宮地楽器さんでの演奏会、無事に終わりました!(長文です)

今年、創業100周年を迎えた宮地楽器さん、数々の記念イベントが催されておりますが、ゴールデンウィーク期間は「弦楽器フェア」と題して、様々なイベントとセールが開催されました。

その最終日の5月7日、私が製作した弦楽器5台を使用した演奏会を企画していただきました。
ヴァイオリン3台とビオラ、そしてチェロを使用しての、弦楽四重奏を中心としたリサイタルで、製作者にとって限りなく光栄で嬉しいイベントとなりました。

素晴らしい演奏をご披露いただきました演奏家の皆様、そして温かい拍手で盛り上げていただいた会場の皆様のおかげで、無事に演奏会を終えることができました。
 
当日の感動をブログでお伝えすることはなかなか難しいのですが、とりいそぎ、順を追って写真にてご報告させていただきます。

おかげさまで満席となり、熱気の溢れるホールでの演奏会、弦楽四重奏での開演となりました。
曲目は、モーツアルト作曲、「ディヴェルティメント K.138」より 第一楽章です。
演奏は、宮地楽器さんの音楽教室で講師をされながら、ソロ、アンサンブルと幅広い音楽活動をされている演奏家の皆様です。
普段からカルテットとしての活動もされている皆様ですので、息もぴったりです。
詳しくは後ほどご紹介させていただきます。
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司会は、今年、宮地楽器小金井店の店長になられた山本岳志さん、2007年にも同様の企画をしていただき、共にステージでトークをしたことを思い出しながらの進行となりました。
10年前と比べて、二人とも年齢を重ねましたが、基本的には何も変わらず、息が合っているのか、いないのか、良く分からないトークとなりましたが^^、、二人とも弦楽器を心から愛しているという点は、会場の皆様にも伝わったのではないかと思っております。

私は、相変わらずトークが苦手で、、途中で何を言っているのか分からなくなる瞬間が多くて申し訳ない状況でしたが、温かい客席の皆様と、山本さんのリードのおかげで、無事に最後まで終えることができました。
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続いて、4人の奏者の皆様によるソロ演奏のコーナーとなりました。
それぞれの楽器についての製作時期、成り立ち、エピソード、楽器に対する思い、などを私が解説しながらの進行となりました。
今まで、ブログなどでは書いてこなかった(書けなかった?)エピソードも、今回、思い切ってご披露しました。
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ソロ演奏のお一人目は、菅野志帆さんです。
2011年に製作したヴァイオリンを演奏いただきました。
このヴァイオリン、ラザーリ師匠の元から独立して数年後、そろそろ独自の音作りを考え始めた頃の作品でした。
私の理想とする新作ヴァイオリンの音は、生まれたての産声のような、元気で明るい、きらびやかな音質なのですが、この楽器は、それを求め過ぎて、少し過激な音質になってしまったようです。
でも、6年経過して、少し落ち着きも出てきた気もしています。
フランクのヴァイオリンソナタの一楽章を演奏いただきました。

菅野志帆さんのプロフィール(当日のプログラムより)
《国立音楽大学卒業。秋田アトリオンオーケストラ、ノール室内合奏団(札幌)のメンバーとして研鑽を積む。卒業後よりオーケストラ、室内楽、オペラ、バレエ公演等のプレーヤーとして演奏活動を行っており、これまでにヴァイオリンデュオコンサートやソロリサイタルを開催。》
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お二人目は、ヴィオラの宮下恵久子さんです。
2006年に製作した41センチのヴィオラを演奏いただきました。

この楽器は、実は、山本さんと2005年に知り合って、しばらくしてから、ご本人用の楽器として注文をいただいたヴィオラでした。
当時、とにかく過激な音色のヴィオラにして欲しいという要望をいただき、戸惑ったのですが、ヴィオラらしいふくよかな音色ではなく、どちらかというと「大きいヴァイオリン」のようなコンセプトで設計して製作したのでした。
完成当初は、そのコンセプトが行き過ぎてしまったようで、なかなか過激な、鳴らしづらいヴィオラになってしまったのですが、山本さんにオーケストラで弾き込んでいただいて10年経過して、今は、落ち着いた、太い音のヴィオラになっています。

ラフマニノフのヴォカリーズを演奏いただきました。

宮下恵久子さんのプロフィール(当日のプログラムより)
《国立音楽大学を経てハンガリー国立リスト音楽大学(ヴァイオリン専攻)卒業。在学中よりUnited Philharmonic Vienna のメンバーとして主にヨーロッパで研鑽を積む。 現在はフリーランスの奏者としてジャンルを問わず幅広く活動を行っている》

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3番目は、チェロの、永瀬惟さんです。
2003年~2014年製作のチェロを演奏いただきました。

