ブログ開設10周年となりました。

いつも拙ブログに御来訪いただき、まことにありがとうございます。

このブログを開設いたしましたのが2005年の4月でしたので、ちょうど、10周年となりました。

10年前に、最初にアップした写真が、こちらです。
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2005年4月、、、クレモナの製作学校を卒業して、マエストロ・ラザーリの下で弟子として修行を始めたばかりの頃です。
製作したヴァイオリンを手に、なんとも複雑な表情をしていますね。

もちろん、クレモナという地で、憧れだったニコラ・ラザーリ氏の工房で弦楽器を製作できるという、夢のような毎日ではありましたが、一方、製作学校を卒業はしたけれど、まだまだ無名の製作者でしたので、売れる目処も立たず、この先どうやって生活していけるのか、とても不安な状況だったのは確かで、それがこの表情にも現れている気がします。

ですが、不安に怯えていても仕方が無いので、、まずは、自分の存在を知っていただくことが必要と思い、ホームページを開設し、そしてこのブログを始めたのでした。

幸運だったのは、10年前といえば、丁度、ブログというメディアが広まった時期で、日本全国のヴァイオリン愛好家の皆様、特に、大人になってから演奏を始めた方がブログでレッスン状況などを報告しながら交流するという輪が広がりつつあったことでした。

そういう皆様に、ブログを通じて楽器製作の世界をご紹介して、手工楽器を身近に感じていただけたことはとても嬉しかったですし、私自身、演奏者の方がどのような悩みを持ったり、どのような楽器を求められているのか、皆様のブログを拝見することで、とても勉強になり、工房で楽器製作をしているだけでは知り得ない、広い世界とつながることができた気がしています。

もちろん、製作者として修行に精進して、良い楽器を製作することは最も大切なことでしたが、ブログを通じての日本の皆様との交流は、その後の製作家としての活動の重要な柱の一つになっていたのは間違いありません。

最近は、インターネットの形態も変わり、スマホの普及にともなって、かつてのブログの役割はSNSに移行した感がありますし、拙ブログへのご感想コメントも、主にFacebookのほうにいただくことが多くなりましたが、それはそれで嬉しいことと思っております。

ある時期、ブログは一旦休止して、ネット活動の場をFacebookに移行することも考えましたが、やはり、この10年の想い出の詰まったホームグラウンドは私の宝物ですし、SNSでは表現できない特別なものがブログという形式にはまだまだ存在すると思いますので、細々ではありますが、今後も続けていきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いいたします。

さて、2005年と言えば、初めて国際コンクール(チェコ)に参加した年でもありますし、初めて、池袋での楽器展示会に参加した年でもあります。
その展示会では、その後もお世話になっている宮地楽器の山本さんとの出会いもありました。

思えば、2005年は、ラザーリ師匠の工房で弟子として働き始め、ブログを開設し、池袋の展示回で山本さんと出会い、チェコのコンクールで痛い思いをして奮起したことなど、いろいろありましたが、その全てが、1年後のヴィエニアフスキー・コンクールでの優勝につながっていったと思いますので、やはり、2005年という年は、私にとって、大切な出来事が重なった年だったと、あらためて思います。

ブログ10周年という区切りではありますが、製作家としては、これからも初心を忘れず、さらに良い楽器を製作できるよう精進していきたいと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。


さて、以前、ホワイトでご紹介しました、ガルネリモデルが完成いたしましたので、写真をご紹介します。
Guarneri del Gesu'  "1740 Heifetz ex David" です。
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普段製作しているストラディバリモデルより、3ミリくらい小さい楽器です。
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オリジナルは、左右が大きく違うエフですが、コピーはせず、その雰囲気を出すように心がけました。
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大胆な迫力のガルネリのエフを表現できるように取り組みましたが、なかなか難しかったです。
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Cの部分のカーブも、ストラドとは別世界ですが、独特の美しさがあります。
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ウズマキは、オリジナルは奔放かつ大胆な彫りですが、ヘタに真似をすると崩壊してしまうので、私のスタイルの範囲内で、ガルネリの雰囲気が出せるように努力しました。
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今回、久しぶりに録音もしましたので、次回、ご紹介できればと思っております。
長文、御覧いただき、ありがとうございました。
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by violino45 | 2015-04-01 14:49 | 製作記 | Comments(12)

