クレモナ 3月23日

<2020年、3月23日(月)のクレモナの状況です>

イタリアでは、3月10日に施行された首相令により、2週間ほど外出禁止でしたが、収束の目途は立たず、残念ながら状況は加速度的に進んでいるようです。

首相令は3月25日までの予定ですが、ロンバルディア州は、さらに厳格な制限措置の州知事令(4月15日まで有効)を3月22日(日)付けで出しました。

今まで、このブログではあまり具体的なことを書いてきませんでしたが、よりイタリアの現状をご理解いただくために、州知事令の日本語訳(在ミラノ日本国領事館による)をご紹介いたします。

1 公共の場所での2人以上の集会の禁止。違反した場合は上限5,000ユーロの罰金。
2 業務開始前の医療従事者の健康状態モニタリング。
3 公共機関及び行政活動を実施する民間主体の活動停止,ただし必要不可欠な公共サービスの供給を除く。
4 非常事態もしくは必要不可欠な生産に関連しない「手工業活動」の停止。
5 屋外における市場の停止。
6 接客業(例:理髪師,美容師)の停止。
7 専門職事業活動の停止。延期不可で緊急のサービスもしくは期限が定められたサービスに関するものを除く。
8 全ての受入施設の閉鎖。但し,非常事態対応に関わる施設を除く。
  既に宿泊している客は,知事令の発効から72時間以内に施設を退去しなければならない。
9 建設工事の停止。道路,高速道路,鉄道,医療,病院,非常事態用施設の工事を除く。
10 飲料及び包装食品を販売する「h24」と呼ばれる自動販売機の閉鎖。
11 屋外におけるスポーツ及び運動の禁止。一人で行う場合を含む。

さらに、
・キオスク,薬局,ドラッグストアは営業するが,1メートルの安全距離を確保しなければならない。
・スーパーマーケット,薬局,職場における従業員及び客,治安当局が取り締まる者に対する体温測定の実施を推奨する。
・公共交通機関は,現在有効な州条例が規定する,利用者間の距離に関する措置が引き続き適用される。
・各自治体の長は,各自治体における個別の状況に応じて制限規定を更に強化することができる。

以上です。


①により、公園などで立ち話をしていても、状況によっては罰金になるようですし、④により、工房でバイオリンを製作したら罰金になりますが、自宅でなら大丈夫と理解しております。

総合的に見て、市民は全ての生産活動を停止して自宅待機、スーパーと薬局への買い物は許されるということで、それは今までも実質上は同じだったのですが、さらに厳密化され、罰則が厳しくなったという印象です。

また、②によって、医療現場で限界を超えて従事されているスタッフの健康が管理されるのは良いことですが、それは、医療現場のパワーが一時的に下がることも意味しますので、我々市民としては、やはり、これ以上感染者を増やさないように、全力で協力することが責務であると思っています。


以下、私見ですが、、

イタリアでは、一か月前の2月20日に最初の感染者が見つかり、その直後に、学校の休校、演奏会や各種イベント、スポーツ開催の中止、博物館などの閉鎖などの封鎖措置が早めに施行されましたが、今思えば、その程度では効き目がないほど、ウィルスの威力は凄まじいものでした。
その後も、段階的に規制が強化されてきましたが、なかなか追い付かず、結果的に、今回の州知事令のような、ほぼ限界に近いような規制措置を出すことになってしまいました。

一か月前の段階で今回のような措置をしていれば、もしかしたら早く収束していたかもしれませんが、やはりウィルスの方が強くて、結果は同じだったのかもしれません。
いずれにしても、イタリアの教訓としては、やはり、早めに二段階くらい厳しい措置をして丁度良いくらい、今回のウィルスは手強いのではないかというのが実感です。

一方、日本は今のところ、大変な状況下であっても、大きく事態が進行していないのは喜ばしいことですが、イタリアの現状を中心地で実感した身としては、やはり不安に思うところは多いです。
日本政府の対策は、いろいろな事情で思い切ったことの実行は難しい状況と思いますので、個人レベルでは、今回のイタリアの法令と同じくらいの危機感で対処されて丁度良いくらいでないかというのが、正直な気持ちです。