このチェロは、2014年にブログでもご紹介しましたが、クレモナの製作学校時代にマルキ先生とともに製作して、2003年にホワイトの状態で完成したのですが、まだニス塗りが未熟で、チェロを塗る自信が無かったので、数年後、数年後、、、と思っているうちに10年が経過してしまったのでした。

2014年に、とあるきっかけをいただいた事もあり、思い立ってニス塗りをして完成させたチェロでした。
楽器そのものは、マルキ先生のスタイルで製作し、ニスは、ラザーリ師匠に習った方法で塗った、珍しい楽器となりましたが、ホワイトの状態で10年間乾燥させたこともあり、最初から良く響く楽器となりました。

フォーレの「夢のあとに」を演奏いただきました。

永瀬惟さんのプロフィール(当日のプログラムより)
《4歳からチェロを始める。国立音楽大学卒業、室内楽コース終了。 第10回日本アンサンブルコンクール入選、第10回大阪国際音楽コンクール室内楽の部入選。 これまでにチェロを、長瀬冬嵐、寺島都志子、藤森亮一の各氏、室内楽を漆原啓子、徳永二男の各氏に師事。》

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4番目は、松永真理子さんです。
2005年に製作したヴァイオリンを演奏いただきました。
この楽器は、まさしくラザーリ師匠の元で修業中、無我夢中で製作していた時期のものです。

実は、完成した楽器に技術的なトラブルを発見してしまい、販売することができなくなって、途方に暮れたのですが、山本さんから、展示見本楽器としたらどうか?という提案をいただき、宮地楽器さんとのご縁が深くなるきっかけとなった楽器でした。
この楽器のおかげで、無名だった私の楽器も少しずつ知っていただけるようになり、この一年後には、ヴィエニアフスキーコンクールでの優勝など、幸運が舞い込むきっかけともなった、とても思い出深い楽器です。

モンティのチャールダーシュを演奏いただきました。 

松永真理子さんのプロフィール(当日のプログラムより)
《国立音楽大学卒業。在学中に学内ソロ、室内楽演奏会等に参加。 市民オーケストラとの協演をはじめ、オーケストラ、室内楽、ソロ演奏、テーマパークの演奏を担当。 クラシックからポピュラー、Jazz等、幅広く演奏活動を行う》

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ピアノ伴奏は、木島亮子さんでした。
素敵な演奏をありがとうございました。

木島亮子さんのプロフィール(当日のプログラムより)
《慶応義塾大学卒業。桐朋学園大学カレッジディプロマコース・ピアノ専攻一年次修了。 ピティナピアノコンペティション金賞受賞。 山本直純氏の指揮でオーケストラと共演。 ピアノを古村義尚、奈良場恒美、ラファエル・ゲーラ、室内楽を和波孝禧の各氏に師事。》
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休憩をはさみ、後半のスタートは、ヴァイオリン3台による音色の比較コーナーです。
前半に演奏いただいた、2005年、2011年のヴァイオリンに加え、4月に完成したばかりの最新作も試奏いただきました。
左から、2017年、2011年、2005年のヴァイオリンです。
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演奏いただいたのは、松永真理子さんです。
2005年から、年代順に演奏していただきました。

製作した時期によって、いろいろな事を試しながら音作りをしていますので、もともと持って生まれた音色が異なっていて、単純に年代の比較はできないのですが、でも、やはり、新しい楽器になるにつれて、声が若いという印象ですし、10年以上経過している2005年の楽器は、奥行きを感じる音に変化してきたように感じました。
いずれにしても、まだまだ成長過程にある楽器同士での比較ですし、オールドの楽器のような、深みのある音色に成長するには、まだまだ時間が必要と思いました。

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緊張の中にも、山本さんの笑えるネタ振りのおかげで、楽しい時間を過ごさせていただきました。
完成したばかりの最新作も、予想以上に良く響く楽器で、会場からも高評価をいただきました。
ただ、まだまだ若い声なので、今回のような無伴奏でのゆったりした曲では美しく響くのですが、カルテットの中で、百戦錬磨の兄弟楽器と対等に渡り合うには、まだまだ時間が必要ではないかと、製作者として感じました。
でも、将来がとても楽しみな楽器ですので、皆様にも聴いていただけて、嬉しかったです。
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さて、後半の演奏会のスタートは、菅野志帆さんと松永真理子さんによる演奏で、バッハの「2台のヴァイオリンのための協奏曲」より、第一楽章です。
楽器は、前半のソロと同じく、菅野さんには2011年を、松永さんには2005年のヴァイオリンを演奏いただきました。

