カノン砲、アウトラインとパーフリング

アウトラインをヤスリで仕上げます。
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カノン砲のシルエットは、とても個性的で、完全コピーをせずにこの雰囲気を出すのはとても難しいです。
ストラディバリの、端正な美しさとは対極にある楽器ですが、そのワイルドさは、やはり魅力的です。
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今回のコンセプトは、カノン砲のモデルを借りた菊田オリジナルですので、コーナー部分の長さや角度などは、コピーはせずに、自分の感覚で仕上げました。
でも、オリジナルの持つ大胆さや迫力は損なわないよう、テイストはそのまま伝わるように気持ちを込めました。
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アウトラインの完成です。
これで、バイオリンのシルエットは変更できませんので、今回のカノン砲のディティールは決定されたことになります。
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パーフリングは、ストラドモデルと変わりはないですが、コーナー部分が短いので、少し雰囲気が違ってきます。
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ガルネリモデルということを忘れて、つい、ストラドのような雰囲気にしてしまいそうになりますが、こじんまりとしてつまらないパーフリングにならないように、発想の転換が求められます。
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完成したコーナー部分です。
ガルネリ的な雰囲気と、ストラド的な雰囲気が、妙にせめぎあっている、、微妙な仕上がりかもしれません。
でも、これが、今の私のスタイルなのだと思います。
オリジナルカノン砲とはかなりテイストが違いますが、、、。
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今日は十五夜、、ですね。
お天気はいかがでしょうか?素敵な満月が見られるといいですね。
もちろん、イタリアでも同じ月が見えますよ。
お団子が無いのが寂しいですが、、、、。

満月も良いのですが、いつも、ユーミンさんの「14番目の月」のような気持ちでいたいと思っています。

by violino45 | 2007-09-25 07:38 | 製作記 | Comments(6)

Commented by かとう at 2007-09-25 18:11 x
菊田さん、こんばんは。
地元愛知では、丁度綺麗なお月様が昇ってきたところです。
ウサギの姿も、しっかり見えますよ!
イタリア人も,ウサギと思ってみるんでしょうかね?

仕事帰りに、お団子を買って帰る事にします。
Commented by ゆみ at 2007-09-25 22:42 x
菊田さん、こんばんは~♪
今、日記を拝見して、十五夜なのは知っていたのにお月様を拝んでなかったのを思い出し、空を見てみたんです、そしたらそしたら・・・・・

曇がたくさんあって、うむむ見えないなぁ~~・・と思った瞬間に、ぱぁぁっ!!と表れて、そしてすぐまた消えてしまいました・・・

ちょっと感動でした・・・・
(お団子も買うの忘れました・・栗ご飯作りましたが。これは偶然デス~)

そうそう、「14番目の月」・・・・・(T_T)
「朝日の中で微笑んで」・・・・・・(T_T)
「グッドラック」・・・・・・・(T_T)

日記にほぼ関係ないコメントで、失礼しました~~~(^^)/~~~
Commented by たにつち at 2007-09-26 00:18 x
1枚目、「動きのあるシリーズ」ですね(^^)
オリジナルとのシルエットの対照、、意外なほど、特徴をつかまれていると思いました。ちゃんとラインは整っているのに・・。
また、狭めと思っていた、虎目も、オリジナルにそっくり~。
この楽器で、菊田さんがどんなにワイルドな狼に豹変するのか、、楽しみにしてます。
なんといっても、満月ですからね。。
Commented by 菊田 at 2007-09-26 14:36 x
かとうさん、こんにちは。
子供の頃、名古屋の実家のベランダから、正面に月が見えていて、毎日変化していくのを不思議に思って眺めていたことを思い出しました。

思えば、この広い宇宙にもかかわらず、こんなに近いところにひとつだけ星が浮かんでいるというのも、不思議な話ですよね。

もし月が無かったら、、、、今までに多く誕生した文学、音楽など、月に関係するさまざまな芸術も生まれていなかったでしょうし、、そもそも、生命そのものも誕生していたかどうか、、、、などと空想するのも、1年に一回、楽しいかもしれませんね。

イタリア人に、月ではウサギが餅をついていると言ったら、、
??????という感じでした。
でも、そもそもイタリアでは「餅をつく」という習慣がないですからね、、、。

お団子、、、、いいなあ。
Commented by 菊田 at 2007-09-26 14:53 x
ゆみさん、こんにちは。
すごい、ゆみさんの神通力の前では、月を覆い隠す雲も無力ですね。
モーゼと呼ばせていただきます。

それはともかく、栗ご飯、、、美味しそうです。
イタリアでも、そろそろ栗の季節、、、、焼き栗も美味しいです。

ユーミン返し、、、ありがとうございます。
長々と日記を書いていても、一番書きたかったのは最後の1行だったりしますので、そこに反応していただけるのはとても嬉しいです。

「14番目の月」は、恋が成就する直前の高揚感を歌った名曲ですが、こういう気持ちは、他のいろいろなことにも当てはまる気がしています。
バイオリン製作も、私自身、満月にはまだまだ遠い道のりですが、いつでも満ち続ける月のようでいたいと思ってます。

朝日の、、、、グッドラック、、、、切ない歌ですね。
この季節にぴったりかも、、。
Commented by 菊田 at 2007-09-28 01:47 x
たにつちさん、こんにちは。
シルエットの特徴、私の目指すところをご理解いただき、とても嬉しいです。
表面的に似せるのではなく、本質的な部分でデルジェズ様のスタイルを追及したいというのが、今回のテーマですので。

でも、常に疑心暗鬼で、今回も、途中で何度も、7年前のカノン砲の写真を見たりしていました。
あの頃は、技術的にはもちろん未熟な部分もあるのですが、勢いというか、イサギヨサを感じる部分が多いです。

今は、妙に守りに入っているのかも、、、、
いかんいかん、、、14月、、14月、、、、。

トラ杢も、少し整い過ぎている気はしますが、けっこう似ていますよね。

そうですね、、満月の夜を過ぎたことですし、この辺でワイルドに変身しましょうか、、、、。
あ、でも、昨日は月は見えませんでした、、、、。
神通力の無い私。
なので、被っている羊の皮は、そのままデス。
まあ、仮に脱いでも、牛ですので、あまり大差はないですが、、、、。
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