ミケにゃんは天に召されました

残念ながら、今日はとても悲しいお知らせをしなければなりません。
2012年から6年間、皆様に可愛がっていただきましたミケにゃん、夏を過ぎた頃から病と闘っておりましたが、11月28日の朝、天に召されました。
d0047461_00165246.jpg

クレモナも今年は猛暑でしたので、夏バテによる食欲不振かと思っていたのですが、心配になって病院に行った時にはすでに時遅く、腫瘍が数カ所に転移していて、あと一ヶ月も持たない可能性もあると言われました。

それでも奇跡を信じて、投薬や点滴に通っておりましたが、日々、痩せていく様子を見るのは辛い毎日でした。

その頃、タイミング的に、弦楽器フェアのために帰国する日となり、すごく後ろ髪を引かれながらも、クレモナに戻る日まで元気でいてくれることを信じつつ、でも覚悟は決めながら、10月末に日本に出発しました。

弦楽器フェアに来場された方は、私のプロフィールパネルが猫を持った写真だったことに不思議に思われた方もいらっしゃったことと思います。
本来、ヴァイオリンを持った写真を使うべきパネルでしたが、ミケにゃんとともに頑張りたいという私の気持ちを汲んで、宮地楽器さんが用意していただいたのでした。
d0047461_00533317.jpg

幸いにも、ミケにゃんの容態はその後は安定して、無事に弦楽器フェア、そして松山のイベントまで過ごすことができましたが、11月の後半になり、危ない状況との知らせが入り、日本滞在を切り上げて、11月21日にクレモナに戻りました。

ミケにゃんは、だいぶ痩せていましたが、それでも、自力でトイレにも行ける状態で、意識もしっかりしているように思えました。
ですが、その日を境に、1日ごとに元気がなくなっていき、毎日の点滴だけで命をつないでいるような状況になってしまいました。

11月27日、点滴の時に獣医さんから、「体温が低下しているので、もう長くない」と告げられて、その夜は、毛布でくるんでホットカーペットで温めながら、一晩中、声をかけていましたが、もうほとんど意識もないように感じました。

11月28日、夜が明ける頃、呼吸が荒くなってきたので、嫌な予感を感じつつ、獣医さんに行きましたが、もう見守るしかないとのことでした。
一旦、自宅に戻ろうとしたのですが、途中で容態が急変したので、急いで獣医さんに引き返したのですが、その時には、呼吸はほとんど止まっていました。
最期は、眠るような様子で、少しずつ呼吸も止まって、脈もなくなり、静かに天に召されました。

悲しい瞬間でしたが、最期にひどく苦しまずに永眠できたのは、せめてもの救いとなりました。


2013年に他界したシマにゃんもそうでしたが、本当に頭が良くて、人の気持ちが分かる、賢い猫だったと思います。
この6年間は、私自身、50代中盤にさしかかり、仕事や健康面、日常生活全般において、いろいろ大変なことも多かったのですが、シマにゃんとミケにゃんがいてくれたことで、とても癒やされ、心の支えになってくれていたことを、あらためて思います。
言葉が通じなくて、もどかしい思いをすることもありましたが、それでも、じっと目を見つめるだけで、気持ちが通じることが多かった気がします。
d0047461_00210621.jpg


