ビオラ

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ホームページの作品紹介に、ビオラの写真をアップしました。
このビオラは、コンクールのバイオリンと同じ時期に製作していた楽器です。
41cmと、少し大型です。

モデルは、師匠のラザーリ氏から受け継ぎました。
このビオラ、ラザーリ氏が1985年にクレモナでの国際製作コンクール(トリエンナーレ)で優勝した時のモデルです。

その同じモデルで、直接本人から指導されて楽器を作るということは、製作者にとって、至福の瞬間と言っては大げさでしょうか、、、、。

今後も、数は少ないですが、ビオラも製作していけたらと思っています。

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by violino45 | 2006-08-21 17:25 | 製作記 | Comments(23)

Commented by HIRO@凝り性 at 2006-08-21 19:10 x
わー、圧倒されますね、、、綺麗、、、
最近の作品は赤味が強いように思いますが、なにか心境の変化が、、、

それと、下塗りにリンシード・オイルのみのやりかたは、どうなんでしょう?最近この方法ばっかりやってます。(リノキシンは短気の僕は使いこなせないみたいです、、、^^;;;)
Commented by 菊田@肩こり at 2006-08-21 20:16 x
HIROさん、さっそくご覧いただきありがとうございます。
色の変化、、、さすが鋭い指摘ですね。
そうなんです、今年の作品は、少々濃い目の色が多いですね。
でも、特に狙っているわけではないんですけれど。
まだ写真をUPしてませんが、コンクール作品と同時に作っていたバイオリンは、以前と同じくらいの色合いです。
あ、それと写真の撮りかた(絞り具合)を少し変えたのも影響があるかもしれません。
今までの作品の写真は、少し明るく撮りすぎていたようです。

リンシードオイルのみの下塗りですが、私は一度試したことがあるのですが、やはり乾くまで時間がかかるので、今はやっていません。
クレモナの製作学校のニスの時間でも習いましたし、方法としては良いのだと思いますが、あまり、効果は実感できなかったというのが正直な感想です。
リノキシンですが、混ぜるものによっては乾き方がだいぶ違うようですね。
このあたりは、マエストロ高橋明氏のほうがずっと詳しいと思いますが、、、、。
Commented by い~ぐる at 2006-08-22 01:28 x
写真で見ると、バイオリンとの違いはあまりわからないです(^^;)

でも、ビオラのサイズって、色々あるんですよね~
手持ちの本では、弦長すら違ったりするんです。
スタンダードが決まっていないのはとても不思議です。
Commented by 菊田 at 2006-08-22 05:08 x
い~ぐるさん、こんにちは。
そうですね、ビオラって、スタンダードがないんですよね。
なので、製作者としてはいろいろ冒険ができるので、面白い楽器とも言えますね。
いずれにしても、バイオリンの胴体の大きさが、バイオリンの音を出すのに理想的だとしたら、同じ比率でビオラの理想的な音を出そうと思ったら、とんでもなく大きな楽器になってしまって、今の奏法では弾けなくなってしまうんですよね。
弾ける大きさの限界と言われている42cmや43cmでさえ、音色的には妥協しているので、どうせ妥協するのであれば、弾きやすい大きさを優先してしまおうという、ポジティブ・シンキングの産物なのだと思います。
現実的には、日本の場合、40cmから41cmのビオラが、需要が高いのではないでしょうか?

Commented by たにつち at 2006-08-22 18:24 x
そう、ビオラかかっていましたね、後ろに!気づけばこんなに成長していましたか(涙
拝見しました。う~んエレガント~!
裏板の虎目がまたフェチにたまりませんし、ちょっと締まったスクロールも泣かせます!!(笑
Commented by HN師匠 at 2006-08-22 20:31 x
初めて投稿します。HN師匠です。

