カテゴリ:製作記( 320 )

ストラディバリモデル、ホワイトで完成。

日本はまだまだ猛暑が続いているようですね、暑中お見舞い申し上げます。
熱中症にはくれぐれもご注意くださいませ。

実は、クレモナも先週から35度越えの日が続いておりまして、厳しい暑さで集中力の維持が難しいですが、地道に仕事をしております。

6月から製作記でご紹介しておりました、ストラディバリモデルのヴァイオリンがホワイトで仕上がりましたので、いつもどおり写真にてご紹介させていただきます。

A・ストラディバリ、1705年のモデルです。
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裏板は、私の好みの、少し変化のあるトラ杢の1枚板を使用しております。
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コーナー部分の仕上げです。
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エフもいつもどおり、アマティ的な丸みのある造形を目指しております。
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ウズマキはこの1年間使用している、ストラドの黄金期のモデルです。
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この後頭部の造形も、美的感覚を問われる部分で、なかなか難しいです。。
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巻き貝のように、このままの形で生まれて成長したような、自然な造形を目指していますが、理想のウズマキの完成は、まだまだ難しい道のりだと感じています。
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たまにはウクレレでも練習しようと準備して、少しよそ見をしていたら、楽譜の上に居座ってしまいました。
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by violino45 | 2018-08-02 06:51 | 製作記 | Comments(4)

コラムのお知らせと、アーチの作業

7月ですね、日本もイタリアも夏本番となりましたが、いかがお過ごしでしょうか?

さて、私が所属する「関西弦楽器製作者協会」では、会員によるコラムを連載しております。
今回、寄稿させていただきましたので、ご紹介させていただきます。
http://www.kansai-violinmakers.jp/column/2570/

駄文失礼いたしました。

コラムにも書きましたとおり、無我夢中で美しい楽器を目指してクレモナに来て17年、このブログも13年目となりました。
毎回、製作する楽器と真剣に向き合い、より良い楽器を目指して仕上げておりますが、まだまだ楽器製作の世界は奥が深く、一生をかけて勉強をしていくものだと実感しております。

今回ご紹介するアーチ削りも、13年前の記事を読み返しても、ほとんど変わらないことを書いていますし、写真も、あまり変わっていない気がします。
それでも、完成する楽器は少しずつ、カタツムリのような歩みで進化していることを信じつつ、一台一台の楽器を製作していきたいと思っております。

というわけで、ミニカンナによるアーチの削りです。
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構造的には、もちろん外側から削っていく作業になりますが、感覚的には、丸ノミでの荒削りで作った骨格に対して、肉付けしていくような感じです。
このミニカンナ、クレモナに来てすぐに手に入れたものですが、手に馴染んでおります。
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スクレーパーでの作業は、肉付けした筋肉に、皮膚を貼り付けていくような感じでしょうか。
ですが、表面を滑らかに仕上げることが目的ではなくて、内面からの張り出しを生き生きと感じるような、自然な膨らみを目指していきます。
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さて、ベランダ菜園のイチゴの鉢植えに、小さな実が付きました。
とても酸っぱくて、デザートという感じではないですが、でも、生命力が凝縮されている感じで、一粒で元気になれます。
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ミケにゃんも、夏の訪れを全身で感じながら、のんびりしています。。
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by violino45 | 2018-07-05 16:17 | 製作記 | Comments(4)

2018後半に向けて、ストラドモデルの製作

早いもので2018年も半ば、6月になりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか?

今年の前半はガルネリモデルの製作で一区切りでしたが、後半はストラドモデルのヴァイオリンを中心として製作していく予定です。

製作を開始しましたのは、私の定番となっております、ストラディバリ1705年モデルです。
いつものように、丸ノミでの荒削りから、アーチの形成が始まります。

この段階では、まだまだ数ミリの余裕を保っておりますので、文字どおり、荒っぽく削っていますが、それでも、仕上げのアーチをイメージしながら、バランス良く削っていくことが大切です。
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この荒削りにも、いくつかの段階がありまして、次の段階では、かなり仕上げに近づいたところまで削りますので、気を抜くと削り過ぎてしまい、取り返しのつかないことになりますし、この時点でアーチのバランスが取れていないと、最後の段階まで、そのアンバランスさを引きずってしまい、良い仕上がりにならないこともありますので、荒削りとはいえ、繊細な作業ではあります。

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実は、この後でパーフリングを入れますが、パーフリングを入れた後に、最後の荒削りをします。
この作業は、以前に撮影した動画でご覧くださいませ。
ほとんど仕上がりラインに近いところまで削りますので、慎重になりますが、木材を残しすぎると、次のミニカンナ作業が大変になりますので、その兼ね合いが難しいところです。



