2018弦楽器フェア 出展のご案内

今年も早いもので、弦楽器フェアまであと一週間を切ってしまいました。
遅くなってしまいましたが、出展のご案内をさせていただきます。


会 期:2018年 11月2日(金)・3日(土・祝)・4日(日)  各日 10:00~18:00
会 場:科学技術館(東京都千代田区北の丸公園2-1)
入場料:1,000円(3日間有効・高校生以下無料)
主催:日本弦楽器製作者協会
https://www.jsima.jp/fairinfo/fair2018/fairinfojp2018.html) 


今回も、宮地楽器さんのブースにて、楽器を展示させていただきます。
以下のアドレスにて、宮地楽器さんの弦楽器フェア紹介ページをご覧いただけます。
https://strings.miyajimusic.jp/gengakki_fair/

ご多忙の中と存じますが、ぜひ会場までお越しいただければ嬉しいです。
宮地楽器さんブースにて、皆様にお会いできますのを楽しみにしております。
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今回、私が展示いたします楽器は、ヴァイオリン4台、ビオラが二台です。

2011年のヴァイオリンと、2006年のビオラはいつも展示しておりますので、お馴染となっておりますが、、

その他、9月に開催されたトリエンナーレ・コンクールに参加したヴァイオリンとビオラに加えて、完成したばかりの最新作のヴァイオリン、そして、2017年に製作しましたヴァイオリンも展示させていただきます。

トリエンナーレのヴァイオリンは、こちらのコンクールの記事で、2017年のヴァイオリンは、こちらの記事で、それぞれご覧いただけます。

今回は、最新作のヴァイオリンと、トリエンナーレに出品したビオラを写真にてご紹介させていただきます。
試奏動画は、都合により収録できませんでした、すみません。。

さて、まずは最新作のヴァイオリンからご紹介いたしますが、この楽器は、ホワイトの状態でご紹介することができないままでしたので、この機会に、記録の意味も兼ねまして、まずホワイトでアップさせていただきます。

いつもどおり、ストラディバリ、1705年のモデルです。
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端正な中にも、少し変化のあるトラ杢の、二枚板を使用しました。
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エフの造形は、いつものモデルですが、表板の年輪はもちろん、裏板のイメージや、全体のアーチによって微妙に変化します。
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裏板のコーナー部分の仕上げは、製作者の個性が現れる部分で、楽器の印象に大きく影響する部分なので、最後の最後に時間をかけて仕上げます。
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ウズマキは、昨年から継続して研究している、少しクラシカルなストラディバリのモデルですが、毎回悩むところです。
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ホワイトヴァイオリンは、以上です。
この楽器に、ニスを塗るとどうなるか、、ご覧くださいませ。

表板ですが、顎当ては写真撮影後に装着しました。

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裏板のトラ杢の雰囲気はそのままですが、全体に、さらに深みやキラキラした感じを出せるようにニス塗りを工夫します。
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エフの表情も、ニス塗りの手法によって印象が変わってきますので、気を使います。
女性が、化粧によって印象が変わって見えるのと同じで、特に、楽器の目となるエフの上の部分の仕上げは重要になります。
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裏板は目玉はありませんが、、その分、トラ杢の陰影が引き立つように、ニスを工夫します。
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ウズマキも、ニスによって印象が変わって見えるので、最後の磨きをどうするかも想定しながら塗り重ねていきます。
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正面から見て左右対称が理想ではありますが、、多少バランスが崩れても、それぞれのウズマキがより生き生きとしていることを優先して製作します。
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どこから見ても、破綻せずにラインが繋がっているかどうかを気にしながら、細部を仕上げていくのは、実はなかなか難しいです。
どうしても、気が付くと、森よりも木を見てしまう自分が居ます。

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さて、長くなってしまい、恐縮ですが、最後に、トリエンナーレに出品したビオラをご紹介いたします。

今までも、何度か製作しております、41.5センチのビオラとなります。
ストラディバリモデルです。
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裏板は、非常に端正な、地味とも言えるトラ杢なのですが、個人的には好きな木材です。
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ビオラのエフも、ヴァイオリンと同じ雰囲気の、アマティのスタイルを意識したモデルを使用しています。
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Cの部分の造形は、ヴァイオリンとは少し違う雰囲気です。
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ウズマキも、ストラディバリのモデルを使っていますが、少し、パーソナルな雰囲気も出しております。
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この、斜め45度が決まるかどうかが、イケてるウズマキの一つの判断となります。
弦楽器フェアでは、ぜひいろいろな楽器の45度アングルをご覧くださいませ。。
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長文にお付き合いいただき、感謝申し上げます。

弦楽器フェアの会場にて、皆様のご来場をお待ちしております。

by violino45 | 2018-10-28 02:04 | お知らせ | Comments(2)

Commented by junjun at 2018-10-28 04:35 x
菊田さん、こんにちは。
弦楽器フェアでの楽器紹介、有難うございます。

今回は、バイオリン四台とビオラ二台とのこと。
紹介された、ホワイトからニス塗り完成までの記事は興味深く拝読致しました。
その美しさはもちろん、どの部分を どう気をつけて、作られたのか 角度をかえた見方、ニスを塗る時の気にかけられた部分の話しなど、弦楽器フェア直前に 教えてくださると
楽器を、さらに違う方向から見ることが出来、興味が 広がります。
大切に 作られる工程を拝見することで、ハンドメイドされた作品の 素晴らしさが
改めて伝わってきました。

製作者様サイドの お話を聞く機会を下さる事に、深く感謝いたします。折角の時期なので、繰り返し 読ませて頂きたいと思います。

フェアで 色々な楽器が見られるのが
益々楽しみです!

日本に出発される直前の、お忙しい中と存じます。呉々も お身体ご自愛くださいませ。
有難うございました。
Commented by 菊田 at 2018-10-28 23:40 x
Junjunさん、こんにちは。

そうですね、普段は、ホワイトヴァイオリンと、ニス塗り後の写真を連続でご紹介することはないのですが、今回は、いろいろな事情で同時にご紹介することになり、その分、ニス塗りで楽器の印象がどう変わるかをご覧いただける記事になったかと思います。

いろいろマニアックなことを書いておりますが^^、、これは、私の個人的な考えですので、製作者によっては、まったく別の考えがあると思います。

ですが、製作家が楽器を仕上げる際に、どういう視点で細部を見ているかを想像していただくことで、弦楽器フェアなどで多くの楽器をご覧になる時のご参考になれば嬉しいです。

実は、こういうことを語り始めると、ブログのようなメディアでは十分な説明が難しく、もどかしい状況になってしまうのです。
製作家が3人くらい集まって話し込んでいる時は、たいてい、こういう内容を議論している場合が多いです。

というか、もっとマニアックな領域の話が多いのですが、、なかなか言葉では伝わりづらい内容なので、ブログでの説明は難しいです。
むしろ、言葉で伝わるような内容でしたら、会社を辞めてクレモナまで留学する必要もなかったわけなのですが、、。

宮地楽器ブースの楽器だけでも、音の違いも大きいですし、見た目も、かなりの方向性の違いがありますので、ぜひ、ごゆっくり、比較してご覧いただければ嬉しいです。

会場にて、お目にかかれますのを楽しみにしております。

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