ヴィオラ、美しいです~っ!
欲しいです~っ!!
お金が無いです~(泣)
ililil _| ̄|○ ililili

私のヴィオラは40.5cm。
サイズ的にもちょうど良いんだけどなぁ。

・・・分割払いじゃダメですよね?(¬_¬;)
Commented at 2006-08-22 20:32 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 菊田 at 2006-08-23 05:12 x
たにつちさん、こんにちは。
そうなんです、楽器が完成しても、なかなか写真をアップできずにいるのですが、忘れ去られる前にご紹介していきたいと思っていますデス。
このビオラの裏板は、トラ杢が途中で乱れていて、変化があって綺麗だと思います。
スクロールは、初めての大きさだったので、戸惑いながら、まとめました。
次のビオラは、また違ったスクロールの表情になると思いマス。
ところで、例のビオラ、弾いてますか?
Commented by 菊田 at 2006-08-23 05:22 x
HN師匠さん、はじめまして。
ようこそいらっしゃいました(^^)。

実は、HN師匠さんのHPや掲示板はよく拝見していたのですが、いつもながら、小心者ゆえ、ROMにとどまっていました。
ですので、コメントをいただけてとても嬉しいです。
演奏も聴かせていただきました。
すばらしいですね。

私のビオラを褒めていただいてありがとうございます。
40.5cmの楽器をお使いなのですね。
41cmでは大きすぎて、40cmでは物足りないという方のために、40.5cmというサイズは需要が多いようですね。
私はまだ製作したことはありませんが、今度作るとしたらおそらく40.5cmになるかもしれません。

分割払い、、、、ダイジョブですよ。
Commented by yama at 2006-08-23 08:27 x
うわー、きれいなビオラだ!
疑問に思ったのですが理論的、理想的ビオラのサイズはどのくらいの大きさになるのですか?(演奏できないかも知れませんが)
また、ビオラの音の目標は、どんな音を目指されていますか?
よかったら、教えて下さい。
Commented by 菊田 at 2006-08-23 17:21 x
yamaさん、こんにちは。
ビオラのサイズのお話ですが、い~ぐるさんへのコメント返しとして、誇張して書いたので、、、。
風が吹くと桶屋が儲かる、、程度の、根拠がありそうで無い、弦楽器業界の噂話とお考えください。
バイオリンの最低音のGに対して、ビオラはCですから、周波数で言うと3分の2、波長で言うと1.5倍になるので、ビオラはバイオリンに対して1.5倍、つまり50cm以上必要だという理論です。
でも、ビオラはCの音ばかりを演奏するわけではないですし、バイオリンと同じ音域のフレーズも多用します。
そもそも、バイオリンの大きさが理想的と言えるかどうか、理論的には説明できませんし、理想的なビオラの音となると、さらに定義が難しい気がします。
現実的には、弦の飛躍的な改良によって、現代のビオラの音は不満の無いレベルにあるというのが、一般的な見解だと思います。

目指す音、、、言葉では説明するのは難しいですね。
無難にお答えするとしたら、
ふくよかな、太い、それでいて芯のある、力強さを持ち、、かといって重くなりすぎず、、、軽やかに歌うような、、、、、、、。
(美味しんぼ、、、みたいですね。)
Commented by い~ぐる at 2006-08-23 20:31 x
まったりとして、それでいて・・・
でしょうね♪

とても不思議なことに、私の手元に、ビオラのパターンが3つも載った本があったりします。が、サイズが 16 1/2", 16 3/4", 17"となっていて、メートル法に直すと、42cm、42.5cm、43.2cmとなっています。

もちろん、本に大きなパターンが載っていたからといって、どうってことはないのですが、40.5cmのパターンだったら良かったのに・・・と、思う人もいるかもしれませんです ^^;

違うサイズのパターンが欲しければ、ヘロン・アレンの本に書かれているオットーの方法で再計算しろとなっていて、ビオラ界は初心者に優しくないです ^^;

実際、弾いたことがないので、なんともいえませんが、42cmのビオラって、やっぱり弾きこなしは難しいんでしょうかねぇ~
Commented by ふぃる at 2006-08-23 21:50 x
ビオラを一時期お借りしていた時期がありましたが・・・
D線を調弦しているつもりで一生懸命A線のペグをまわしておりました・・・
「何で音が変わらないの?」
と頭の中「??」でした・・(恥)

