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エフに関するマニアックな話

以前ご質問をいただいた、エフ孔の周辺の窪みの話です。
表板のアーチが完成して、エフ孔を仕上げたばかりの状態が上の写真です。
この状態でもきれいなのですが、エフ孔の外側の部分をさらに掘り込むことによって、立体感や躍動感、エレガントさが出てきます。
音にも影響しますが、やはり見た目の美しさを追求した結果でしょう。
ストラディバリスタイルのバイオリンを製作するときのポイントになっていますし、製作家がこだわる部分でもあります。
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by violino45 | 2005-10-31 15:53 | 製作記 | Comments(6)

バスバー(力木)

表板にバスバーを貼りつけたあと、形を仕上げます。

ポイントは、高さと、厚さと、カーブです。(貼り付けるときの角度も重要です)
バスバーの削りかたで、楽器の音は変わってくるんですけれど、では、どのような形にしたら理想的な音が出るのか?それは難しいです。

試しに、今までとは少し違う形にしてみて、ニスを塗り終わって音を出した時に仮に音が良かったとしても、バスバーが良かったのか、それとも他の部分が良かったのか、断定することは難しいです。

ですので、毎回、疑心暗鬼になりながらも、表板の強度(これがまず第一)を確認しながら、音が良く響くように念じながら(これも重要?)削っています。

経験の積み重ね、、、といってしまえば、簡単なんですが。
エフ孔や、渦巻きの、美感にかかわる部分とはまた違う、楽器作りの本質的な部分だけに、面白い作業ではあります。
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by violino45 | 2005-10-29 19:07 | 製作記 | Comments(9)

うずまき

またまた目の回る作業がやってきました。
音には関係ないんですけどね。
でも、こだわってしまいます。

最初は、のこぎりで切るんですよ。
すごく繊細な作業のはずなのに、漂う雰囲気は日曜大工。
のこぎりも日本製だし、、、良く切れます。
のどかです。

っと、そんな事を言っていると、切りすぎてしまいます。怖い怖い。
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by violino45 | 2005-10-23 15:28 | 製作記 | Comments(14)

エフ

落ち込んでばかりもいられないので、復活デス。
でも、風邪をひきました。
皆様もお気をつけて、、。

仕上がったばかりのエフ孔です。(少しギザギザに見えますね。画像のせいです。)
前も書きましたが、このエフ孔、すごくデリケートで、ナイフのひと削りですごく表情が変わります。
また、製作者のコンディション、精神状態も敏感に影響します。
眠い時に削ると、眠い表情になるんです。
悲しい時には悲しい表情になるし。
今回のエフ孔、「晩秋の津軽海峡、午後3時」というところでしょうか。
良く分からん、て?
少し、哀愁が入っています。でしょ。
前回(7月)のエフ孔を比較のために下に置いてみました。
どうでしょうか?
え?一緒に見える? そんなはずでは、、、。

皆様の楽器はどんな表情でしょうか?
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by violino45 | 2005-10-21 04:33 | 製作記 | Comments(4)

少しお休み

すみません。
こんなブログでも、定期的に遊びに来ていただいて感謝しています。

最近、トラブルが発生して、仕事の進み方が極端に落ちています。
更新ペースも、落とさざるを得なくなってしまいました。

長く留学していると、いろいろあるもんですよね。
あ、でも、マフィアに拉致されたわけではありませんので。

できるだけ、がんばっていきますので、見捨てないで下さいね。

では、

by violino45 | 2005-10-18 14:05 | 日記 | Comments(6)

エフ孔

表板の厚さは、最終的には3mm程度に仕上げるのですが、4mmぐらいまで薄くしたところで一旦やめて、エフ孔をデザインして、切り抜きます。
3mmまで薄くなってしまうと、ふにゃふにゃになってしまい、糸のこで切りづらいのです。
あと、エフ孔があったほうが、厚みを目で確認できるので都合が良いということもあります。

普通の糸のこで切り抜くのですが、はみ出しやすいので、怖い作業です。
ここまで表板を仕上げておいて、ここで失敗したら悲しいですよね。

1mm厚めとはいえ、さすがバイオリンの表板、もう十分響きますのでかなりうるさい作業です。
「のこぎりを挽くようなヴァイオリンの音」、と良く言いますが、まさしくそのものの音ですね。