この二台のヴァイオリン、6歳違いの兄弟になるわけですが、それぞれが独特の個性を持っていることをあらためて感じました。
性格が過激な弟(2011年)を、少し落ち着いたお兄さん(2005年)が、たしなめているようにも聴こえましたし、お互いが自己主張をしながらも、最終的には仲良しで、一つの音楽の中で混ざり合っていくようにも聴こえました。
いずれにしても、我が子の成長を見守る親御さんの心情を想像しながら、製作者として嬉しく聴かせていただきました。

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いよいよ、今回の演奏会のメインプログラム、弦楽四重奏のコーナーとなりました。
それぞれの楽器が個性豊かに歌う瞬間、そして、ハーモニーとして一体となって響く瞬間、どちらも鳥肌の立つ思いで聴かせていただきました。
製作者としてクレモナに渡って16年、いろいろ大変なこともありましたが、あきらめずに頑張ってきて良かったと、心から思える時間となりました。

曲目は、
レスピーギの、「リュートのための古風な舞曲とアリア 第3組曲より 宮廷のアリア」
ボロディンの、「弦楽四重奏曲より、第3、4楽章」
そして、アンコールとして、ロンドンデリーの歌、弦楽四重奏版でした。

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このような企画をしていただいた宮地楽器さん、すばらしい演奏で応えていただいた演奏家の皆様、そして温かい拍手で盛り上げていただいたお客様と一緒に、素敵な時間を共有できたことが、なによりも嬉しいことでした。
深く感謝申し上げます。
この貴重な経験を糧として、これからも、さらに良い楽器を製作できるように精進していきたいと思っております。

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全て終了しての、記念撮影です。
山本さんは、終演直後から忙しくて、ご一緒できなくて残念でした。。
数日前にお渡ししたばかりの不慣れな楽器にもかかわらず、素敵な演奏を聴かせていただいた音楽家の皆様に、あらためて感謝申し上げます。
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そしてもう一枚の記念写真。。
会場でビデオ撮影をしていただいた高橋明さんも乱入しての楽しい撮影でした。
私だけ、妙に硬くてスミマセンでした、、^^。
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長文を最後までご覧いただき、ありがとうございました。


by violino45 | 2017-05-10 03:06 | お知らせ | Comments(7)

Commented by junjun at 2017-05-10 13:55 x
菊田さん、こんにちは。

GWイベントのアップ、有難うございます。

当日は客席で素晴らしい演奏を楽しませて頂きましたが、このアップで細かい部分を再確認でしました。

アンサンブルでは、個性は違えど、兄弟楽器だからなのか、
四倍の調和以上に、何倍にもその表現というか、訴えてくる音質に厚みが出る事が伝わってきたのに 驚きました。このような聞く側にも特別な経験が出来たのも、この日の事は素晴らしいチャンスだったと改めて感じます。

菊田さん楽器は何度か触り、弾かせて頂いていたので聴いている私も、愛着あるように思えましたし、やはり流石プロの先生達の演奏は素晴らしかったです。

演奏を聴くと共に、実は菊田さんが演奏中に 楽器を見守り聴かれている様子を拝見させて頂いていました。そして、私の楽器も製作者さんが 心を込めてつくられたということを 改めて感じられ 楽器を大切にしていきたいと感じられました。

100周年の特別なイベントならではの
素敵な企画、本当に有難うございました。
Commented at 2017-05-10 14:00 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 菊田 at 2017-05-10 20:40 x
Junjunさん、こんにちは。
先日は宮地楽器イベントにご来場いただき、ありがとうございました。
演奏会を楽しんでいただけたのでしたら、私も嬉しいです。

長文の記事をご覧いただき、ありがとうございます。
私も、弦楽四重奏の演奏を聴かせていただきながら、4台の楽器以上の音の厚みを感じる瞬間が何度もあって、驚いておりました。

もちろん、演奏がすばらしいからなのですが、プラスアルファとして、同じ遺伝子を持つ楽器同士の音が交わった時に、何か特別な化学反応のようなものが起きるのかもしれないと、半ばファンタジーの世界を彷徨いながら聴いておりました。

思わずそういう世界に迷い込んでしまうほど、この日の演奏が迫力があったのだとあらためて思いますが、自分の楽器が、演奏者の皆様の足を引っ張ることもなく、精一杯、高度な演奏に応えている姿を見ていて、本当に感動を押さえられない時間となりました。

実際のところは、楽器が不調になって演奏が止まってしまう事が本当に心配で、気が気ではないというのも正直なところでしたが。。
そんな表情を見ていただいたとのこと、、お恥ずかしいです。。