クレモナも、このところ暑くなってきまして、体調維持が大変ではありますが、2018年の後半戦を元気に乗り切っていきたいと思っております。
ミケにゃんは、どんな夢を見ているのでしょうか?
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by violino45 | 2018-06-08 05:57 | 製作記 | Comments(2)

ガルネリモデル 動画と写真でご紹介します。

先日、ストラディバリモデルを動画でご紹介しましたが、ガルネリモデルのヴァイオリンも先日完成しまして、輪野さんに試奏していただきましたので、ご紹介いたします。

曲目は、前回と同じく、パラディスのシチリアーノ、そしてバッハのソナタ1番の冒頭部分の、続けて2曲です
今回も、弦を張って2日目くらいの状態での録音となりました。
生まれたての楽器の声をぜひお聴きください。



お聴きいただきありがとうございました。
今回も、輪野さんには楽器の持つ音色をそのまま引き出していただけたと思います。
普段のストラディバリモデルに比べると、幅が1センチ近く細いヴァイオリンなのですが、低音のふくよかさもある楽器になったのではないかと思っております。


では、完成した楽器を写真にてご紹介させていただきます。

ガルネリ・デル・ジェズ 1731年 ex Huberman モデルです。
オリジナルの楽器の完全コピーではありませんが、サイズ他、楽器の基幹となる部分はできるだけ再現しております。

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裏板は、前回のストラドモデルと同様の、少し変化のあるトラ杢の1枚板を使いました。
名器をモデルとしての製作ではありますが、現代のクレモナで学んだスタイルと、私自身の個性が融合したヴァイオリンに仕上がっていると思います。

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このモデルの特徴が出ているのが、エフの造形です。
ストラディバリほど整っているわけではなく、かといって、後期ガルネリのような大胆さでもない、内なる暴れん坊?のようなエフの雰囲気を、できるだけ再現したいと思って製作しましたが、なかなか難しい経験となりました。。

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こちらが、オリジナルの楽器のエフとなります。

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右側のエフは、こんな感じです。
オリジナルのエフは、少し削れてしまっていて、それも含めて迫力があるのですが、私の美意識の中で、その雰囲気を再現しようとした結果、このような感じとなりました。
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こちらは、裏板のコーナー部分です。
オリジナルの楽器は、長い年月の間に欠けてしまったりして、ガルネリさんがどのような造形を目指していたのか、正確には読み取れないのですが、全体のフォルムとのバランス、トータルでのイメージを考えつつ仕上げました。
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ウズマキも、同じガルネリでもカノン砲のような大胆な造形ですと、特徴が掴みやすいのですが、この時代のガルネリさんのウズマキは、なかなか均整が取れていて、オリジナルの少し荒々しい雰囲気を出すのは難しいところです。

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オリジナルは、こんな感じです。
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反対側は、こんな感じになりました。
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正面は、ストラディバリの流麗なラインとは違って、無骨なウズマキの造形ですが、なかなか味わい深いシルエットです。
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オリジナルは、こちらです。
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斜めから見ると、こんな雰囲気です。
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この数ヶ月、毎日このガルネリモデルを見続けてきたのですが、最終的には、その魅力的な造形に惹き付けられた感じです。
もちろん、今後もストラディバリモデルを中心に製作していくことには変わりはないのですが、機会があれば、ぜひまたガルネリモデルに挑戦してみたいと思っております。
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この季節、ミケにゃんは少しずつ夏毛に変わっていき、表情も精悍な感じ?になってきます。
足の位置が、少し変な写真ですね。。
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by violino45 | 2018-05-01 06:51 | 製作記 | Comments(8)

ストラディバリモデル 試奏動画と写真でご紹介

以前ホワイトでご紹介いたしました、ストラディバリモデルのヴァイオリンが完成しました。
今回も、輪野光星さんに試奏していただきましたので、動画と写真にてご紹介いたします。

輪野さんとのコラボによる試奏動画も3年目になり、いろいろ録音方法なども試しましたが、ほぼ、収録方法も固まってきましたので、今年はこのスタイルで通してみたいと思っております。

輪野さんには、いつも、慣れていない新作楽器を弾いていただき申し訳無い状況ですが、おかげで、生まれたての楽器の音を記録するという、製作家として意義深い経験をさせていただき、感謝しております。
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年齢的には、二回り以上違う世代ではありますが、いろいろな意味で頼りになる、製作者仲間です。
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では、動画をご覧下さいませ。
曲目は、パラディスのシチリアーノ、そしてバッハのソナタ1番の冒頭部分の2曲です。


