ガルネリ、カノン砲モデル、ホワイトでご紹介
イタリアは、10月31日から冬時間に変わり、日本との時差がマイナス8時間になりました。
キリっとした、凛々しい視線を感じさせます。
長文、ご覧いただき、ありがとうございました。
by violino45 | 2021-10-31 18:11 | 製作記 | Comments(5)
ガルネリ、カノン砲モデル、ホワイトでご紹介のアップ有難うございます
菊田さんの、カノン砲モデルのホワイト、よくよく拝見するとフォルムが違うな感じますが、
醸し出す柔らかく品ある雰囲気は、同じく伝わってきました。
ウズマキの比較など、教えて頂くと
なるほど、、とわかりやすく感謝いたします。
カノン砲、のモデル。
出来上がりの音は、どのようになるか
とても興味深いです。
ホワイトだと、木の暖かさが伝わってきて、
硬いものなのに、なぜか凄い柔らかく感じると思ってきましたが、
それとは別に、、ニスの色が入らないので
楽器の中身、しんの部分を拝見する感覚にもなります。だからなのか、拝見いたしますと、とても神聖な気持ちにもなります。
今日から、11月。
菊田さん年始のウズマキさんは、、、など考えるようにもなり、なんだかワクワクします。^_^
ビッキーさん、クロ丸さんが加わり
猫さんたちは、、楽しそう、、というか静止画なのに とても動きがあり、
元気さが伝わってきます。
賑やかな感じで、楽しそう。。
さて、東京もクレモナも、寒さ感じる日々のようで
暖房をつけています。
くれぐれもお身体には気をつけて
お過ごしくださいませ。
ご覧いただき、ありがとうございます。
いつもご丁寧にご感想いただけて嬉しいです。
客観的なご感想をいただけることで、私自身、勉強になることが多いです。
エフもウズマキも、ガルネリさんの楽器の実物は、もっと無骨でワイルドな印象で、それをそのままコピーする手法もあるのですが、私は、全体的な印象を自分のスタイルに消化して、ガルネリさんの美意識を表現したいという思いがあり、それは、ストラドモデルへのアプローチと同じですので、同じく柔らかい雰囲気を感じていただけたのでしたら、とても嬉しいです。
ホワイトの状態は、私はよく、「羽化したばかりのセミ」と表現します(笑)
まだ白くて柔らかくて飛べず、ぶら下がっているだけの存在ですが、その透明感のある美しさは、儚くも尊く、一瞬だけのものという点で、ホワイトヴァイオリンと通じるものがある気がしています。
セミと違うのは、成虫(ヴァイオリン)になってからの方が、ずっと長生きで、元気に鳴き続けるところでしょうか。
新年のウズマキがどれになるのか、、今後の仕事の進み具合となりそうですが、、クローズアップに耐えられる作品を生み出せる限り、その年の最後のウズマキを載せるスタンスで進めていきたいと思っております。。
猫たちの写真も楽しんでいただけたら嬉しいです。
写真では、ストロボで止まってますが、実際は、目にも止まらないスピードで駆け抜けていくので、怪我をしないか心配ですが、それにしても、猫の運動能力は凄いものだと、あらためて思います。
11月ですね、いつもなら、弦楽器フェアの準備で忙しくしている頃ですが、2年連続でクレモナで過ごすことになり、残念です。
来年こそは、会場にて元気に再会できますことを信じて、今は、セミの幼虫のように、落ち着いてその時を待ちたいと思っております。
前作の赤いカノーネ(2号?)は、製作途中の詳細は見られませんでしたので、初めての拝見になります。
トラ杢の細かい、裏板や、特徴のF字、ウズマキ、どれも3台とも共通して変わらないと感じ、師匠のガルネリ型への一貫したアプローチなのかと拝察しました。
造形的に、(ひいき目ですが)なで肩に始まるボディの各カーブの流麗さが、いっそう美しいと、目が喜んでいます。
もう、ニスの方もだいぶ進まれていることでしょう。
楽しみですね。
猫ちゃんには、突っ込みませんが、いつのまにか4頭になっていたのですね・・!!
でもみんな調和して素晴らしい~~良き哉
*たにつち*
表板の選別にそうした材を探されたのでしょうか?
当方のカノーネ1号機の表板にも、それが感じられるのですが・・
コメントありがとうございます。
カノーネモデルは、2000年製作の、たにつちさんの楽器が1台目で、2007年に2台目を製作し、そして今回が3台目となります。
3台とも、オールド楽器のコピーでなく、モデルの特徴を尊重しつつも新作ヴァイオリンとしての完成度と目指した作品ですので、おっしゃるとおり、製作アプローチは一貫しているのですが、それでも、この20年間でのいろいろな経験が少しずつ作品に現れている気がします。
ある意味、2000年の1号器は、もっともオリジナルのカノーネに近い作風と言えるかもしれません。
2007年の2号器は、クレモナでの修行や、ラザーリ師匠の指導が反映されつつある作品。
そして、今回の3号器は、この20年間を私なりに総括した作風になっていまして、私自身のオリジナリティが最も出ている楽器のような気がしています。
「ガルネリのシミ」は、ガルネリさんは生涯、同じ木材の表板を使ったので、表板に同じシミ(というか模様、もしくは濃淡ですが)が入っているという説(伝説)ですね。
この真偽は定かではありませんが、この表板の音響特性が良いものであったために、ガルネリの楽器はすべて良く鳴るという理由付けにもなっています。
私自身、そういう点を意識して表板を選んだかどうかですが、、、完全コピーの楽器を作るのでしたら、そういう木材を選定する意味はありますが、そうでない場合、優先するのは、音響的な性能となりますので、今回の楽器では、年輪は似たようなものを選択しましたが、シミについては、特に意識していません。
2000年のカノーネも、もちろん、ポスターの印象に近い木材を選んで製作しましたが、シミの印象まで考慮する余裕というか、表板の選択肢はなかったと記憶しています。
表板のシミというか、模様というか、濃淡の印象は、年月とともに変化していきますので、その点も面白いところではありますね。
ニス塗りが終わりましたら、またご紹介させていただきますね。