ストラディバリモデル 試奏動画と写真でご紹介
以前ホワイトでご紹介いたしました、ストラディバリモデルのヴァイオリンが完成しました。
今回も、輪野光星さんに試奏していただきましたので、動画と写真にてご紹介いたします。
輪野さんとのコラボによる試奏動画も3年目になり、いろいろ録音方法なども試しましたが、ほぼ、収録方法も固まってきましたので、今年はこのスタイルで通してみたいと思っております。
輪野さんには、いつも、慣れていない新作楽器を弾いていただき申し訳無い状況ですが、おかげで、生まれたての楽器の音を記録するという、製作家として意義深い経験をさせていただき、感謝しております。
年齢的には、二回り以上違う世代ではありますが、いろいろな意味で頼りになる、製作者仲間です。
では、動画をご覧下さいませ。
曲目は、パラディスのシチリアーノ、そしてバッハのソナタ1番の冒頭部分の2曲です。
いかがでしたでしょうか?
弦を張って1日ぐらいしか経過していないヴァイオリンですが、製作者としては、元気に鳴ってくれて安心するとともに、将来的に、より音楽的に響いてくれることが予想できる音色を聴くことができて嬉しい時間となりました。
では、楽器を写真にてご紹介いたします。
モデルは、いつものストラディバリ、1705年モデルです。
このモデルをラザーリ師匠から受け継いで10年以上になりますが、細かい部分はいろいろ変化をしていても、基本的なスタイルは変わらず製作し続けているモデルです。
裏板は、1枚板ですが、いつもどおり、少し変化のあるトラ杢のカエデを使っております。
コーナー部分の造形や、エフのスタイルも、自然に独自性が表れてきていますが、基本的には、ラザーリ工房で学んだスタイルを守って製作しています。
ウズマキは、昨年から新しいモデルを使っておりまして、よりクラシカルなストラディバリのイメージを目指していますが、ラザーリ師匠からの教えと、自然に湧いてくる独自性が上手く融合できているような気がしています。
これから、演奏者様とともに、どのような音楽を奏でていってくれるのか、製作者として、とても楽しみに思っています。
クレモナは、今年はとても寒くて長い冬だったので、例年は3月の終わりには満開になる桜も、今年は
4月までつぼみのままでした。
少し暖かくなったら、一気に咲きました。
やっと、クレモナにも春が来た感じです。
イタリアカラーの包みは、お菓子ではなくて、手作りのロウソクです。
日本の友人がプレゼントしてくれました。
by violino45 | 2018-04-16 03:09 | 製作記 | Comments(4)
ストラディバリモデルのアップ有難うございます。
ホワイトは、可愛らしさを感じますが
こうして完成されたバイオリンをみると
若いながらも、威風堂々とした 美しさがありますね。表板もそうですが 裏板の細かい流れるような動きのある模様も綺麗です!
細かい差は私にはわかりませんが、
見た目のステキさだけでなく、音がでる
まさに芸術作品です。
そして、輪野光星さんの演奏は本当に すごいです。バイオリンをしっかり知っている方の弾き方なんだろうなーと、思いました。
まるで、何年も弾きこんでいる楽器を手にしているように見え、聞こえてきました。
近くで聴いているような、音質は
わかりやすくて、とても好感があります。
今回の楽器さんは、前回のストラディバリモデルさんより 男性らしい?音が大きくでているような。。オーナーになられる方を想って製作していらっしゃると以前ブログにかかれていたので、少しづつ?特徴がある音創りになられるのでしょうか?
手にとってみられた方が幸せを感じるのが伝わってきました。
私の新しい楽器は、私を意識して作られたわけではありませんが、私の方が引き寄せられています。。 出来立ての楽器の素晴らしさを この菊田さんブログを見て知ることが出来た事を改めて感謝いたします。
お庭の桜さん、元気な姿を見せてくださいまして有難うございます。
ミケニャンには、可愛らしいロウソクを隣にして、何を夢みてるのでしょうか?
うっすら笑っているように見えました。
コメントありがとうございます。
そうですね~、輪野さんは、幼少から演奏を初めて、本来はヴァイオリニストになっていても不思議ではないくらいのキャリアなのですが、あるときからヴァイオリン製作に目覚めて、高校を卒業してすぐにクレモナに渡り、それ以来、ヴァイオリンの構造と音についての研究を続けてきた人ですので、楽器が持つ音色をそのまま引き出す演奏力がとても高く、私もすごく頼りにしているのです。
輪野さんに試奏をお願いしている意図をご理解いただけて、とても嬉しいです。
楽器の音作りは、まだまだ自分でコントロールできているとは言えないのですが、幸いにも、製作の注文をいただいて数年間の間に、オーナーの方と何度もお会いできる機会がある場合が多く、また、そうでなくても、楽器店さん経由や、メールなどでお話しさせていただくうちに、製作すべき楽器のイメージが固まってきて、自然に目指す音色の方向性が見えてくる感じです。
とはいえ、イメージする音色に仕上がるかどうかは、まだまだ未知数な部分が多いというのが正直なところで、、これからも勉強の旅は続いていくのだと思っております。
あと、もちろん、オーナーの方に気に入っていただけるような楽器を目指して製作するのですが、楽器として普遍的に優れていることがまず大切で、そのためには、できあがった楽器を客観的に見る必要がありますので、こうして、記録的な録音を残していくことは製作者として意義深い気がしています。
これからも、続けていきたいと思っておりますので、またご感想などいただければ嬉しいです。
猫って、なぜか笑っているように見えることが多いですよね=^_^=。
嬉しいコメントをありがとうございます。
私自身、製作家としてはまだまだ思春期の気分というか、そんな心構えで製作しておりますので^^、楽器からもそういう音が出ているとすればとても嬉しいです。
お嬢様とのシチリアーノ、楽しみにしております!