いかがでしたでしょうか?
弦を張って1日ぐらいしか経過していないヴァイオリンですが、製作者としては、元気に鳴ってくれて安心するとともに、将来的に、より音楽的に響いてくれることが予想できる音色を聴くことができて嬉しい時間となりました。

では、楽器を写真にてご紹介いたします。
モデルは、いつものストラディバリ、1705年モデルです。
このモデルをラザーリ師匠から受け継いで10年以上になりますが、細かい部分はいろいろ変化をしていても、基本的なスタイルは変わらず製作し続けているモデルです。
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裏板は、1枚板ですが、いつもどおり、少し変化のあるトラ杢のカエデを使っております。
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コーナー部分の造形や、エフのスタイルも、自然に独自性が表れてきていますが、基本的には、ラザーリ工房で学んだスタイルを守って製作しています。
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ウズマキは、昨年から新しいモデルを使っておりまして、よりクラシカルなストラディバリのイメージを目指していますが、ラザーリ師匠からの教えと、自然に湧いてくる独自性が上手く融合できているような気がしています。
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この楽器は、すでにお客様の手元にお届けしましたが、とても喜んでいただけたようで、ホッとしました。。
これから、演奏者様とともに、どのような音楽を奏でていってくれるのか、製作者として、とても楽しみに思っています。
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最後までご覧いただき、ありがとうございました。
クレモナは、今年はとても寒くて長い冬だったので、例年は3月の終わりには満開になる桜も、今年は
4月までつぼみのままでした。
少し暖かくなったら、一気に咲きました。
やっと、クレモナにも春が来た感じです。
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ミケにゃんにとっては、一番心地良く眠れる季節のようです。
イタリアカラーの包みは、お菓子ではなくて、手作りのロウソクです。
日本の友人がプレゼントしてくれました。
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by violino45 | 2018-04-16 03:09 | 製作記 | Comments(4)

ガルネリモデル ホワイトで完成

なかなか製作記をこまめに更新できない状況ですが、、、以前からご紹介しておりましたガルネリモデルのヴァイオリンがホワイトで仕上がりましたので、ご紹介いたします。

写真では伝わりづらいですが、黄金期のストラドに比べると、かなり細身なヴァイオリンです。

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裏板は、細めのトラ杢の1枚板です。
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エフはオリジナルの楽器の特徴を再現しつつ、私自身のスタイルを最大限に取り入れての製作となりました。

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ちなみに、オリジナルの楽器のエフはこんな感じです。
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コーナー部分の仕上げです。
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ガルネリは、普段製作しているストラドモデルの造形とは異なりますし、オリジナル楽器のこの部分は削れてしまって、見本もなく、着地点が難しい作業になりましたが、楽器全体の雰囲気に調和するような造形を目指しました。
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ウズマキも、オリジナル楽器の雰囲気を出しつつ、私の新作楽器としての解釈で製作しました。
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ちなみに、オリジナルのウズマキはこちらです。
この、なんとも言えない力強さを100%再現しようとすると、フルコピーをするしかない気がしますが、、、、
でも、新作楽器としてのスタイルを維持しつつ、ある程度は造形を再現できたのではないかと思っております。

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ご覧いただき、ありがとうございました。

ミケにゃんは、時々、部屋の中をグルグル、何かを探すような感じで、叫びながら^^歩き回っています。
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私達の存在に気がつくと、我に返ったように、安心するようです。
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by violino45 | 2018-03-30 06:44 | 製作記 | Comments(4)

ガルネリモデル その後

ガルネリ 1731年 ex Huberman モデル、アーチ削りの作業になっております。

ミニカンナでの作業ですが、普段製作することが多いストラドモデルと比較して、幅が少し狭く、また、全体の形も違いますので、隆起の形も違ってきます。
どのようなアーチにすれば見た目が美しく、また、音が良い楽器になるのか、ミニカンナで削りながらイメージを固めていきます。
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続いて、スクレーパーでの作業になります。
ほぼ真横からに光を当てて影を作り、全体のバランスを整えながら、滑らかなカーブを仕上げていきます。
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裏板のアーチが仕上がりました。
初めてのモデルの場合、アーチによって、どのように音色が変化するのか予測を付けづらいのですが、今までの経験に照らし合わせながら、最適と思われる隆起に仕げていきます。
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表板も、同じ工程で仕上げていきますが、途中でエフをデザインして、最終的な楽器の表情をイメージしながら削っていきます。
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さて、エフの話が出ましたが、オリジナルの楽器のエフはこんな感じで、左右が対称形ではなく、それぞれ、主張を持った造形となっています。
また、ボディのCの部分も、左右で開き具合が異なっていて、アンバランスな印象を受けます。
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ですが、左右、どちらの造形を見ても、この楽器のイメージを明確に表していて、トータルで破綻せずに一つの表情を作っているのは、さすが、ガルネリさんだなと思うところです。
人間の顔も左右で微妙に異なりますが、どちら側を見ても、その人だということを見間違えないですし^^、左右の微妙な違いが表情に魅力を作っている事に似ている気がします。

