、あらためて自己確認できた、非常に貴重な機会となりました。

楽器は、左から、昨年秋にトリエンナーレコンクールに出品したヴァイオリン、続いて2018年、2017年のヴァイオリン、完成したばかりの2019年クレモネーゼモデル、そして、2011年、2005年のヴァイオリンの6台となります。


d0047461_18595539.jpg



開演前、宮地楽器の山本岳志さんとの記念撮影です。
吉田直矢さんとの出会いは2005年、そして山本との出会いも2005年です。
14年間、さまざまなイベントでご一緒してきましたが、今回の演奏会は、一つの集大成でもあり、また、令和という新しい時代へ向けてのスタートとも言える、感慨深い時間となりました。

d0047461_19002204.jpg


大型連休最後の貴重な日にもかかわらず、大勢のお客様にご来場いただき、ありがとうございました。

d0047461_19002781.jpg


リサイタルは、吉田直矢さんの迫力のある演奏から始まりました。
今回は、私たちもステージ上で聴かせていただきましたが、開演と同時に、演奏のエネルギーが一気に会場に飛んで行き、一瞬で吉田さんの音楽の世界に染まる様子を目撃できました。


d0047461_19003582.jpg


d0047461_19000750.jpg


力強い弓使いで、一気に会場を音楽の世界に引き込んでしまう吉田さんの演奏、そのパワーに私の楽器が応えていけるのか心配でしたが、それぞれの楽器の特徴を上手く引き出していただく素晴らしい演奏で、安心して聴かせていただくことができました。

d0047461_19004280.jpg


ピアノは、山本有紗さん、ソロ活動のほか、アンサンブルやバンドで幅広く活躍されています。
プロフィールはこちらでご覧いただけます。
https://musica-celeste.com/member/piano/arisa-yamamoto
素晴らしい演奏をありがとうございました。
吉田さんのパワフルな演奏に負けないばかりか、さらにそのエネルギーを引き出していくかのような、力強いピアノ演奏でした。

d0047461_19005477.jpg

演奏会は、楽器の弾き比べコーナーを交えながら、楽しく進行していきました。

d0047461_19010010.jpg


司会の山本さんはいつもどおり軽妙なトークで、会場のお客様と楽しい交流をさせていただきました。

d0047461_19015390.jpg

吉田さんも、私との出会いのエピソードや、ご自身のヴァイオリンとの関わりなどを交えながら、楽しいお話しをしていただきました。

d0047461_19010873.jpg


私自身も、楽器製作への思いや、お客様に楽器を届けるまでの気持ちなど、いつもながら拙いトークで恐縮でしたが、精いっぱいご説明させていただきました。
楽器のモデルや製作年代による微妙な音色の違いなど、なかなかマニアックなテーマもありましたが、少しでも楽器製作について親しみを持っていただけましたら、製作者としてとても嬉しいです。

d0047461_19011385.jpg


演奏会の後半は、さらにエネルギッシュな演奏となり、会場も一体となって盛り上がりました。

d0047461_19001451.jpg

全身を使ってのパフォーマンス、けっして見た目だけのものではなく、音が、さらに強い塊となって飛んでいく事実を、会場のお客様は実感されたと思います。

d0047461_19012989.jpg



聴いている私自身も、真剣な表情です。
楽器が吉田さんの演奏に応えられているのか、心配な表情でもありますし、こういう弾き方にはこういう音が出るのか、または音が出ないのか、冷静に心に刻もうとしている製作者としての顔でもあります。

d0047461_19011759.jpg



無事に演奏会は終了しました。
吉田直矢さん、山本有紗さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。

d0047461_19014842.jpg



令和の時代の幕開けを、このような素晴らしい演奏会で迎えることができまして、製作者としてとても幸せな一日となりました。

あらためて、吉田さん、山本有紗さん、宮地楽器のスタッフの皆さま、そして、ご来場いただきましたお客様に厚く感謝申し上げます。

d0047461_19015859.jpg



終演後も、吉田さんは最後までお客様との交流を大切にされていました。
演奏家としても、一人の人間としてもすばらしい吉田さんとご一緒できたのは本当に光栄な出来事でした。

d0047461_19020421.jpg



お客様が帰られて、夢のような一日が終わり、山本さんとの2ショットです。
山本さんはセールの最終日、私は大阪の展示会の直後と、二人とも体力的には限界で、最後は座り込んでしまいましたが、もちろん、最高に心地よい疲労感でした。