イタリアは、もう後戻りできない状況ですが、日本はまだ抑え込める段階だと思います。
皆様のご健康を、あらためてお祈り申し上げます。

庭の桜は、ようやく少しずつ咲き始めました。
今週末くらいには、満開の桜を見せてくれそうです。



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# by violino45 | 2020-03-23 16:22 | 日記 | Comments(4)

クレモナ 3月21日

<2020年、3月21日(土)のクレモナの状況です>

前回の17日(火)から、さらに事態は進行しておりまして、感染者、死者ともにこの4日間で2倍近い数字になってしまいました。
今のところ、外出制限の効果は明確には出ていないようです。

データだけで見ると、この二週間で感染者数が10倍になってしまいましたが、感染のリスクが10倍になったわけではないので、必要以上に慌てる必要はないのではと思いますが、ドイツの首相が国民に向けて発言したように、イタリアでも、国民全員が協力してウィルスを封じ込むしかない状況だと思います。

イタリアでは、今日から、公園など公共の場もすべて封鎖する法令が施行されました。
この背景には、外出制限の中でも不用意に出歩く人が多かったので、その対策という意味があります。
行政と携帯電話会社が協力して、市民の行動範囲をチェックしたところ、やはり多くの人が移動し過ぎているとの結果が出たので、政府がさらに対策を強化したようです。

いずれにしても、医療の現場は限界を超えているのは事実だと思います。
死者数が世界で1番目になってしまったのは、本当に痛ましいことですし、明日の我が身の事として、市民の多くが不安に思っているのも事実です。
クレモナでは、昨日から、アメリカNGOから派遣された野戦病院が仮設の治療施設として稼働していますが、一人でも多くの命が救われることを祈りたいです。

私たちとしては、引き続き、感染しないような対策を徹底していくしかない状況ですが、前向きな気持ちで、冷静に対処していきたいと思っております。


さて、庭の桜はまだ咲きませんが、、この季節、いろいろな小鳥たちが賑やかにさえずっております。
どこかで飼われている小鳥の声なのかもしれませんが、、窓から聞こえてくる歌声に、気持ちを癒されております。
動画で雰囲気が伝わるかどうか分かりませんが、30秒ほどですので、よろしければご覧ください。
画面は固定カメラですが、遠くで鳥が飛んだりしている様子も見えたりします。




# by violino45 | 2020-03-21 14:55 | 日記 | Comments(8)

3月17日のクレモナ、とホワイトヴァイオリン

<2020年、3月17日(火)のクレモナの状況です>

イタリア、スペインに続き、フランスも外出制限となりました。
そして、ヨーロッパの各国の国境では入国制限が進められているようです。

さらに、本日付けの政令で、イタリアに入国した人は皆、健康監察下に置かれ、14日間の自己隔離を義務付けられることになりました。
仕事での72時間以内の滞在の場合、適用外とのことです。
https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid_19_DM0307.html
お気を付けくださいませ。

イタリアの感染者数はさらに増加しておりますが、今日で外出制限から一週間目となり、ウィルスの潜伏期間を考えると、自宅待機の効果がそろそろ現れても良い頃と期待しています。

私自身、3月12日から市内に出ておりませんので、クレモナの状況は分からないのですが、昨晩は、深夜から早朝にかけて、町の全域で、作業車による消毒薬の噴霧が行われたようです。

引き続き、状況を見守るしかできない日々ですが、個人でやれること、やるべきこと、やってはいけないことは変わらないので、静かに暮らしていきたいと思っております。


そういう状況の中ですが、自宅で地道に仕事は進めておりまして、2月からご紹介しておりましたヴァイオリンがホワイトで完成しましたので、ご報告いたします。

まだまだ咲かない桜を背景に、とりあえずの記念撮影です。


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そして、いつもどおり、作業台での撮影です。
今回も、ストラディバリの1705年モデルでの製作です。


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今回は、端正ながらも少し変化のあるトラ杢の、一枚板での製作となりました。


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コーナー部分の造形と、パーフリングの先端部分の仕上げです。


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表板のコーナー部分と、エフとのコンビネーションは、楽器のスタイル、表情を決める重要な要素です。


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エフ孔を含めての、アーチのつながりが上手くいっていると、ライトでできる影が、滑らかに流れます。


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ウズマキは、今回もストラディバリの黄金期、1715年あたりの雰囲気を目指しております。
いつもより、少し多めに写真でご紹介いたします。