d0047461_00212197.jpg



享年14歳は、残念ながら早すぎる永眠ではありますが、シマにゃんの待つ天国に登って、安らかに過ごして欲しいと願っています。


以下、6年間、拙ブログの記事のエンディングでアップしていたミケにゃんの写真をご紹介させていただきます。
選びきれなかったので、枚数が多いのはご容赦くださいませ。
 

               最初の1年間と少しの間は、シマにゃんと一緒の生活でした。
d0047461_00220439.jpg


d0047461_00222597.jpg


d0047461_00214901.jpg



2013年の7月にシマにゃんが永眠してからは、菊田家の一人娘となりました。
d0047461_00161367.jpg


d0047461_00163891.jpg



洗濯物が好きでした。
d0047461_00180075.jpg


d0047461_00200147.jpg



ベランダでのんびりすることが多かったです。
d0047461_00191506.jpg


d0047461_00132619.jpg


d0047461_00155923.jpg
d0047461_00143621.jpg
d0047461_00140757.jpg



冬はホットカーペットがお気に入り。
d0047461_00153693.jpg


d0047461_00150256.jpg


d0047461_00151389.jpg



旅行の準備を邪魔したり。
d0047461_00131128.jpg


d0047461_00201565.jpg



カゴで寝るのが好きでした。
d0047461_00170574.jpg


d0047461_00154837.jpg

d0047461_00185853.jpg

d0047461_00144741.jpg




すべての瞬間が、愛おしかった君。

d0047461_00135396.jpg

d0047461_00142140.jpg

d0047461_00152422.jpg

d0047461_00172104.jpg

d0047461_00181484.jpg

d0047461_00193028.jpg


もう苦しい日々は過ぎました。 安心して眠ってくださいね。
d0047461_00162511.jpg


長文にお付き合いいいただき、ありがとうございました。
ミケにゃんとともに、感謝申し上げます。
d0047461_00173374.jpg

# by violino45 | 2018-11-29 00:51 | 猫ネタ | Comments(14)

松山での演奏会のご報告です

今年も松山でのイベントを開催いただきました。

今回は、私が製作した楽器が6台集まっての演奏会という、製作者として至福の時間となりました。
マツヤマ楽器さんの二階のイベントスペースをお借りしての演奏会には、今回も大勢のお客様にご来場いただき、ありがとうございました。
d0047461_03183665.jpg


演奏会は、主催者である西村真也さんのピアノと、西村壮さんのヴァイオリンでの、ドヴォルザークのヴァイオリン・ソナティナ Op.100の演奏で始まりました。
d0047461_03183037.jpg


西村壮さんに弾いていただいたのは、先日開催されました、クレモナ・トリエンナーレ2018・コンクールに参加したヴァイオリンです。
柔らかく太い音色が、ドヴォルザークの音楽に合っていたと思います。
ピアノは、スタインウェイ&サンズのB型です。
d0047461_03181395.jpg


引き続き、オペラえひめアンサンブルの皆様による、シューベルトの弦楽四重奏曲 第10番 D.87 の演奏です。
d0047461_03184836.jpg

d0047461_03184259.jpg


第一ヴァイオリンは大城辰雄さん、2009年のヴァイオリンを演奏いただきました。
9年の時を経て、明るい音色の中にも、深みを感じさせる楽器へと成長してきたと感じました。
d0047461_03185630.jpg


第二ヴァイオリンは武田南さん、2011年のヴァイオリンを弾いていただきました。
現在、宮地楽器さんでの展示見本となっている楽器ですが、完成当初は過激な音色でしたが、最近は、少し落ち着きも出てきて、良い方向への変化を感じているところです。
d0047461_03190188.jpg


チェロは大城久子さん、2004年に白木で完成し、2014年にニス塗りをした、今のところ、唯一のチェロを演奏いただきました。
2014年には、強い音色が印象的なチェロでしたが、今回聴かせていただいて、少し柔らかさも出てきたように思えました。
d0047461_03190672.jpg


ビオラは松本順子さん、2012年のビオラを演奏いただきました。
2012年に開催されたトリエンナーレコンクールにて、ファイナリスト、5位に入ったビオラです。
強く、深みのある音色で、良い楽器へと成長していることが分かり、安心しました。
d0047461_03191100.jpg
休憩時間を兼ねて、今回使用しました楽器についてご説明させていただきました。
皆様、熱心に聞いていただき、ありがとうございました。
d0047461_10381359.jpg