全然話が変わりますが海外には「分数ビオラ」が存在すると聞いたのですが(師匠曰く「バイオリンとは全く違う物体」だそうです)菊田さんは聞いた事ありますか?
どんなものか是非機会があったら見てみたいものです。
Commented by 菊田 at 2006-08-24 04:42 x
い~ぐるさん、こんにちは。
「究極の楽器」を作りたいものですよね。(至高?)
でも、「まったり」って、、、、どんな味なんでしょうね。
「まったりとしたサラダ」という表現は聞かないところを見ると、あっさりとか、さっぱりの対極にある言葉なのでしょうか。
こってり、とも違うきがしますし、、、、。
味の傾向がある程度決まっている、料理の世界でも言葉で表すのは難しいのに、どんな音楽でも表現できる(しなければならない)楽器の音を言葉で表すのはさらに難しい気がします。

体が大きいアメリカの人とかは、平気で42cm以上の楽器を弾きこなしますので、標準が42cmになっているのでしょうね。
コンクールなどでは、42cm以上という指定もあると聞きました。
楽器が大きいと、第一ポジションもつらいですが、逆に、ハイポジションが届きづらいと思います。
でも、なぜ、ビオラの本が、、、、? 不思議ですね~。


Commented by 菊田 at 2006-08-24 05:26 x
ふぃるさん、こんにちは。
わかりますわかります(^^)、、、、私も、ビオラを初めて作った時は、一生懸命他のペグを回していて、危うく新品の弦を切りそうになったことがあります。
一つ、ずれているというのは、厄介ですよね。

ところで、小柄な人のために、「かなり小さいビオラ」というのは存在します。
たとえば、バイオリンと同じ大きさ(35cm程度)でも、ビオラの低音を出しやすくするために、幅を広げたり、胴体を厚くするなどの工夫をした楽器があります。
そういう意味では、バイオリンと同じサイズですが、まったく違う物体です。
子供用の、たとえば1/2サイズのビオラというものが存在するのかどうか、勉強不足で分かりませんが、今度調べておきますね。
でも、バイオリンからビオラへの転向が、それほど困難なものではないとしたら、やはり、こどもの頃の練習用としては、バイオリンのほうが圧倒的に多いのでしょうね。
でも、なかには、ビオラの英才教育を受ける子供達もいるのでしょうね。
そういう子供達のために、特注で小さいビオラを製作したであろうことは、想像できます。
ところで、今はビオラは弾かれないのですか?


Commented by ふぃる at 2006-08-24 17:03 x
>ところで、今はビオラは弾かれないのですか?
機会があったら練習したいのですが楽器の調達ができないのでしばらくお預けですね(^^;;
アメリカの鈴木メソッドには「ビオラ教本」があるそうなのでその際にはそれを師匠に取り寄せてもらおうと思ってます。
いつになることやら・・・ですが。

「かなり小さいビオラ」いいな~♪
ビオラはビオラでバイオリンじゃないというのがうれしいです(^^)
前にヤフオクで
「バイオリンとしてもビオラとしても使えます」
何てよくわからない説明が付いた楽器が出ていて
「ふざけんな」
と思った事があります。(入札者いませんでしたけど)
バイオリンとビオラは違う楽器なのにごっちゃにするというのが許せませんでしたね。
別にそんなに目くじら立てる事じゃないのかもしれませんが何かむかつきました。
そんなの私だけ?汗

「小さくってもビオラ」
いつかお目にかかりたいです(^^)
Commented by HN師匠 at 2006-08-24 19:01 x
ヴィオラはヴィオラで、ヴァイオリンではない。
楽器もそうでしょうけど、奏法も然り。
遊びでトレードして弾くのはOKだけど、
ヴァイオリン弾きが「弾き方は同じだから、ハ音記号が読めればヴィオラも弾ける」とか言っているのを聞くと、
「へぇ~・・・ じゃ、弾いてみてよ。(^_^メ)」と思うことがありますね。

