カノン砲、ブロック成形

以前、「ブロックをどの時点で成形するか?」というご質問を頂きましたので、今回ご紹介します。

ブロックは、内型に貼り付けたときは長方形なのですが、そのままでは重すぎて楽器の鳴りに影響しますので、強度を保ちつつ、最小限の大きさに削ります。

でも、裏板を貼り付けるまでは内型を取りはずせませんので、この段階では、内型から飛び出ている1/3の部分だけを完成させます。
まず、丸のみや平のみで縦方向に切り込みを入れます。
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そして、丸ノミで横方向から切り取っていきます。
この作業を、のこぎりでされる方もいらっしゃいます。
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きれいに成形したら、こんな感じです。
これは、エンドピン部分のブロックです。
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コーナー部分は、こんな感じに成形します。
ライニングも、この時点で斜めに削って仕上げます。
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裏板の厚みの最終調整です。
オリジナルのカノン砲は、この部分が6ミリですが、今回は、スタンダードな4.5ミリにします。
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これで、裏板の貼り付け準備はOKです。
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by violino45 | 2007-10-02 15:00 | 製作記 | Comments(6)

Commented by きうち@車買って貧乏~~~ at 2007-10-02 20:25 x
ブロックやライニングのアップ!ワクワクしながらみました。(あぁマニア魂が…)
ブロックやライニングの材料はやっぱり松をお使いなんですか?それとも柳?作る人によって、ここの部分にものすごいこだわりがあったり、反対にまったくこだわりがなかったり、完成すると隠れてしまうところも音の大切な要素なのかもしれませんね。エリック・ブロットさんという楽器製作者かつ楽器鑑定家は、ここの部分の材料と仕上げ方法も楽器の真贋を判断する重要なポイントだとおっしゃってました。幸運にも、何度かガルネリ、ストラド、ゴフリラ、チェルティをオープンにしたところに立ち会っており、ブロックとライニングの処理の方法に特徴が現れますね。菊田師匠はC部のライニングだけブロックに埋め込むのですね ふふっ。
Commented by HIRO at 2007-10-03 02:17 x
おお、これは凄く参考になります。
裏板削りに難儀しておりますので、しばらく先の作業ですが、、、^^;;;
Commented by Machako@最近なまってる at 2007-10-03 12:49 x
こんにちは、最近なまっているド素人おばさんです。(- -;

ん、きれい!@@
ブロックやライニングは削るのですね・・・。
いつ見ても菊田さんのバイオリンは中もとってもきれいで丁寧です!!

重さと音の関係があまりよくわかっていませんが、
軽いほうがいいといいますよね。軽いほうが音がクリアなんでしょうか。
(軽いほうが演奏しやすいですが)
>オリジナルのカノン砲は、この部分が6ミリですが、今回は、スタンダードな4.5ミリにします。
オリジナルのほうが重いんですね(*^ ^*)
骨っぽいというか、、菊田さんのは「たくましきれい」
表の板の木目ですが、細いのと荒いのがありますけど、わたし的には細い線がたくさん入っているほうが(あくまでも見た目)いいと思っているのですが、目が詰まっているということは木の重量もあるということでしょうか??
あ~、謎がいっぱい。ミステリアスですバイオリンって。
あ!突然
きれいなシェイプ=いい音
という方程式が・・・頭の中に浮かびました。
Commented by 菊田 at 2007-10-03 15:29 x
きうちさん、こんにちは。
そうですね、この部分は、流派によっていろいろな材料、そして削り方をしますので、鑑定のポイントになりますね。

現代のクレモナでも、松(スプルース)を使う派と、柳派に分かれるようで、製作学校でもマエストロによって教え方が違っています。

私は、マルキさんとラザーリさんにスプルースを使うやり方で習ったので、そのまま踏襲しています。

どちらの材料にも、長所と短所がありますので、選択は、製作者のポリシーで決まるのでしょうね。

ブロックにライニングを埋め込まないのも、マルキ、ラザーリ流です。。

いろいろな方法がありますが、工作精度さえ高ければ、どのやり方でも良い音の楽器は作れますので、私は、この部分にあまりこだわりは持っていないデス。
Commented by 菊田 at 2007-10-03 15:34 x
HIROさん、こんにちは。
ご参考になりましたら、幸いです。
エンドピン側と、コーナー部は、強度的に余裕があるのでかなり肉を取っても大丈夫ですが、ネック側は、最小限にされることをお勧めします。
私の場合、ネック側ブロックは、ほとんど長方形のまま残して、軽く面を落とすだけにしています。
さらに、ご参考までに、、、、。
Commented by 菊田 at 2007-10-03 18:15 x
Machakoさん、こんにちは。
そうですね、軽いほうが音が良いとはかぎらないのですが、部分的に肉が付き過ぎていると、楽器が自然な状態で振動しづらくなりますので、強度を維持しつつ、バランスが良い状態までシェイプアップするといったところでしょうか、、、、。

でも、楽器が重かったり軽かったりというのは、材料そのものの重さのほうが効いてきますので、、、、。

表板の木目ですが、あまり詰まりすぎていると、木の音響性能が悪くなるという実験データはあるようですが、現実的には、ものすご~く詰まった木目でも良く鳴る楽器もありますし、逆もありますので、木目というのは木の性能にはあまり関係ないのかもしれません、、。

でも、見た目も良いほうが、楽器になったときの見栄えは好いので、、材料を選ぶ時はいろいろ悩ましい問題が多いです。
カノン砲の表板は、オリジナルに合わせて、少し広めの木目にしてみましたが、この点は、ガルネリ的な音を作る上で、ある程度は良い影響があると、狙いも入っています。




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