後半のスタートは、モーツァルトのファゴット協奏曲 K.191から第二楽章です。
オペラえひめアンサンブルの皆様に加え、第一ヴァイオリンに西村壮さん、ファゴット奏者として後藤一宏さん、ビオラには奥様の後藤明子さんにもご参加いただいての演奏となりました。
d0047461_03191549.jpg


松山でのイベントではお馴染となりましたファゴットの後藤さんは、スタインウェイ・ジャパン株式会社の社長を務められておりますが、ファゴットの演奏家としても、オーケストラやアンサンブルで幅広く演奏活動をされています。
主催の西村さんとの友情が縁で、6年前から松山でのイベントにご参加いただいております。
今回も素晴らしいソロ演奏をご披露いただき、ありがとうございました。
d0047461_03192873.jpg


奥様の後藤明子さんには、ビオラでご参加いただきました。
このビオラは、2017年に製作したもので、41センチという大きさを維持したまま、演奏性を向上するために、横板の高さ、ネックの太さなど、いろいろご相談しながら製作させていただいた楽器です。
d0047461_03192117.jpg


演奏会の最後は、西村壮さんのヴァイオリン、池田慈さんのピアノで、ヤナーチェクのヴァイオリンソナタです。
西村壮さんには、2009年のヴァイオリンで演奏いただきました。
適度に乾いた、しかも芯のある音色が、池田さんの繊細かつ力強いタッチのピアノとマッチして、迫力のある演奏に会場全体が惹きつけられました。
d0047461_03193808.jpg


一年前の松山イベントの記事でも書きましたが、池田さんとは、モスクワのうどん屋で奇跡的な出会いをして以来の友人で、こうして、楽器を通じてコラボできるのはとても嬉しいことです。
d0047461_03195265.jpg


長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
弦楽器製作者として、このような機会をいただけるのは、この上なく幸福なことと思っております。
ご参加いただきました演奏家の皆様、主催の西村様をはじめ運営でお世話になった皆様、そしてお忙しい中ご来場されて温かい拍手をいただきましたお客様に、あらためて厚く御礼申し上げます。

この感動を糧として、さらに良い楽器を目指して精進していきたいと思っております。

d0047461_03194807.jpg

# by violino45 | 2018-11-18 11:29 | 日記 | Comments(2)

2018弦楽器フェア 終了しました

今年も無事に弦楽器フェアが終了いたしました。
ご来場いただきました皆様に、スタッフ一同、厚く感謝申し上げます。
d0047461_20385372.jpg


今回、私はヴァイオリン4台、ビオラ2台を展示させていただきました。
d0047461_20320728.jpg



先日の、トリエンナーレコンクールに参加したヴァイオリンです。
d0047461_20310482.jpg


そして、完成したばかりの最新作のヴァイオリンも展示いたしました。
d0047461_20305038.jpg


こちらは、昨年の作品ですが、お客様にお借りして展示しました。
d0047461_20312104.jpg


そして、いつもの、宮地楽器さんの展示見本(2011年)です。
d0047461_20314075.jpg


ビオラも、トリエンナーレ参加作品と
d0047461_20315524.jpg


フェアではお馴染となりました、2006年の作品を今回もお借りしました。
d0047461_20314752.jpg


ことしも、たくさんのお客様に、宮地楽器ブースにお立ち寄りいただきました。
d0047461_20335014.jpg

d0047461_20340635.jpg


お客様との語らいの時間は、とても楽しく、また、いろいろ勉強にもなるひと時です。
d0047461_20324280.jpg
天野さんも、真剣な表情です。
d0047461_21415669.jpg


将来のヴァイオリニストとなる小さなお子様にとっても、良い思い出になっていただければ嬉しいです。
d0047461_20345515.jpg


弦楽器フェアは、大切な友人との再会の場にもなります。
大久保さんとの、いつもの記念写真。
d0047461_20282688.jpg


松原さんに試奏していただくのは、いつも緊張しますが、勉強になります。
d0047461_20380371.jpg


クレモナの友人であり、兄弟弟子の、メンタ君。
作業台を並べて修業していた頃は、こうして一緒に弦楽器フェアに参加できるなんて想像もしておりませんでしたので、嬉しい記念撮影です。
d0047461_20354455.jpg