あらためて、弦楽器製作者になってよかったと、心から思う一日となりました。
これからも、よりよい楽器を目指して精進していきたいと思っております。
今後とも、よろしくお願いいたします。

d0047461_19021271.jpg




# by violino45 | 2019-05-07 19:54 | 日記 | Comments(2)

大阪の展示会 無事終了しました。

5月2日と3日に開催されました、関西弦楽器製作者協会の展示会が無事に終了いたしました。

連休中にもかかわらず、とても大勢のお客様にご来場いただき、まことにありがとうございました。

長い歴史を持つ、大阪市中央公会堂の広々とした会場にて、二日間、貴重な経験をさせていただきました。

d0047461_20025639.jpg


d0047461_20043596.jpg

私はヴァイオリン2台と、ビオラ1台を展示させていただきました。

d0047461_20041873.jpg


d0047461_20031288.jpg


1台目のヴァイオリンは、宮地楽器さんにて見本品として常設展示しております2011年に製作したヴァイオリンです。
質実剛健な^^、強い音の楽器を目指して製作したヴァイオリンでしたので、当初は鳴りが渋い印象でしたが、8年を経過して、元気に、しかも伸びのある音で響くようになってきた気がしています。

d0047461_20042904.jpg


もう1台のヴァイオリンは、2018年の9月にクレモナで開催された、トリエンナーレコンクールに出品した楽器です。
まだ完成して半年の若い楽器ですが、反応が良く、しかもまろやかな音色を持っているので、年月とともにどのように成長していくのか、私自身も楽しみなヴァイオリンです。

d0047461_20042451.jpg



ビオラも、昨年のトリエンナーレコンクールに出品した楽器です。(41.3センチ)
ソロ向きの、強い音を目指して試行錯誤しながら製作したビオラです。
このビオラは、現在、宮地楽器小金井店さんに常設展示しておりますので、ぜひ御試奏いただければ嬉しいです。

d0047461_20041333.jpg


今回、展示会のメインテーマがチェロでしたので、たくさんのチェロが展示されました。
私は、残念ながら展示できませんでしたが。

d0047461_20030813.jpg


コントラバスも展示されています。

d0047461_20045083.jpg


こちらは、ビオラコーナーです。
一番手前が、私のビオラです。


d0047461_20040625.jpg


ビオラのウズマキです。

d0047461_20050543.jpg


今回、楽器の種類ごとに、弾き比べコンサートという形で演奏され、お客様が挙手で投票されて、最も人気のあった楽器が最後にふたたび演奏されるという趣向がありました。
私自身は、最新作ではないので参加いたしませんでしたが、なかなか興味深い企画でした。

d0047461_20044608.jpg



ヴァイオリンとビオラで、岩井孝夫さんが人気投票で1位となり、インタビューを受けられました。
私が製作の勉強を始めた頃からお世話になっている先輩で、この関西弦楽器製作者協会の初代会長でもある岩井さんの楽器、さすがに良い音で響いていました。

d0047461_20044163.jpg



岩井さんとの記念写真です。
出会ってから20数年、、、お互いに年齢を重ねましたが、毎年、元気に再会できるのはとても嬉しいことです。

d0047461_20025092.jpg



来年もぜひ参加できればと思っております。
皆様と再会できますのを楽しみにしております。

d0047461_20024418.jpg


# by violino45 | 2019-05-04 21:39 | 日記 | Comments(2)

大阪の展示会(5/2~5/3)に参加します。

GWに入りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
私はGW中に二つのイベントに参加予定ですが、第一弾、5/2~5/3の大阪での展示会を、あらためてご紹介します。

第11回 関西弦楽器製作者協会 展示会

5月2日(木) 12:00 -20:00
5月3日(金) 10:00 -18:00
大阪市中央公会堂 3階 中集会室(入場無料)

問い合わせ先 藤井勉 (絃楽器工房セレーノ) 
TEL : 06‐6862‐4050 info@kansai-violinmakers.jp

詳しくは、こちらのサイトをご覧下さい。

私はヴァイオリン2台とビオラを展示いたします。
ヴァイオリン1台とビオラは、昨年のクレモナ・トリエンナーレコンクールに参加した楽器を展示いたします。
この機会に、御試奏いただければ嬉しいです。
(私の楽器は、聴き比べ&ミニコンサートには出品いたしません)
会場にて、皆様にお目にかかれますのを楽しみにしております。

