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モンドムジカに展示します。

今年も、弦楽器見本市、「クレモナ・モンドムジカ」の季節になりました。

昨年同様、私と高橋明さん、そしてアレッサンドロ・メンタさんの3人で共同ブースを出展することになりました。

期間は、9月30日(金)~10月2日(日)までの3日間です。
3人とも、先日のスロバキアでのコンクールに参加したバイオリンを展示する予定です。
もしクレモナにいらっしゃいましたら、、ぜひお立ち寄りくださいませ、、。
ブース番号は、161番です。

、、、、書いていて、無理がありますね、、やはり。
無事に終了しましたら、ご報告させていただきます。
ことしこそは、例のメトロノームをゲットするかも、、、、。

さて、コンクール参加で慌ただしく、製作記が更新できませんでしたが、弦楽器フェアに展示する予定のバイオリンとビオラの製作も平行して作業しておりました。

ビオラのパーグリングからご紹介します。
パーフリングの溝を掘ったあとは、とりあえず、長めに切ったパーフリングを曲げて納めてあります。
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コーナー部分は、こんな感じです。
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コーナー部分の溝に合わせて、上手く先端が揃うようにパーフリングを削ります。
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以前も書きましたが、この部分は、すき間無く密着することも大切ですが、それ以上に、バランス良く、また、躍動感を感じるような形に仕上がるかどうかがポイントになります。
溝に入れると、こんな感じになります。
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次は、ミニカンナによる、アーチの成形になります。
ビオラは、バイオリンより大きいですので、アーチを全体的に見ることが少し難しくなります。
(チェロに比べたら、、楽ですが)
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表板は、途中でエフ孔を書いて、バランスを見ながら削っていきます。
楽器として仕上がった時に、エフ孔はいろいろな角度から3Dで見えますので、アーチの形がエフ孔の印象に影響を与えるのです。
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スクレーパーで仕上げて、アーチの完成です。
ビオラの音作りとしては、バイオリンとは少し違ったアーチを意識する必要もあると思いますが、それを具体的に実践するのはなかなか難しく、バイオリンと相似形に納めることが、やはり無難なところではあります。
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バイオリンは、厚み出しです。(ちょうど、ビオラの作業の続きの展開ですね)
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紙一重で楽器になれなかった木片たちです。
完成した楽器よりも、こうした木片のほうが多いと言う事実に、弦楽器製作者としての罪深さを実感しますが、だからこそ、一削り、一削り、気持ちを込めて製作した一台の楽器には製作者、そして木材の魂が宿るのだと思って、材料を大切にして仕事をしていきたいです。
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バスバーを貼り付けてからも、厚さを測定し、全体の響きを感じながら最終調整します。
バスバーの材質や削り方も含めて、無限の組み合わせがありますので、バイオリンの音作りの難しさを実感するところです。
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今回のエフ孔は、こんな感じになりました。
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さて、クレモナもかなり涼しくなって、時々、寒いくらいですが、シマにゃんも、夏場は長く伸びて寝ていましたが、最近は、丸くなって猫らしく寝るようになってきました。
完全な円のときもあるのですが、なかなかシャッターチャンスが難しく、、、今回は少し楕円になってますね、、。
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こうして幸せそうに寝ている顔を見ていると、半年前にはガレージで死にかけていたことなど忘れているようにも見えますが、、、でも、それで良いのだと思います。
このまま、ずっと、苦しかったことなど思い出さずに、穏やかに暮らしていって欲しいと思います。
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by violino45 | 2011-09-28 07:09 | 製作記 | Comments(8)

製作コンクールのご報告。高橋さん、おめでとう!

皆様、台風の影響など、大丈夫でしたでしょうか?
私の実家のある名古屋でも、避難勧告が出ておりましたが、実家のほうは無事だったようです。

さて、なかなか製作記が更新できず、失礼しております。
実は、先日、スロバキアにてバイオリン製作コンクールが開催されまして、楽器の出品などで慌ただしくしておりました。

2006年から始まり、今年で4回目の開催になりますこのコンクール「Violino Arvenzis」は、2007年には天野年員さんが優勝されたことがまだ記憶に新しいですが、2008年を最後に休止になり、今回は3年ぶりの開催となりました。

私自身は、2009年のトリエンナーレ・コンクール(クレモナ)以来、2年ぶりのコンクール参加となりました。

私と、相棒の高橋明さんは、それぞれバイオリンを2台ずつ出品しました。

このコンクールは、どちらかというと「バイオリンの音色が重視されるコンクール」、という位置付けで、完成の数年後に本格的に鳴り始めるようなバイオリン製作を目指している製作者には少々ハードルが高い大会ではあるのですが、それだけに挑戦し甲斐もあるということで、毎回参加してきました。

私のいままでの戦績は、、

2006年 6位
2007年 9位
2008年 8位

と、上位入賞はしていませんが、10位以内ということで、もちろん十分過ぎる成績だと思っています。


今回も、いつもどおり、ベストを尽くした楽器を製作しましたが、、結果は。。

総合で第7位という成績でした。

過去の成績でちょうど抜けていた7という数字、収まりが良いですね。。

ちなみに、もう一台のバイオリンは、11位でした。

上位入賞を逃して残念な気持ちもあるのですが、国際大会での優勝経験者の名前が連なるコンクールで10位以内に入ることのほうが私としてはプレッシャーを感じますので、この成績には満足、というか安堵の気持ちが強いです。

といいますか、年齢的にも?コンクールに参加できる機会は残り少ない気がしますので、今は、仲間とともにコンクールに参加できることの幸せを感じています。

でも時々、どうしてコンクールに参加し続けるのか?と訊かれることもあるのですが、、、

一言では説明しづらいですので、、またの機会に、、。


さて、前置きはこの辺にして、、(長くてすみません)

今回のコンクールでは、高橋明さんが第2位、シルバーメダルを獲得されました。

そして 第1位、ゴールドメダルは、同じくクレモナの良きライバル、マルコ・オジオさんでした。

お二人、おめでとうございます!