そして、師匠である、二コラ・ラザーリさんと、奥様の渚さん。
d0047461_20362175.jpg


楽器を見ていただくのは、最大限に緊張する瞬間ではありますが、幸せなひと時です。
d0047461_20360413.jpg


高橋明さんも、師匠のサンドロ・アジナーリさんに見てもらいながら、神妙な表情です。
d0047461_20383401.jpg


そして、天野さんとともに、3人揃うと、楽器について、いろいろ話し込んでしまいます。
d0047461_20353503.jpg


宮地楽器小金井店の山本店長と、弦楽器部門チーフの御子柴さん、真剣に打ち合わせ中です。
毎年、弦楽器フェアで、私たちの楽器をPRしていただき、感謝しています。
d0047461_20371724.jpg
フェアも後半となると、足も痛くなってきて、皆、壊れてきます。
d0047461_21421500.jpg

あらためて、ご来場いただきましたお客様に感謝申し上げます。
バタバタとした三日間で、時には失礼な対応もあったのではないかと思います。
この場をお借りして、お詫び申し上げます。

来年も、弦楽器フェアにて皆様にお目にかかれますことを、心から楽しみにしております。
d0047461_20374972.jpg

# by violino45 | 2018-11-06 21:29 | 日記 | Comments(2)

2018弦楽器フェア 出展のご案内

今年も早いもので、弦楽器フェアまであと一週間を切ってしまいました。
遅くなってしまいましたが、出展のご案内をさせていただきます。


会 期:2018年 11月2日(金)・3日(土・祝)・4日(日)  各日 10:00~18:00
会 場:科学技術館(東京都千代田区北の丸公園2-1)
入場料:1,000円(3日間有効・高校生以下無料)
主催:日本弦楽器製作者協会
https://www.jsima.jp/fairinfo/fair2018/fairinfojp2018.html) 


今回も、宮地楽器さんのブースにて、楽器を展示させていただきます。
以下のアドレスにて、宮地楽器さんの弦楽器フェア紹介ページをご覧いただけます。
https://strings.miyajimusic.jp/gengakki_fair/

ご多忙の中と存じますが、ぜひ会場までお越しいただければ嬉しいです。
宮地楽器さんブースにて、皆様にお会いできますのを楽しみにしております。
d0047461_01521540.jpg

今回、私が展示いたします楽器は、ヴァイオリン4台、ビオラが二台です。

2011年のヴァイオリンと、2006年のビオラはいつも展示しておりますので、お馴染となっておりますが、、

その他、9月に開催されたトリエンナーレ・コンクールに参加したヴァイオリンとビオラに加えて、完成したばかりの最新作のヴァイオリン、そして、2017年に製作しましたヴァイオリンも展示させていただきます。

トリエンナーレのヴァイオリンは、こちらのコンクールの記事で、2017年のヴァイオリンは、こちらの記事で、それぞれご覧いただけます。

今回は、最新作のヴァイオリンと、トリエンナーレに出品したビオラを写真にてご紹介させていただきます。
試奏動画は、都合により収録できませんでした、すみません。。

さて、まずは最新作のヴァイオリンからご紹介いたしますが、この楽器は、ホワイトの状態でご紹介することができないままでしたので、この機会に、記録の意味も兼ねまして、まずホワイトでアップさせていただきます。