切り抜いたら、厚みを3mm程度に仕上げてから、エフ孔をきれいに整えます。
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by violino45 | 2005-10-15 23:30 | 製作記 | Comments(0)

厚み出し

アーチングが終わったら、厚みを出します。
まず、大きな丸ノミでザクザクと削ります。
もちろん、厚みには余裕を残しておきます。(1.5mmぐらい余分に厚く残します)

この作業、慣れないと、すごく恐怖を伴います。
突き抜けたら終わりですから。

でも、最近は、感覚でどのくらいの余裕があるか掴める様になってきたので、結構なスピードで削ります。
でも、慣れてきた頃が一番危ないので、用心です。
もちろん、少し削っては、厚みを測りますよ。

最初はザクッ、ザクッと乾いた音ですが、板がだんだん薄くなると、削る音も少しずつ響くようになってくるんです。
楽器が生まれつつあることを実感する瞬間でもあります。
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by violino45 | 2005-10-14 15:30 | 製作記 | Comments(0)

ガルネリモデル

私のHPと相互リンクして頂いている、たにつちさんのHP、『パルナッソス山へ』の中の音楽コーナーで、たにつちさんご使用の楽器「ガルネリモデル、カノン砲、菊田製作」をご紹介いただいています。
http://homepage2.nifty.com/parnassus/index.html
バイオリンの写真をクリックして、お入りいただけます。
また、私の事もご紹介いただいています。(4年前の写真、恥ずかしいですが、、、。)
たにつちさんのHP、その他にも内容盛りだくさんで楽しいので、ぜひご覧下さい。

ガルネリモデルは、4年前に一度製作しただけで、そのあとはひたすらストラディヴァリモデルを作ってきたわけですが、それは、クレモナのマエストロたちがストラディヴァリモデルを主に製作していて、習う以上、同じモデルでないと不都合があったからです。

やっと修行も一段落して、これからは楽器製作に本腰を入れるので、数本に一台はガルネリモデルも作っていきたいと思っています。(ご要望があれば、、、ですが)

いずれにしても、来年は一台、挑戦してみようと思っていますのでお楽しみに。

by violino45 | 2005-10-11 15:51 | 日記 | Comments(6)

アーチの仕上げ

カンナでの作業が大体終わったら、スクレーパー(鉄板を研いだもの)でさらにアーチングをきれいに仕上げます。
この作業で、バイオリンの形が決まります。

表板は、エフ孔を仮にデザインします。
なぜかというと、表板のアーチはエフ孔との関係が密なので、エフ孔がどのように見えるかを確認しながら削った方が作業がしやすいからです。
また、表板のアーチによってはエフ孔が格好悪く見えたりするので、それを未然に防ぐためもあります。

エフ孔を書くと、とたんにバイオリンらしく見えるから不思議ですね。
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by violino45 | 2005-10-11 02:49 | 製作記 | Comments(2)

クレモナ楽器見本市(モンドムジカ)

昨日まで、クレモナでは弦楽器の見本市(通称モンドムジカ)が開催されていました。
バイオリンだけではなくて、ギター、リュート、チェンバロ、などの楽器や、バイオリン製作の道具や材料、部品、弦、楽譜など、弦楽器に関する全ての物をここで見ることができるので、世界中から人々が集る大イベントです。
私は、お客様の仕事のお手伝いで、通訳などをして過ごしました。

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かなり広い会場なので、歩くだけで大変なのと、赤いじゅうたん、照明などで目がくらくらします。
バイオリンも1000台以上あるんでしょうね。
全ては見れません。今でも目をつぶると渦巻きが、、、、。しばらくは後遺症に悩まされそうです。
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材料屋さんもたくさん出展しているので、いろいろな材料を見るいいチャンスです。
でも、一杯ありすぎて、選ぶのは大変です。
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こういう面白い展示もあって、来場者の目を楽しませてくれます。

今は、棒のようになった足を休ませているところです。
でも、次の楽器を作らなければ、、、、仕事仕事。
ブログも復活です。

by violino45 | 2005-10-10 14:39 | 日記 | Comments(2)