上位入賞が確実になった時点でスロバキアに飛んだ高橋さんとオジオさん、無事に表彰式に間に合ったようです。
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お二人とも、良い表情ですね。
そして、審査委員長を務められた、シメオネ・モラッシーさんの嬉しそうな表情が印象的です。

高橋さんは、最優秀技術賞も併せて受賞されました。
高橋さんの2台目の楽器も、4位に入りました。
おめでとうございます。

高橋さんのバイオリンは、以前からとてもクオリティが高かったのは言うまでもないことですが、最近、さらにレベルアップをされていることを感じていましたので、今回のシルバーメダルは、私の中では当然予想していたことでしたが、ライバルの快挙に心からの拍手を送りたいと思います。

ちなみに、私と一緒にラザーリ師匠の下で修行したアレッサンドロ・メンタさんも、第6位という成績を獲得しました。

高橋さんと私の出品楽器は、また近いうちに録音してご紹介したいと思っております。

高橋さんの楽器は、高橋さんのブログで、コンクールの表彰式の様子とともに、ご覧いただけます。

私の楽器は、以下、ご覧いただければ幸いです。

まずは、7位になったバイオリンです。
以前、ホワイトバイオリンでご紹介しました楽器です。
こちらでご覧いただけます。
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11位になったバイオリンは、こちらです。
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シマにゃんは、人間界の出来事には興味無いようです。
「なんだか騒がしいにゃ」
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「妙なもので競争しとるにゃ」
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「つまらんから、寝るにゃ」
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by violino45 | 2011-09-21 08:06 | お知らせ | Comments(6)

弦楽器フェアのお知らせ、広告編、と製作記

昨日発売となりました弦楽器専門誌「サラサーテ」に、弦楽器フェアへの出展をお知らせする宮地楽器さんの広告が載りましたので、ご紹介いたします。
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弦楽器フェアには、2007年から毎年参加させていただいていまして、今年は5回目になります。
天野年員さん、高橋明さんとともに、今年も新作楽器を展示させていただきますので、ぜひ、ご来場いただければ嬉しいです。
写真をクリックすると、大きな画面で広告をご覧いただけます。
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私は、現在ブログにてご紹介しておりますバイオリンと42センチビオラを、天野さんは新作のバイオリンを、高橋さんは、現在製作中のビオラ(41センチ)と新作バイオリンを展示いたします。

高橋さんは、弦楽器フェアの会場でご購入いただける楽器も用意されるとのことですので、この機会に、ぜひ試奏をされてみてはいかがでしょうか?

私たち3人は、弦楽器フェアの期間中、いつでも宮地楽器さんのブースにおりますので、お気軽にお声をかけていただければ嬉しいです。

また、今回、初めての試みなのですが、宮地楽器さんのブースでは、ご希望をいただければ、常駐のプロ奏者が試奏の代行をさせていただきます。
楽器から離れた場所での音色を確認されたい時、客観的に音色の比較をされたい時など、お気軽にご用命いただければ幸いです。


また、宮地楽器さんのHP上での、私たちをご紹介いただいていますページもリニューアルされましたので、ご覧いただければ幸いです。
http://strings.miyajimusic.jp/japanese_maker.php

会場にてお目にかかれることを、宮地楽器のスタッフさんとともに、楽しみにお待ちしております。

では、42センチビオラの製作記をご紹介します。
前回製作した内型に、ブロック材を貼り付けます。
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ブロック材を、コーナーの形に削ってから、横板を曲げます。
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センター部分だけ貼り付けた横板です。
なんだか、猿の耳のようで、、、けっこう好きな瞬間です。。
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横板をすべて貼り付けると、急に楽器らしくなってきます。
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横板に合わせて、裏板と表板をデザインします。
ビオラはバイオリンに比べて大きいので、横板からはみ出す部分も大きいような気がしますが、実は、バイオリンとほとんど同じです。
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切り抜いた裏板と表板です。
次回は、荒削りと、パーフリングの作業になります。
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バイオリンのほうは、ミニかんなでのアーチ作りです。
削る場所によって、ミニかんなの大きさを変えていきます。
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2匹の猫がにらみ合っているような感じですね。。
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スクレーパーで、アーチを仕上げていきます。
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スクレーパーは、木材を削り取るというよりも、カンナで切り取るような感覚で作業します。
削りくずも、カンナに似ています。
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シマにゃんも、最近は涼しくなってきて、生き返ってきた感じです。
大きさを実感していただこうと思い、バイオリンとの2ショットを撮ってみました。
不審な物体に、、、警戒しております。。
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by violino45 | 2011-09-02 07:38 | 製作記 | Comments(11)