トリエンナーレコンクールに参加したヴァイオリンの写真はこちらでご覧いただけます。
https://sguscia50.exblog.jp/239145277/

写真は、3年前に参加したときのものです。(少し若い?)

d0047461_22262257.jpg



また、GWイベント第二弾の、私の楽器を吉田直矢さんに演奏いただくコンサートですが、まだお席に余裕があるようです^^ので、ぜひ宮地楽器さんにお問い合わせいただければ嬉しいです。(宮地楽器小金井店 042-385-5585

『吉田直矢 Plays KIKUTA』
新作マスターヴァイオリンの伝道者 吉田直矢が迫る菊田浩の世界


5月6日(月・振休)
【開場】13:30 【開演】14:00
宮地楽器小金井店 さくらホール
料金 MSC会員:1,000円/一般:2,000円 全席自由(要予約 042-385-5585

演奏 ヴァイオリン:吉田直矢、ピアノ:山本有紗
ゲスト:菊田浩(弦楽器製作家)

イベントの成り立ち、内容については、こちらの記事でご紹介しております。
https://violino45.exblog.jp/27562837/

GW期間中に、皆様にお目にかかれますのを楽しみにしております。

# by violino45 | 2019-04-28 22:33 | お知らせ | Comments(2)

クレモネーゼ 1715モデル 動画と写真でご紹介

以前、ホワイトヴァイオリンとしてご紹介しました、ストラディバリ、クレモネーゼ 1715モデルが完成しました。

今回も、クレモナ在住の演奏家、横山令奈さんに試奏していただきましたので、動画と写真でご紹介させていただきます。


d0047461_15014380.jpg


今回、たっぷり4曲演奏いただきましたので、10分を超える動画となりましたが、ミニ・リサイタルのように楽しんでいただけるように編集しましたので、ごゆっくりご覧いただければ嬉しいです。
特に、後半のタイスの瞑想曲は、全曲通していただいておりまして、高音から低音までの、楽器の特徴が良く分かる動画となったのではないかと思っております。

この、クレモネーゼ 1715モデルは、5月6日の、宮地楽器さんでのイベントでもお披露目させていただく予定です。
御試聴いただき、ありがとうございました。

横山令奈さんのプロフィールは、こちらです。
https://profile.ameba.jp/ameba/lena-violin

実は横山さんは現在来日中で、4月26日と27日には、大阪で演奏会があるそうです。
妹の横山亜美さんが、ブログに演奏会について書かれています。

4月26日について
4月27日について

前回同様、完成したばかりのヴァイオリンをプロの演奏家さんに試奏いただくのは緊張しますし、また、慣れない楽器での演奏を動画として残すことへの申し訳ない気持ちもあるのですが、そういう不安を一切感じさせない横山さんの演奏は、さすがですね。
そして、生まれたての楽器の最初の状態を記録に残すという意義にご賛同、ご協力いただけて、横山さんにはとても感謝しております。


d0047461_15012721.jpg


では、最後に、写真にて楽器をご紹介いたします。
いつもの1705年モデルとは、やはり少しだけ趣が違うシルエットです。

d0047461_14571162.jpg

d0047461_14572547.jpg

エフも、師匠のニコロ・アマティの影響が少なくなり、黄金期のストラドらしい、力強いエフの造形です。

d0047461_14580705.jpg

ホワイトの状態でも説明しましたが、この、Cの部分のラインの流れ方が、1705モデルとは微妙に違うところです。
超マニアックな違いではありますが、、

d0047461_14582053.jpg

ウズマキも、黄金期のストラドを意識して仕上げましたが、毎回、いろいろ悩む部分ではあります。

d0047461_14585298.jpg

d0047461_14583698.jpg

d0047461_14590531.jpg

今後も、機会があれば、クレモネーゼ・モデルも製作していきたいと思っております。

ご覧いただき、ありがとうございました。


d0047461_14573891.jpg

d0047461_14575315.jpg


# by violino45 | 2019-04-24 15:16 | 製作記 | Comments(4)

吉田直矢さんの演奏会(5/6宮地楽器)に向けて

5月6日に宮地楽器で開催されます吉田直矢さんの演奏会について、あらためてご紹介させていただきます。

5月6日(月・振休)【開場】13:30 【開演】14:00
宮地楽器小金井店 さくらホール
料金 MSC会員:1,000円/一般:2,000円 全席自由(要予約 042-385-5585)
https://strings.miyajimusic.jp/sale/event.php