問題は、この楽器をモデルにして新作ヴァイオリンを製作する場合に、どこまで忠実に造形を再現するのかという点です。
この点については、過去に、イザイモデル、ハイフェッツモデルを製作した時にも説明しておりますが、基本的には、左右対称に製作するというのが私のポリシーですので、オリジナル楽器の左右どちらかを選択して、開く形で全体のモデルを作ります。

ただ、それでは、完全に左右対称な楽器になり、オリジナル楽器のような味わいが足りず、表情が薄い楽器になってしまいますので、実際に木材を削る際に、微妙に修正して、雰囲気を作っていくという作業になります。

いずれにしても、どのモデルで製作する場合でも、製作者の個性、ものの考え方、生き方などが色濃く反映されるのが楽器製作なので、そこが魅力でもありますし、完成した楽器を見れば誰が製作したか分かるような、奥の深い意味でのオリジナリティを追求していきたいと思っております。


ミケにゃんは、ホットカーペットが大好きですが、どちらかというと、上半身というか、頭を温めるのが好きなようです。
のぼせてしまいそうで、少し心配なのですが、、。
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by violino45 | 2018-02-12 15:13 | 製作記 | Comments(2)

ガルネリモデルの製作

1月も終わりに近づいていますね。
いつもながら、時間の流れに乗れていない感じで、少し焦りますが、その分、春が早く近づいて来る気もします。

2018年に製作を開始する最初の楽器は、ガルネリモデルのヴァイオリンとなりました。
お客様からご要望をいただき、初めて製作するモデルとなります。
長い名前ですが、、「Bartolomeo Giuseppe Guarneri "del Gesu'" , 1731 ex Huberman」 です。

ガルネリ一族には優秀な製作家が多いですが、中でも、この Bartolomeo Giuseppe Guarneri は、ストラディヴァリと肩を並べる名人として有名です。
パガニーニが生涯愛用して、没後はジェノバの市役所に寄贈された1742年「カノン砲」はあまりにも有名ですが、その他にも、多くの名器が存在します。

楽器のラベルに、イエス・キリストを表すIHSのシンボルを描いていたため、「イエスのガルネリ」という意味のイタリア語で、「Guarneri del Gesu'」(ガルネリ デル ジェズ」と呼ばれることでも有名ですね。

今回製作する、1731 ex Huberman は、その名のとおり、名ヴァイオリニスト「ブロニスラフ・フーベルマン」が使用したことでその名が付いています。
私自身、今まで、ガルネリモデルのヴァイオリンは、先述の1742年「カノン砲」を2台製作したほか、1741年「イザイ」、そして1740年「ハイフェッツ」を製作した経験がありますので、今回は4つ目のモデルとなります。

さて、製作のご依頼をいただいて、楽器の形をコピーできる写真を探したのですが、原寸大のポスターは発売されておらず、またネット上でも鮮明な写真を手に入れることができず、困ってしまったのですが、同僚の高橋明さんに相談したところ、以前所有していた楽器カレンダーをスキャンしたデータに、この楽器のページがあって、モデルに使用できるくらいに鮮明な写真ということで、データを譲っていただけることになりました。
高橋さん、ありがとうございました。

こちらが、そのカレンダーです。(2006年の3月ですね)
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データ保護のため、拡大した写真を載せることはできませんが、楽器の雰囲気は感じていただけると思います。
後期となる1742年「カノン砲」の時代のようなワイルドな感じとは違って、少し細身で、繊細な雰囲気の楽器です。
例によって、ガルネリ独特の非対称性もあって、新作楽器としてコピーするのはなかなか難しそうですが、私の製作スタイルを維持しながら、できるだけオリジナル楽器のイメージを取り入れながら製作していきたいと思っております。

