松山での演奏会のご報告です

今年も松山でのイベントを開催いただきました。

今回は、私が製作した楽器が6台集まっての演奏会という、製作者として至福の時間となりました。
マツヤマ楽器さんの二階のイベントスペースをお借りしての演奏会には、今回も大勢のお客様にご来場いただき、ありがとうございました。
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演奏会は、主催者である西村真也さんのピアノと、西村壮さんのヴァイオリンでの、ドヴォルザークのヴァイオリン・ソナティナ Op.100の演奏で始まりました。
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西村壮さんに弾いていただいたのは、先日開催されました、クレモナ・トリエンナーレ2018・コンクールに参加したヴァイオリンです。
柔らかく太い音色が、ドヴォルザークの音楽に合っていたと思います。
ピアノは、スタインウェイ&サンズのB型です。
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引き続き、オペラえひめアンサンブルの皆様による、シューベルトの弦楽四重奏曲 第10番 D.87 の演奏です。
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第一ヴァイオリンは大城辰雄さん、2009年のヴァイオリンを演奏いただきました。
9年の時を経て、明るい音色の中にも、深みを感じさせる楽器へと成長してきたと感じました。
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第二ヴァイオリンは武田南さん、2011年のヴァイオリンを弾いていただきました。
現在、宮地楽器さんでの展示見本となっている楽器ですが、完成当初は過激な音色でしたが、最近は、少し落ち着きも出てきて、良い方向への変化を感じているところです。
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チェロは大城久子さん、2004年に白木で完成し、2014年にニス塗りをした、今のところ、唯一のチェロを演奏いただきました。
2014年には、強い音色が印象的なチェロでしたが、今回聴かせていただいて、少し柔らかさも出てきたように思えました。
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ビオラは松本順子さん、2012年のビオラを演奏いただきました。
2012年に開催されたトリエンナーレコンクールにて、ファイナリスト、5位に入ったビオラです。
強く、深みのある音色で、良い楽器へと成長していることが分かり、安心しました。
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休憩時間を兼ねて、今回使用しました楽器についてご説明させていただきました。
皆様、熱心に聞いていただき、ありがとうございました。
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後半のスタートは、モーツァルトのファゴット協奏曲 K.191から第二楽章です。
オペラえひめアンサンブルの皆様に加え、第一ヴァイオリンに西村壮さん、ファゴット奏者として後藤一宏さん、ビオラには奥様の後藤明子さんにもご参加いただいての演奏となりました。
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松山でのイベントではお馴染となりましたファゴットの後藤さんは、スタインウェイ・ジャパン株式会社の社長を務められておりますが、ファゴットの演奏家としても、オーケストラやアンサンブルで幅広く演奏活動をされています。
主催の西村さんとの友情が縁で、6年前から松山でのイベントにご参加いただいております。
今回も素晴らしいソロ演奏をご披露いただき、ありがとうございました。
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奥様の後藤明子さんには、ビオラでご参加いただきました。
このビオラは、2017年に製作したもので、41センチという大きさを維持したまま、演奏性を向上するために、横板の高さ、ネックの太さなど、いろいろご相談しながら製作させていただいた楽器です。
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演奏会の最後は、西村壮さんのヴァイオリン、池田慈さんのピアノで、ヤナーチェクのヴァイオリンソナタです。
西村壮さんには、2009年のヴァイオリンで演奏いただきました。
適度に乾いた、しかも芯のある音色が、池田さんの繊細かつ力強いタッチのピアノとマッチして、迫力のある演奏に会場全体が惹きつけられました。
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一年前の松山イベントの記事でも書きましたが、池田さんとは、モスクワのうどん屋で奇跡的な出会いをして以来の友人で、こうして、楽器を通じてコラボできるのはとても嬉しいことです。
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長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。
弦楽器製作者として、このような機会をいただけるのは、この上なく幸福なことと思っております。
ご参加いただきました演奏家の皆様、主催の西村様をはじめ運営でお世話になった皆様、そしてお忙しい中ご来場されて温かい拍手をいただきましたお客様に、あらためて厚く御礼申し上げます。

この感動を糧として、さらに良い楽器を目指して精進していきたいと思っております。

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by violino45 | 2018-11-18 11:29 | 日記 | Comments(2)

Commented by junjun at 2018-11-21 14:35 x
菊田さん、こんにちは。

松山でのコンサートのアップ有難うございます。
ご自分で、製作された6台の楽器での演奏とのこと、素晴らしい時間を
皆さまが共有された事が、お写真を拝見いたしまして、伝わってきました。

大きなホールも良いですが、演奏者と観客が近い距離のホールも良いですね!!

同じ製作者さんの楽器でのアンサンブルは、
大変興味深いです。また、個人的には
弾かせて頂いた楽器が、また どんな素敵な音を奏でていたかなど、想像すると
楽しくなりました。

日本での滞在は お忙しいかったと存じます。
クレモナは、もう寒くなってきたのでしょうか。呉々もご自愛くださいませ。
Commented by 菊田 at 2018-11-23 04:59 x
Junjunさん、こんにちは。

クレモナに戻ってまいりました。
この季節としては温暖に思えた日本に比べると、一気に冷え込んだ感じがして、身が引き締まります。。

私の楽器を使っていただいてのアンサンブル演奏会は、昨年5月の宮地楽器さんでのイベント以来となりますが、今回も、製作者として、とても幸福な時間となりましたし、また、非常に勉強になる、貴重な機会でもありました。

私としては、客観的な耳でアンサンブルを聴くことはなかなか難しいのですが、じっくり聞かせていただいていると、6台の楽器にはやはり共通の音色があるように思えましたし、でも、同じ製作者であっても、それぞれ音色に個性があることも、あらためて感じた演奏会となりました。

弦楽器フェアで弾いていただいたヴァイオリン、特に、トリエンナーレの参加作品は、まだ若い音色でしたが、ドヴォルザークのソナティネで素晴らしいソロを演奏していただき、嬉しい時間となりました。
数年後にどんな音色に成長していくのか、楽しみな楽器です。

日本も、これから本格的な冬になっていくことと思います。
風邪などにはお気をつけてお過ごし下さい。
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