いつもどおり、ストラディバリ、1705年のモデルです。
d0047461_01004238.jpg


端正な中にも、少し変化のあるトラ杢の、二枚板を使用しました。
d0047461_01003618.jpg

d0047461_01003207.jpg

d0047461_01002773.jpg

d0047461_01002214.jpg


エフの造形は、いつものモデルですが、表板の年輪はもちろん、裏板のイメージや、全体のアーチによって微妙に変化します。
d0047461_01001439.jpg

d0047461_01000984.jpg


裏板のコーナー部分の仕上げは、製作者の個性が現れる部分で、楽器の印象に大きく影響する部分なので、最後の最後に時間をかけて仕上げます。
d0047461_01000379.jpg

d0047461_00595846.jpg


ウズマキは、昨年から継続して研究している、少しクラシカルなストラディバリのモデルですが、毎回悩むところです。
d0047461_00592932.jpg

d0047461_00592128.jpg

d0047461_00595044.jpg

d0047461_00594020.jpg

d0047461_00593529.jpg


ホワイトヴァイオリンは、以上です。
この楽器に、ニスを塗るとどうなるか、、ご覧くださいませ。

表板ですが、顎当ては写真撮影後に装着しました。

d0047461_01173687.jpg

d0047461_01172209.jpg


裏板のトラ杢の雰囲気はそのままですが、全体に、さらに深みやキラキラした感じを出せるようにニス塗りを工夫します。
d0047461_01173255.jpg

d0047461_01172789.jpg


エフの表情も、ニス塗りの手法によって印象が変わってきますので、気を使います。
女性が、化粧によって印象が変わって見えるのと同じで、特に、楽器の目となるエフの上の部分の仕上げは重要になります。
d0047461_01171660.jpg


裏板は目玉はありませんが、、その分、トラ杢の陰影が引き立つように、ニスを工夫します。
d0047461_01171015.jpg


ウズマキも、ニスによって印象が変わって見えるので、最後の磨きをどうするかも想定しながら塗り重ねていきます。
d0047461_01163978.jpg

d0047461_01162617.jpg



正面から見て左右対称が理想ではありますが、、多少バランスが崩れても、それぞれのウズマキがより生き生きとしていることを優先して製作します。
d0047461_01170332.jpg



どこから見ても、破綻せずにラインが繋がっているかどうかを気にしながら、細部を仕上げていくのは、実はなかなか難しいです。
どうしても、気が付くと、森よりも木を見てしまう自分が居ます。

d0047461_01161175.jpg



さて、長くなってしまい、恐縮ですが、最後に、トリエンナーレに出品したビオラをご紹介いたします。

今までも、何度か製作しております、41.5センチのビオラとなります。
ストラディバリモデルです。
d0047461_01384787.jpg

d0047461_01383905.jpg

裏板は、非常に端正な、地味とも言えるトラ杢なのですが、個人的には好きな木材です。
d0047461_01390458.jpg

d0047461_01383579.jpg


ビオラのエフも、ヴァイオリンと同じ雰囲気の、アマティのスタイルを意識したモデルを使用しています。
d0047461_01382590.jpg


Cの部分の造形は、ヴァイオリンとは少し違う雰囲気です。
d0047461_01385977.jpg


ウズマキも、ストラディバリのモデルを使っていますが、少し、パーソナルな雰囲気も出しております。
d0047461_01381159.jpg

d0047461_01380760.jpg

d0047461_01382027.jpg


この、斜め45度が決まるかどうかが、イケてるウズマキの一つの判断となります。
弦楽器フェアでは、ぜひいろいろな楽器の45度アングルをご覧くださいませ。。
d0047461_01380034.jpg


長文にお付き合いいただき、感謝申し上げます。

弦楽器フェアの会場にて、皆様のご来場をお待ちしております。

# by violino45 | 2018-10-28 02:04 | お知らせ | Comments(2)

ストラディバリモデル 動画と写真でご紹介

8月にホワイトでご紹介しておりましたヴァイオリンが、ようやく完成しましたので、ご紹介させていただきます。

今回も、輪野さんに試奏をお願いしました。
曲は、バッハのパルティータ2番、冒頭部分を弾いていただきました。



いつもながら、ニス塗りが終わって、磨いて、部品を組み込んで、弦を張って、軽く調整しただけの状態のヴァイオリンの音色ではありますが、まさしく生まれたての声を記録に残せているのは、製作者として嬉しいことだと思っております。
輪野さん、今回も素敵な演奏をありがとうございました。