真横から。

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少し斜めから。

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真後ろから。

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斜め後ろから。

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後頭部の造形も、普段より多めの写真で。

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ご覧いただき、ありがとうございました。

今後も、製作記も交えながら、クレモナの近況もお伝えできればと思っております。
皆様も、引き続き、ご自愛くださいませ。

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# by violino45 | 2020-03-18 05:34 | 製作記 | Comments(2)

クレモナ 3月15日

<2020年、3月15日(日)のクレモナの状況です>


前回の記事の3月12日(木)から、イタリア全体の患者さん、亡くなった方の数はさらに増えてしまいました。

いろいろ心配な日々となっておりますが、特別な理由無しでの外出ができなくなったことで、自宅にこもっての生活には変わりがなく、市民の生活は小康状態に入った印象です。

3月10日の首相令で、薬局とスーパーマーケット、そして食料品店以外の店舗がすべて営業中止となったことは、ある意味、市民が一丸となっての封じ込め作戦と言えると思います。

一週間前、3月8日の日曜日は、天気が良くて、多くの市民が公園などに繰り出して賑わい、感染拡大を危惧する声が上がりましたが、15日の日曜日は、市内の公園はほぼ無人だったようで、この一週間で市民ひとりひとりの意識も大きく変わったようです。
(現実的には、理由なしでの外出が発覚すると、高額な罰金などの刑罰の対象になるのですが)

いずれにしても、必要な買い物以外のすべての経済活動を停止することでウィルスの拡散を封じ込めることができれば、想定される潜伏期間を過ぎた頃には効果が数字に現れてくると思いますので、今は、市民全員が息をひそめて、状況を見守っているという感じです。

今週の半ばから来週にかけてが、やはり山場であると思います。
感染数の増加に歯止めがかかることを、今は静かに祈りたいと思います。

日本も法案の可決など、いろいろな動きがありましたが、やはり、今後も心配な状況が続くかと思います。
引き続き、お気をつけてお過ごしください。


この日曜日も、クレモナは快晴で、気持ちの良い一日でした。
庭の桜の木は、まだまだ、咲くべきタイミングを待ってくれているようにも思えます。


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営業停止措置の期限の3月25日には収束の見通しが立って、満開の桜を嬉しく眺められるようにと、今は心から祈っております。


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# by violino45 | 2020-03-16 05:34 | 日記 | Comments(2)

クレモナ 3月12日

<2020年、3月12日(木)のクレモナの状況です>

だんだん、生存報告ブログのような意味合いになってきましたが、日々、状況が変わっていますので、記録の意味も兼ねて、数日ごとに更新しております。

3月10日の首相令で、イタリア全土で、町を超えての移動が制限されることになりました。
隣の町に行くには、自己申告書に必要事項を記入して持参しなければなりません。

自己申告できるのは、仕事や他の理由で必要な場合、健康上の理由、そして、自宅への帰還です。
偽りを書いた場合、刑事罰に処せられると明記されています。
市内を移動する場合も、持参したほうが良いと言われています。

そして、イタリア全土で、スーパーと薬局、食料品店を除くすべての店舗は、3月25日までの二週間、閉店となりました。

最初の患者が見つかってから3週間で、このような状況になるとは、さすがに予想していませんでしたが、感染数の大幅な伸びを考えると、仕方のない判断だと思われます。

いずれにしても、これ以上、最先端で尽力されている医療スタッフの負担を増やさないためにも、個人個人でできることをあらためて認識して、感染を防いでいくことが重要な時期になってきたのだと思います。

日本の皆様も、引き続きお気をつけてお過ごしください。


今日、銀行に行く用事があって、久しぶりに町に出たのですが、首相令の通り、全てのお店が閉店されていて、寂しい状況を実感しました。
でも営業しているスーパーが混みあっているというわけでもなくて、市民は淡々と状況を受け入れているという印象を持ちました。

大聖堂前広場、閑散としています。
水曜日の朝市も、中止になりました。


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いつもは人が行き交う商店街も、静かです。


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ストラディバリ広場も、時々、人が通り過ぎる程度です。


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ストラディバリさんも、寂しそうです。


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誰も居ないローマ公園の、モンテヴェルディ像、静かに町を見守ってくれています。


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# by violino45 | 2020-03-12 20:00 | 日記 | Comments(2)