このような機会をいただけて、ほんとうに勉強になりましたし、今後の製作活動への指標のようなものを、あらためて確認できた気がしています。

また次回、展示会にてお目にかかれるのを楽しみにしています。




Commented by parnassus at 2017-05-10 23:06
菊田師匠、長文でのレポートありがとうございました。
ほんと、伺えなかったのが悔やまれるスペシャルなイベントだったですね。
1台1台がそれぞれ歴史をすでにもっていて、それがまた音に反映されていること、ご自身ではいっそうの違いで聞き分けられるのでしょう。それを解説いただき、ありがたいです。
お疲れ様でした。
あ、↓記事のAKG414Bの収音は、クリアですね。なんだか、精細すぎて、キンキンするような響きまで感じる気がしました。
これはいい意味でリアルなのだと思います。*たにつち*
Commented by 菊田 at 2017-05-11 06:49 x
たにつちさん、こんにちは。
長文ご覧いただきありがとうございました。

ほんと、たにつちさんには特にご覧いただきたいイベントでした^^ので、残念でした~。

今回、2005年の楽器が一番お兄さんでしたが、それ以前の楽器にも強い思い入れがありますので、いつか、カノーネ君をはじめとした初期の楽器も含めてのイベントを企画できないかなと思っております。
その時は、ぜひよろしくお願いいたします。

マイク、そして録音についてのご感想もありがとうございます。
414の音色もそうですが、今回は、特にクリアに収録する方向でのマイクセッティングを試したので、これ以上無いくらいの鮮度での録音となりました。

ただ、音の密度、鮮明度という点ではリアルではあるのですが、音楽の録音という点では、もう少し雰囲気のある響きも欲しいと思っていまして、今後も、輪野さんとのコラボレーションで、いろいろな可能性を探っていきたいと思っています。


Commented by Y.Matsubara at 2017-05-11 10:06 x
菊田さんこんにちは。
宮地楽器での素晴らしいイベント成功おめでとうございます!

弦楽器製作家にとって、自分のイメージと手で作り上げたクァルテット楽器で音が出る機会を持つことはなかなか実現が難しいと思いますが、こういう素晴らしい企画は菊田さんが築いてきた山本店長をはじめとする素晴らしいスタッフ皆さんや演奏家の方たちとのコミュニケーションの賜物ですね。



小金井にはとても近くなったのに今回は都合が合わず伺えませんでした・・・

楽器の材料や製作年による違いはあるとは思いますが、プロの耳を持つ菊田さんにはどのような響きに聴こえたのかとても興味があります。
やはりそこには音のバランスや成分に共通点があるのでしょうね。

初期のころから菊田さん作のヴァイオリンを弾かせていただきましたが、本数を増すごとに豊かになっていく楽器が持つ音の表情の変化を感じ、新作を鳴らさせていただくのが楽しみになっていました。
本数を重ねても菊田さんのイメージで作りだす響きには、いつも基に緻密というものを感じます。

運よく機会があったらクァルテット聴いたみたいです。

AKG414は持ってこられたのでしょうか?
オーディオテクニカのステレオマイクでよければいつでも使ってください。

お疲れのないように・・
Commented by 菊田 at 2017-05-11 11:40 x
松原さん、こんにちは。

長文の記事にコメントいただき、ありがとうございます。

そうですね、ヴァイオリン製作の道を選んだ時も、その後の修業の時期も、自分で製作した楽器でのカルテットの音を聴ける日が来るとは、まったく想像もしていませんでしたので、製作家としてこのような経験をさせていただけて、お世話になった皆様に、感謝の気持ちでいっぱいです。

もちろん、20年前に製作を始めた時、第一号ヴァイオリンを弾いていただいた松原さんと大久保さん、お二人の存在がなければ、クレモナに修業に行くことも叶わなかったでしょうから、あらためて感謝を申し上げます。

20年前のあのころは、手探り&自己流で製作した楽器を、何度も試奏していただきましたが、いつも温かい目でアドバイスをいただけたことを、今でも鮮明に覚えています。

今でも、松原さんに楽器を弾いていただく時は、あのころと同じように緊張しますが、これからも、よろしくお願いいたします。

当時に比べれば、製作技術は向上しているはずですが、、でも、根本的なところでの音質には共通点があることに、今回の演奏会を聴かせていただきながら、あらためて感じました。

それを製作家の個性と言ってよいのか、単なる癖なのか、現時点では自分自身でも良く分かりませんが、今後の製作家としての人生で、その答えを見つけていければと思っております。

マイクの件、お気遣いありがとうございます。
AKG414は、1本しか持っていないので、持参しませんでした。
今回の演奏会は、ICレコーダーで録音しましたが、無理をしてでも、プロ用の機材をレンタルして収録すべきだったと、後から思いました。

後の祭りですが、次回、もしもう一度チャンスが訪れたら、迷わず、録音エンジニアとしての昔の自分に戻って、良い録音にチャレンジしたいと思っております。

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