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ガリンベルティモデル、アーチの完成

パーフリングが終わると、アーチを作っていきます。
まずは、丸ノミでざっくりと形をつくります。
この作業でアーチのイメージはほぼ決まりますので、荒削りとは言いつつ、見た目とは違って繊細な作業です。
実際、凹んだところは、仕上がりラインまで1ミリほどしか残っていないと思います。
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次に、ミニカンナでさらに形を整えていきます。
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最後に、スクレーパーで仕上げて、アーチの完成です。
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ガリンベルティさんも、アーチにはすごくこだわって製作されていたことでしょう。
彼の名前が入ったモデルを作るのは、プレッシャーも感じますが、とてもやりがいのあることです。
キレイなアーチが完成して、ほっと一息です。
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by violino45 | 2007-11-28 17:26 | 製作記 | Comments(12)

ガリンベルティモデル パーフリング

パーフリングカッターという道具で、溝を付けていきます。
これだけで十分深いように感じられますが、実際にはナイフでさらに掘り込みます。
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コーナー部分の仕上がりは、バイオリンの見た目の完成度に大きく影響しますし、製作者の腕前やセンスを判断するのには一番分かりやすい部分ですので、じっくりと時間をかけて作業をします。
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パーフリングを入れる前の溝です。
オリジナルのガリンベルティの楽器は、パーフリングの先端がストラドほど内側に向いていませんが、今回は、私の最近のスタイルどおり、先端が内側を向くようにしました。
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ニカワを入れる前のチェックです。
隙間が無いように、というのが理想ですが、それよりも、「曲線が生きているか?」ということに神経を配ります。
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ニカワ付けした後、周辺部を削り込みます。
この溝が、バイオリンの優美な曲線のスタート地点になるわけです。
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削りカスが、これです。
「金太郎飴」状態ですね。
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by violino45 | 2007-11-24 14:20 | 製作記 | Comments(6)

藝大デビュー?

弦楽器フェアが終了してから数日間東京を漂流していたのですが、なぜか「東京藝術大学」にお邪魔する機会がありましたので、その時のことを少しご紹介しますね。

私がお邪魔したのは、音楽学部の中にある「音楽環境創造科」というところでして、2002年に新設された、まだ新しい科なのですね。
詳しくは、こちらのページでご覧ください。
http://www.geidai.ac.jp/music/enviroment.html
一言で言えば、音楽そのものと、それを取り巻く音響技術を幅広く学ぶことによって、新しい音楽環境を創造していける人材を育成するための科ということですね。

今回なぜ、私がお邪魔したかということですが、こちらで教鞭をとっておられる亀川さん(准教授)が、実は私の元職場の先輩で、10年間ほど一緒にクラシック音楽などの録音をしていたというご縁があったのです。

亀川さんは、当時から優秀なミクサーとしての評価はもちろんですが、サラウンド録音やハイビジョン技術のスペシャリストとしても内外に名を知られていまして、いずれは研究者としての役職につくのだろうと想像していましたが、私が退職した1年後に藝大の助教授として新しいスタートを切られた時は、少々驚きました。

家族からは、、「バイオリン職人と助教授、、、この違いはナニ?」と責められたのは言うまでもありません;_;

それはともかく、、、音楽と音響という研究テーマに、「楽器」という要素は不可欠ですので、今回、チャイコンの優勝楽器を持ち帰るという良い機会なので、科の生徒さんを交えて座談会という形でバイオリンの製作についてご説明させていただいたというわけです。

