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モンドムジカ2010クレモナ 出展のお知らせ。

大変直前になってしまい、申し訳ありません。

クレモナで毎年開催されています、モンドムジカ(MONDO MUSICA)に、今回初めてブースを出展いたします。

10月1日(金)から10月3日(日)までの3日間です。

ブースは、工房の同僚である高橋明さん、そしてラザーリ工房での兄弟弟子である、アレッサンドロ・メンタさんとの3人での共同出展になります。

写真は、昨年の東京での弦楽器フェアでのものです。
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3人とも、モンドムジカでのブース出展は初体験ですので、いろいろ戸惑っていますが、きっと良い経験になると思っています。

モンドムジカにいらっしゃる方は、ぜひ私たちのブース(No.161)にもお立ち寄りください。

モンドムジカのサイトはこちらです。
http://www.cremonamondomusica.it/

また、いずれ詳しくお知らせさせていただきますが、今年も、東京九段下の科学技術館で開催される、「弦楽器フェア2010」にも宮地楽器さんのブースにて、高橋明さん、天野年員さんとともに楽器を展示させていただきますので、ぜひお立ち寄りくださいませ。

日程は、11月5日(金)~7日(日)の3日間です。
アレッサンドロ・メンタさんや、私の師匠のニコラ・ラザーリさんも来日します。

by violino45 | 2010-09-30 04:59 | お知らせ | Comments(2)

ご紹介。 天野さんの新工房。

すでにご存知の方も多いと思いますが、、、

天野年員(としかず)さんが、日本に帰国され、京都に新工房を開設されました。

あまのとしかず・ヴァイオリン工房  天野年員
〒602-0044 京都市上京区今出川通小川東入北兼康町300番地2
tel 075-354-6550


営業時間
平日  9時~13時、14時~19時。
土曜日 9時~13時、14時~18時。
外出している時もありますので、あらかじめ、お電話にてご連絡いただければ幸いです。

業務内容は、製作・修復・調整・弓のメンテナンス・販売、とのことです。

写真は、新工房での天野さんです。
まだ開設して日が浅いので、シンプルな感じですね。
お元気に活動されているようで、なによりです。

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天野さんと私は、2001年6月、クレモナの弦楽器製作学校の入学試験で初めて出会いました。
その時から、「タダモノではない、、」的な印象でしたが、話をするうちに、とても気さくな、そして、裏表の無い人物だと分かり、そして、お互い分野は違いますがエンジニア出身ということで、気持ちも通じ合うものもあって、1年前に入学した高橋明さんとともに、クレモナでの特別な存在となったわけです。

製作学校には、お互い無事に3年生に編入することができて、マルキ先生の下で一緒に勉強する日々を過ごすうちに、最初の「タダモノではない」印象はさらに大きくなりましたが、いきなり強力なライバルが目の前に現れたことは、私にとって、とても幸運なことだったのだと思います。

その後は、お互いに新しいバイオリンを完成するたびに意見を言い合ったり、何台か楽器を持ち寄って音を比べる試奏会をするなど、良い楽器を作るために、文字通り、高橋さんと三つ巴の状態での切磋琢磨の日々だった気がします。

2005年の、高橋さんのチェコでのコンクールの優勝を皮切りに、2006年には私がヴィエニアフスキー優勝、2007年には天野さんがスロバキアで優勝、私がチャイコフスキー優勝と、国際コンクールで良い成績を続けて収めることができたのは、本当に嬉しいことでしたし、同じ時期に強力なライバルがクレモナに集まった偶然に感謝しました。

天野さんは、その後、クレモナでも1,2を争う有名な修理工房に入り、数々の名器を修理・修復する中で、修理技術者としても第一級の腕を身に付けられました。

日本で工房を開きたいと伺った時は、やはり寂しいものがありましたが、活動場所が変わっても、ライバルとして、そして良き友人としての関係は変わることはありませんので、日本での今後の活動を心より応援したいと思っております。

今後は、楽器製作はもちろん続けられるとともに、修理、調整の仕事もその高い技術力で幅広くトライされていくと思いますので、お近くの方は、ぜひ天野さんの工房を覗いてみてください。

最後に、クレモナでの3人のスナップを一枚。。
二人だけネクタイという、妙な状況ですが、、楽しそうですね。。
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by violino45 | 2010-09-17 15:46 | お知らせ | Comments(10)

イザイ・ガルネリ その後 そして再放送のお知らせ

9月に入ってしまいましたが、日本はまだまだ残暑が厳しいそうですね。
クレモナは、8月後半は少し夏らしい暑さが戻りましたが、数日前から急に気温が下がって、日本の10月後半のような涼しさになりました。

さて、停滞しておりますイザイ・ガルネリの製作記ですが、、少し進展を、、。

まずは、厚み出しです。
初めてのモデルでの厚み出しは、データが少ないですので、いろいろ考えてしまいますが、基本的には、ストラドモデルで蓄積したデータを元に、板の振動する様子を想像しながらアレンジしていきます。
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そして、バスバーを貼り付けます。
テンションを掛けて、、とか、いろいろなセオリーはありますが、、、まずは、隙間無く、しっかりと密着していることが大切だと思います。
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そして、ミニかんなで形を整えていきます。
この作業は、バイオリン製作の中でも重要な仕事の一つだと思うのですが、もっとも感覚的につかみづらい作業でもあります。
表板の材料、アーチの形、厚み、バスバーの材質、貼り付ける位置、そのすべてを考慮して、最適な形に削るというのは、難しい、、、というか、なにが最適なのか、その基準が無いわけですから。
ひとつだけ、すべてに優先するのは、弦の圧力に負けない、楽器の強度だと思いますので、その一線を越えないように注意して、削っていきます。
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このミニかんなは、最近購入したもので、刃を固定するのにネジを使っています。
左側は、以前からの、クサビタイプです。
微妙な違いではあるのですが、やはり、重さといい、手に当たる感触といい、昔ながらのクサビタイプの方が手になじむ感じです。
でも、刃の調整は、ネジタイプのほうがやりやすいので、一長一短ですね。
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厚みが仕上がったら、箱を閉じます。
やり残したことが無いか、10回くらいは復唱して確認しても良いほど、重要な瞬間ではあります。
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スプールクランプで、固定します。
ここまで来ると、楽器製作も7合目と言う感じでしょうか。
以前も書きましたが、クランプを外したら、思わず叩いてしまいます。
叩かない製作家が居たら、会ってみたいです。
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さて、タイトルにも書きましたが、2008年に制作、放映されました、

「バイオリンの聖地クレモナへ ~ストラディヴァリウスに魅せられた日本人たち~」

が、再放送されます。

9月4日(土曜日) 夜8時~9時55分 BSジャパン(BSデジタル放送)

もう2年も過ぎてしまったことが信じられない感じですが、何度も再放送していただけるのは嬉しいことですね。

番組の最後で川久保さんにシャコンヌを弾いていただいた時から、より良い楽器を目指して15台以上の楽器を製作していますが、はたして本当に進歩しているのかどうか、、自分の中では答えを出し切れないでいるのは事実です。

もう一度、川久保さんには私の楽器を弾いていただいて、率直なご意見を聞かせていただきたいところではありますが、、、、、いつか、実現した時には、ご報告させていただきますね。

番組の、紹介サイトはこちらです。
http://www.bs-j.co.jp/bangumi/html/201009042000_20233.html
公式ページは、こちらです。
http://www.bs-j.co.jp/violin/

by violino45 | 2010-09-02 07:31 | 製作記 | Comments(15)