この演奏会では、新旧、私が製作した様々な時代の楽器を取り揃えて、どのような音の違いがあるのか、私の製作ポリシーをご説明しつつ、吉田直矢さんにたっぷり演奏していただく予定です。

なぜこのような企画が実現したのか、今回は、吉田さんと私との御縁につきまして少し書かせていただきます。


時は遡って2005年、まだまだ駆け出しの製作者だった私は、先が見えない中、日本の楽器店さんを巡っては、製作した楽器へのご意見をいただいておりました。
そんな中、某楽器店にお邪魔していろいろお話ししている時に、吉田直矢さんがそのお店の常連で、ご自身も日本人製作家の新作楽器を使用されていると聞いて、ぜひご意見を伺いたく思い、ご紹介いただいたのが初めての出会いでした。

ちょうど2005年のチェコのコンクールに参加したヴァイオリンを持参していたので、試奏いただいたのですが、私が今まで経験したことがないくらい、また、自分の楽器とは思えないくらい、大きな音が鳴り響いて、ビックリしてしまったのでした。

青天の霹靂というのはこのことで、非常に衝撃的な出会いでしたし、私自身、その楽器はコンクールで音の評価が低く4位に留まったことで(高橋明さんが優勝^^)少し自信も無くしていた時でしたので、私の楽器も将来に向けて可能性があることを示していただけたような、喜ばしい出来事でした。

その時に、いろいろご意見をいただいたことも非常に勉強になり、今につながっておりますので、やはり、この2005年の出会いは、非常に大きい出来事だったと思います。

その直後に、都内で吉田さんのリサイタルがあると伺って、聴かせていただいたのですが、既存のクラシック演奏会に留まらず、斬新なアレンジや、演奏形態の新しさが非常に印象的でした。
特に、交響曲を小編成にアレンジして、ソロヴァイオリンで聴かせる試みが、迫力があって素晴らしかったです。

この出会いの前後で、宮地楽器の山本さんとも御縁ができ、私自身の製作家としての活動も勢いがついてきて、そして、2006年のヴィエニアフスキーコンクールでの優勝につながっていくわけですが、もし吉田さんとの出会いがなかったら、そういう人生もなかったかもしれないと思うと、やはり、出会いの大切さをあらためて思うわけです。

そして、2007年にはチャイコフスキーコンクールで1位をいただき、その年の11月には弦楽器フェアにて、宮地楽器さんのブースで展示させていただくことになったのですが、吉田さんはもちろん駆けつけてくださって、優勝した楽器を試奏していただきました。
以下、写真は2007年の弦楽器フェアの時のものです。

d0047461_06301921.jpg


d0047461_06304613.jpg

出会いからちょうど2年で、このような形でご一緒できることは、お互いにとても嬉しいことだったのは言うまでもありません。

d0047461_06311458.jpg


その後、弦楽器フェアには毎年参加させていただいていますが、吉田さんは必ず宮地楽器ブースに立ち寄ってくださって、パワフルな大きな音で試奏いただけるので、そのたびに、2005年の出会いを思い出して、自分の楽器もここまで鳴るのだと、あらためて心強さをいただいております。
(製作家というのは、実は、このように単純なものであります^^。)

もちろん、いつも、貴重なご意見をいただけるので、製作家として、非常に勉強になる時間でもあります。

d0047461_06312573.jpg


今回、私と吉田さん、そして宮地楽器さんとの御縁が実り、演奏会を開催いただけるのは、とても嬉しいことであります。
もちろん、自身の製作楽器を使用した演奏会は、とても緊張しますし、不安に思うこともたくさんあります。
でも、2005年の出会いから14年目に、このような貴重な機会をいただけるのは、やはりとても感慨深いですし、製作家としてとても幸福なことだと思っております。

5月6日のイベントは、おそらく、かつてないほど私の楽器が鳴り響く演奏会になると思いますので^^、GW最終日、ぜひ御来場いただき、私と驚きを共有していただければ嬉しいです。
吉田さんとともに、皆様の御来場を心からお待ち申し上げます。



d0047461_08315823.jpg



# by violino45 | 2019-04-21 07:43 | お知らせ | Comments(2)