座談会の様子です。
さすが、普段から音楽と音響を研究されている皆様、楽器についての質問は途切れる事がなく、たじたじになってしまいました。
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こちらが、亀川さんです。
学校教育法の制度改正により、現在は准教授という役職です。
7年ぶりにお会いしても、まったく違和感がないのはお互いに不思議でした。
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座談会が終わり、バイオリン科の学生さんに試奏していただいているところです。
チャイコンの楽器の他にもう一台新作を持参したのですが、その音色の微妙な違いに皆さん興味を持たれたようです。
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また、北千住にある、音楽環境創造科の新しい設備も見学しました。
2006年にできたばかりの、綺麗な校舎です。
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建物内には、いくつかのスタジオ設備がありますが、中でも、この大規模スタジオは最新の理論で音響設計された本格的なもので、すぐにでも業務レコーディングに使えるクオリティを持っています。
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さすがは長年レコーディングの第一線で活躍されてきた亀川さんの集大成ともいえる設備です。
このスタジオでレコーディングの実習、研究ができる学生さんたちはとても恵まれていると感じました。
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短時間の訪問でしたが、せっかくのバイオリンなので録音してみようということになり、早速マイクセッティングです。
私も少しだけ手伝って、昔の感触を思い出しました。
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これは、サラウンド収録をするためのマイクセッティングです。
演奏していただいたのは、この科の学生さんです。
レポート提出間際で、徹夜明けのところ、ありがとうございました。
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私が持参した2台の楽器と、学生さんの楽器を弾きくらべて音色チェックです。
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今回、短時間ではありましたが、楽器の微妙な音の違いが録音からも確認できて面白かったです。
こういう実験は、客観的に楽器の音を聴くことが必要な製作者にとって、すごく重要で、勉強になることですし、音楽環境創造科のテーマとしても、興味深いことであるのではと感じました。
次回は、さらに本格的にセッティングして様々な実験をしたいですねと言いつつ、藝大を後にしました。
今回、亀川さんをはじめ、教授さん、講師さん、そして学生さんにはとてもお世話になりました。
おかげさまで楽しい時間を過ごすことができました。
この場をお借りして、感謝申し上げます。
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by violino45 | 2007-11-22 16:12 | 日記 | Comments(2)

ありがとうございました

菊田です、こんにちは。
ご無沙汰してしまい、失礼しました。

弦楽器フェア後、東京や名古屋でいろいろなところにお邪魔して、そのことを書こうと思っていたのですが、弦楽器フェアでの3日間で、思っていたよりも私の心と体は燃え尽きていたようで、ネット環境にすんなり復帰することが難しかったのです。

この一週間は名古屋に居たのですが、とりあえずなにもせずに過ごす時間も必要な時もあるのではと、これからのブログのことなども考えつつ、やんわりと過ごしました。

で、特に結論は出なかったこともあり、、、これからも今までと同じペースで、ブログを書かせていただこうかと思っております。

またお気軽に遊びにきていただければ嬉しいです。

末筆ですが、今回の弦楽器フェアでは、たくさんのお客様にお越しいただき、本当に、感謝しております。
皆様に、直接お礼を申し上げられないのが残念ですが、この場を借りて、あらためて感謝申し上げます。
ありがとうございました。

菊田 浩

by violino45 | 2007-11-19 12:58 | 日記 | Comments(6)