まずは、写真のアウトラインを薄板にコピーして、切り取り、楽器の半身のモデルを作ります。
アルミ板で作る人が多いですが、私はアルミ板のヒンヤリした感触が苦手なので、家具に使う樹脂板(フォーマイカ板)を使います。
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次に、内型用のベニヤ板(15ミリ厚)に、半身モデルを左右対称にデザインします。
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モデルのデザイン線から、横板の厚み(1.2mm)と、表板&裏板がはみ出す分(約2.5mm)を足して内側にラインを引き、ブロックを貼り付ける部分もデザインして、切り抜くと、内型ができあがります。(実際には、精密に直角を出す必要がありますので、ここまで簡単ではありませんが、、)
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内型に、ブロック材を貼り付けて、コーナー部分を整形して、横板を曲げて貼り付けます。
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横板は、トラ杢が深いほど曲げづらいものですが、今回は、なかなか大変な横板でした。
慎重に作業していたのですが、少し急いで曲げようとしたら、ピシッという破滅の音がして、、
このようなことになってしまいました。
この数年間、ここまで分かりやすく割ってしまったことがなかったので、しばらく凹みました^^。
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気を取り直して、予備の横板を曲げて、無事に作業が終わりました。
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これで、ヴァイオリンの形のベースが完成しましたので、表板と裏板にアウトラインを写し取って切り取り、整形していきます。
また後日、ご紹介できればと思っております。

今日のミケにゃんは、少し精悍な顔つきです。
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と思ったら、いつもどおり、丸くなって寝てしまいました。
久しぶりに、見事な丸です。
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by violino45 | 2018-01-27 06:31 | 製作記 | Comments(2)

今年最初のホワイトヴァイオリンと、3年目のシクラメン

早いもので1月も後半となってしまいましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか^^?

さて、年末の仕事納めでボディを閉じておりました楽器が、ホワイトヴァイオリンで仕上がりましたので、ご紹介させていただきます。
いつもの、ストラディヴァリ、1705年モデルです。
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繊細な感じのトラ杢の1枚板ですが、少し変化もある木材です。
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エフは、いつもどおり、少しアマティ的な雰囲気の、柔らかい印象を目指しております。
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コーナー部分の仕上げです。
丁寧な仕上げを求められる部分ですが、大人しすぎても面白くなくなるので、難しいところです。
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ウズマキも、今年最初の仕上げとなりましたが、昨年同様、黄金期のストラドのイメージを追求しての製作となりました。
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後頭部はデリケートな部分ですが、力強さも必要で、バランス感覚を問われる仕事です。
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ニス塗りを開始して、音を出せるのは、一ヶ月以上後になります。
完成しましたら、またご紹介させていただきます。
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さて、タイトルに書きましたシクラメンですが、、
3年前にミラノの友人からいただいたのですが、昨年の冬に花をつけてから元気が無くなり、夏頃にはほとんど葉も落ちて、枯れてしまうかと思ったのですが、あきらめずに水をあげていたら、秋ぐらいから元気になって、新年を迎えた頃に花が咲きました。
最初に一つ花が咲いた時は嬉しかったです。
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花が咲き始めたら一気にいっぱいになりました。
つぼみを数えたら、100個くらいありました。
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実は、この花をくれた友人アンナパオラさんは昨年、病気で亡くなってしまったのですが、思い出の花が今年も咲いて、彼女も天国で喜んでくれていると思います。
ミケにゃんも、お気に入りです。
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by violino45 | 2018-01-19 08:44 | 製作記 | Comments(2)

本年もよろしくお願いいたします。 & 仕事納め2017

旧年中は、拙ブログに御来場いただき、まことにありがとうございました。
おかげさまで、一年間、無事に過ごすことができました。
2018 年も、よろしくお願いいたします。

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早いもので、前年の最後に製作したウズマキでの年賀も8年目となりました。
年々、視力も落ちてきていて、拡大写真はハードルが高くなっていくのを感じますが^^、、、
でも、気持ちは、まだまだ現状維持ではなく、より美しい楽器を目指して、さらにチャレンジしていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

さて、大晦日も、通常通り仕事をしておりまして、文字どおりの仕事納めとなりました。
ちょうど区切りよく、ボディを閉じる作業となりました。
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貼り付けたラベルの年表示を、2018と書いたところで、年が変わることを実感しました。
製作台数の表示は、106となりました、、200まではまだまだ遠いです。。。
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慎重に最終確認をして、ボディを閉じる作業です。
毎回、なにかやり残したことが無いか、気になる瞬間です。
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ボディが仕上がりました、まだまだ楽器の誕生までは先が長いですが、生まれ出るその日まで、静かに呼吸しているようにも感じます。
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今年も、鏡餅的なミケにゃんでご挨拶させていただきます。
ミケにゃんともども、本年もよろしくお願いいたします。
(鏡餅的というよりも、雪だるま的、かもですね~)
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by violino45 | 2017-12-31 23:24 | 製作記 | Comments(2)

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