小さくてもヴィオラ。
この楽器なんか、そんな感じですよ。
http://marunet.jp/info/paul.html

これで思い出したんですが、さだまさしがクレモナの石井氏にこんな注文を出したことがありますね。

「音は小さいけれど、きちんとしたヴァイオリンの音が出る楽器は作れませんか?」

まともな音の楽器は当然音量も豊かで、彼の用途には「大きすぎる」のだそうです。
実現したのかな?
Commented by 菊田 at 2006-08-24 22:34 x
ふぃるさん、こんにちは。
なるほど、、、バイオリンとしてもビオラとしても使える、、、どんな楽器だったのか興味深いですね、製作者としては。
普通のバイオリンにビオラの弦を張っただけの物でしたら、シメ上げましょう、、、(^^)、、、たぶんそうでしょうけど。
バイオリンのG線とビオラのG線、DとD、AとA、音の高さは同じですけれど、それぞれの楽器の持ち味を十分感じさせる音作りをしたいと思っています。
小さいビオラは、なかなか難しい面も多いのですが、製作者としては、工夫のし甲斐がある楽器とも言えますね。
昨年製作した39cmのビオラは、なかなか良い感じで響いてくれました。

Commented by 菊田 at 2006-08-24 22:52 x
HN師匠さん、こんにちは。
な、なにか、ご立腹ですか、、、?

早速拝見しました。
38.8cmのビオラ、十分弾き込まれていて、良い音がしそうですね。
上手く作られたビオラは、サイズに関係なく、よく響くと思います。

音が小さくても、良い音のバイオリン、、、私も同じアイデアを持っていましたが、需要がない物を作るわけにはいかないので、試した事はありませんでした。(友人に言ったら、笑われて終わりでした。)
でも、さだまさしさんがリクエストをしたということは、隠れた需要があるのかもしれませんね。
でも、現実的に、どうやって実現させるかというと、かなり難しい課題のような気がします。
夜中でも、良い音で練習できるバイオリンがあったら、、、、、かなり良いかも、ですね。
Commented by HN師匠 at 2006-08-25 18:58 x
>38.8cmのビオラ、十分弾き込まれていて、良い音がしそうですね。

楽器購入の際に選ぶのを手伝ったのですが、良い音がしますよ。
私ならもっと大きくても弾けるので買わないけど、
この持ち主のように、女性の中でも手が小さいような場合には、良いですね。

>さだまさしさんがリクエストをしたということは、隠れた需要があるのかもしれませんね。

いや~、あまり無いのでは?(^^;)

彼の場合、自分の歌の前奏や間奏でヴァイオリンを弾くわけですが、
生音ではなく、マイクで拾うわけです。
そうすると「・・・音が大きすぎ!」となるようで、弾き方で調整しているそうな。

思い切り歌いこんで弾いても、マイクで拾ったときに他の楽器や歌と調和する音量。

これが彼のニーズなんでしょうね。
そんなニーズはあまりないですよね。

・・・余談につきあわせて、すみません。m(__)m
Commented by 菊田 at 2006-08-25 23:53 x
HN師匠さん、こんばんは。
な、なるほど、、、、。
少し前まで、その、マイクで拾う側の仕事をしていたので、痛いほどよくわかりますです。
マイクの前でパチパチと、手拍子とかされると、半泣きでしたし、、、。

でも、録音する側から見ると、バイオリンの音の小ささに泣かされるケースの方が多かったです。
弦楽アンサンブルがどれだけ頑張っても、ドラムスの音には負けるのです、、、。

余談なんて、、、とんでもないです。
こういうお話の中にこそ、すごく良いヒントが隠されている気がします。

ところで、メールをお送りしたのですが、届いていますでしょうか?
Commented by 昔やってたばいおりんで今びおら at 2010-04-12 00:27 x
巻頭のびおらは大変美しく、さぞやすばらしい音がするのではないかと思います。赤いびおらは見事ですね。今度43cmのびおらを作っていただけることになった者です。43cmのびおらでも弦長は足りるのでしょうか。また、ケースは特注になるのでしょうか?
Commented by 菊田 at 2010-04-12 02:06 x
昔やってたばいおりんで今びおらさん、こんにちは。
このビオラは2006年に製作したものでして、時々点検しているのですが、現在はニスが良く乾いて、張りのある音で鳴ってくれているようで、嬉しく思っています。

さて、43センチビオラについてのご質問ですが、このコメント欄では少々お答えしづらい点もありますので、恐れ入りますが、メールにてお送りいただければ幸いです。
メールアドレスは、violino45@hotmail.com です。
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