2007弦楽器フェアのご報告

大変遅くなりましたが、2007弦楽器フェアの様子を簡単にご紹介します。

今回、私の楽器は主に東京小金井の宮地楽器さんのブース、そして名古屋駅前のヴィルトゥオーゾさんのブースにも展示させていただきました。

3日間のフェア期間中、本当にたくさんのお客様にご来場いただき、ありがとうございました。
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左から、天野年員さん、私、そして高橋明さんです。
こうして日本で3人並んで立つというのは初めての経験で、お互いに不思議な感覚で戸惑っていますね。
この数年間、さまざまなコンクールで勝ったり負けたり、、それぞれがライバルではあるのですが、それ以前に、お互いに良い意味での刺激を与えることができる仲間、そして冗談を言い合える良き友人でもあります。
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そしてこの方、宮地楽器の山本さんです。
50年の歴史のあるこのフェアに初参加することを決めたときは、正直なところビビリましたが、山本さんをはじめ、宮地楽器のスタッフ様の温かいサポートのおかげで、なんとか3日間を乗り切ることができました。
壁に貼ってある、写真付きのプロフィールパネルも、山本さんの力作です。
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ガラスケースに入れられた、チャイコフスキーコンクールの受賞作品たちです。
本来は、コンクール事務局から戻ってくることはないはずの楽器だったのですが、通関処理の関係で一度返還され、こうしてお客様に見ていただけたことは、やはり幸運なことなのだと思います。
でも、この後、冬のモスクワ(すでに氷点下)にこの楽器たちを返しに行かなくてはならないのです。
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こちらは、先日までブログにてご紹介していましたカノン砲(左)です。
山本さんが持っているのは、7年前に製作した同じモデルで、たにつちさんの所有の楽器です。
こうして、以前の作品を見ることができ、そしてオーナー様と楽しく交流できるのは製作家冥利につきますね。
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今回、たくさんの演奏家の方にご来場いただきました。
木野雅之さんとは、昨年の宮地楽器でのリサイタルにて私の楽器を演奏していただいたご縁もあり、今回もブースの前で一曲ご披露いただきました。
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演奏が始まるとすぐに黒山の人だかり、、、さすがの人気です。
演奏もすばらしかったです。
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来日中の、著名なマエストロにも楽器を見ていただけるチャンスです。
世界的に有名な鑑定家、修復家のエリック・ブロットさんです。
とても緊張しましたが、楽器の良いところ、足りないところを的確に指示していただき、すごく勉強になりました。
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この弦楽器フェア、近年は世界規模の楽器見本市としてのイメージが強いですが、日本人製作家の作品発表の場として、現在も重要な意味を持っています。
近年、さらに日本人製作の楽器のレベルが全体に上がってきていることは、会場にお越しいただいた皆様には良く実感していただけたことと思います。
ぜひ一度、このフェアにお越しいただければ幸いです。
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私のバイオリンを展示させていただいた、ヴィルトゥオーゾさんのブースに立ち寄ったら、クーベリック・トリオの皆様をご紹介していただきました。
世界的に活躍されている音楽家の方との思いがけない出会いに、すごく緊張しましたが、楽器をとても褒めていただき、嬉しいひと時をすごさせていただきました。
ヴィルトゥオーゾの皆様、お世話になり、ありがとうございました。
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最後に、宮地楽器のスタッフさんたちとの記念写真です。
企画、準備段階からフェア本番と、とてもお世話になりました。
とても楽しい、フレンドリーなスタッフさんたちですので、ぜひ一度、ご来店くださいませ。
ありがとうございました。
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今回、私自身、初めての経験で戸惑い、時に失礼な言動もあったことと思います。
この場を借りてお詫び申し上げます。

でも、3日間、たくさんお越しいただいたお客様のおかげでとても楽しく過ごさせていただきました。
あらためてお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
菊田 浩

by violino45 | 2007-11-11 18:27 | 日記 | Comments(10)

ありがとうございました

2007年弦楽器フェアが無事に終了いたしました。

足が棒のようになりましたが、初めての方、そして久しぶりの方ともたくさんお会いできて、とても嬉しく、幸せな3日間を過ごすことができました。

この場を借りまして、あらためて感謝申し上げます。

また、あわただしさの中、私の不徳により、十分に応対もできず、不快な思いをされた方もいらっしゃるのではないかと思います。
謹んでお詫び申し上げます。

この数日間ネット環境が不十分なことと、疲労がたまっておりまして、いただいたコメントやメールにお返事ができないことを重ねてお詫び申し上げます。

皆様の温かいメッセージには本当に癒される思いです。

日を改めて、お返事させていただくとともに、弦楽器フェアの様子も詳しくご報告させていただきますので、よろしくお願いいたします。

では、あらためて、皆様ありがとうございました。

菊田 浩

by violino45 | 2007-11-05 01:01 | 日記 | Comments(16)