では、ヴァイオリンを写真にてご紹介いたします。

いつもどおり、A.ストラディバリ、1705年のモデルを使用して製作しました。
d0047461_07065020.jpg


裏板は、若干変化のあるトラ杢の一枚板を使用しました。
d0047461_07063859.jpg


ストラディバリは、アマティ工房で修行しましたので、若い頃は、ニコロ・アマティの影響を強く受けた作品が多いですが、独立して、試行錯誤しながら製作していく中で、ストラディバリ独自のスタイルに少しずつ変化していきました。
エフの造形も、その一つで、アマティの弟子の時代から、黄金期に至るまで、大きく変化しているのですが、師匠のラザーリ氏から譲り受けたエフは、独自のスタイルを確立しながらも、まだアマティの影響が残る時代のデザインとなっています。
黄金期の、張り詰めた力強さが目立つエフと比較して、全体的に丸く、優しいイメージのエフになっています。
d0047461_07054629.jpg


Cの部分や、コーナー部分の造形も、黄金期の押し出しの強いイメージよりも、1705年のモデルは、全体に繊細な雰囲気を感じさせます。
d0047461_07053491.jpg


ウズマキは、ラザーリ師匠の元で修行していた時は、ガリンベルティ的な、モダンなスタイルで製作していましたが、この数年は、よりクラシカルなストラディバリのスタイルを目指して製作しています。
ですが、立体的なウズマキの造形なので、なかなか求めるイメージを実現するのは難しく、試行錯誤が続いています。
d0047461_07051590.jpg

d0047461_07042683.jpg

d0047461_07044741.jpg

d0047461_07050160.jpg

d0047461_07041057.jpg


このヴァイオリンは、すでに手元を離れておりまして、残念ながら、弦楽器フェアでお披露目することはできません。

d0047461_07062582.jpg

弦楽器フェアにて展示する楽器は、後日、ご紹介させていただきます。
最期までご覧いただき、ありがとうございました。
d0047461_07061253.jpg

# by violino45 | 2018-10-19 07:38 | 製作記 | Comments(2)

菊田ヴァイオリン工房 ブログ


by violino45

プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

最新のコメント

Y・Matsubaraさ..
by 菊田 at 15:43
菊田さん、ミケにゃんは菊..
by Y・Matsubara at 14:07
非公開コメント様、温かい..
by 菊田 at 07:15
葉月さん、こんにちは。 ..
by 菊田 at 07:08
菊田さん、お久しぶりです..
by 葉月 at 22:29
shigeさん、こんにち..
by 菊田 at 05:19
最後まで菊田さんに見守ら..
by shige at 23:43
チャコさん、こんにちは。..
by 菊田 at 14:46
三毛猫の中でも淡い優しい..
by チャコ at 08:47
Nobuko Sugim..
by 菊田 at 07:44
Junjunさん、こんに..
by 菊田 at 07:38
読ませて頂きました。朝の..
by Nobuko Sugimoto at 06:25
菊田さん、 こんにちは。..
by Junjun at 05:11
Junjunさん、こんに..
by 菊田 at 04:59
菊田さん、こんにちは。 ..
by junjun at 14:35
Junjunさん、こんに..
by 菊田 at 23:43
菊田さん、 弦楽器..
by Junjun at 22:01
Junjunさん、こんに..
by 菊田 at 23:40
菊田さん、こんにちは。 ..
by junjun at 04:35
Junjunさん、こんに..
by 菊田 at 07:53

カテゴリ

全体
製作記
日記
お知らせ
猫ネタ
動画

以前の記事

2018年 11月
2018年 10月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月

検索

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