Commented by 葉月 at 2015-04-01 18:14 x
ブログ開設10周年おめでとうございます。
菊田さんとwebで繋がりをもたせていただいたのは、ちょうどまもなくなんですね。
懐かしいです。
思えばこの10年、菊田さんにとりましてはまさに激動の期間だったことと拝察いたします。これもひとえに、素晴らしいバイオリンをめざして頑張ってこられたことが、大きな動きになっていったのだなあと、勝手ながらしみじみ感じております。(生意気なこと言ってごめんなさい!)
そして常に私たちに、優しさと勇気をくださってありがとうございました。念を届ける以外何もできませんが、これからも素敵なお仕事なされますよう応援しております。
Commented by shige at 2015-04-01 22:15 x
ご無沙汰しております。
10周年おめでとうございます!
菊田さんがブログをやっていなかったら知り合うことも無かったかもしれないのでとても感謝してます(笑)
私もだんだん修理を手伝う頻度が増えてきて制作の方はなかなか進みませんが頑張ってます!
今後も宜しくお願いしま~す(笑)
Commented by 菊田 at 2015-04-01 23:07 x
葉月さん、こんにちは。
コメントをありがとうございました。

葉月さんには、ブログ初期の頃からたくさんコメントをいただいて、盛り上げていただきましたよね。
いろいろ手探りで仕事を進めていた頃、もしあの時のようなブログでの皆様との交流が無かったら、現在、全く違った毎日を送っていたかもしれない気がしています。

優しさと勇気、そしてたくさんのかけがえの無いものをいただいたのは、私のほうだと思っております。
あらためて、感謝申し上げます。

これからも、私にできることは限られておりますが、想い出がたくさん詰まったこのブログを大切に守っていきながら、皆様に弦楽器の魅力を少しでも伝えていきたいと思っております。

今後とも、よろしくお願いいたします。
Commented by 菊田 at 2015-04-01 23:15 x
shigeさん、こんにちは。
コメントありがとうございます。

そうですね、ブログを続けたことで、新しい出会いにも恵まれて、オフの場でも会えたりということもたくさんありました。

shigeさんには、シマにゃんに素敵なお土産をいただいたり、貴重なものを見せていただいたり、大変お世話になり、ありがとうございました。

これからも、よろしくお願いいたします。
製作も、ぜひ継続してくださいね。
新作を拝見できるのを楽しみにしています。
Commented by Junjun at 2015-04-02 11:59 x
菊田さん。
ブログ10周年、本当におめでとうございます。

私が、ブログを拝見するようになった時は 菊田さんは 既に素晴らしい偉業を達成された後でしたが、
迷路にはいり込んだ私の、非公開な
コメントにも親切に対応してくださいました。
ブログをやっていると
どんな人かもわからないアクセスが多数あるでしょうし、そう言った面でも よくぞ コメントをくださったなーと、感謝いたします。
そのお陰で、音楽という道への
閉ざしていた気持ちに
緩やかさが生まれて 現在は音楽を少しづつ楽しめるものへとなりました。
そして、さらに進化していけるよう
前向きに、歩んでいきたいと思います。
音楽、楽器の素晴らしさを 教えてくださる先生として、いつも 楽しみに
このブログを眺めています。

またまた、素敵なガルネリモデルのバイオリンさん。美しい姿に
うっとりです。どんな柔らかでハツラツと元気な音なのか
想像するだけで楽しいです!
今後のご活躍と菊田さん、家族様が
ご健康で幸せでありますよう
お祈りいたします。
Commented by 菊田 at 2015-04-02 21:25 x
Junjunさん、ありがとうございます。

こちらこそ、いつも温かいコメントをいただき、感謝とともに、とても嬉しく拝読しております。

Junjunさんとも、ブログがきっかけで、実際にお目にかかることもできて、私自身、毎回、製作者としてとても貴重な勉強をさせていただいております。

ブログという存在が無かったら、こういう素敵な出会いも実現しなかったと思うと、やはり、細々ではありましたが続けてきて良かったと思う今日この頃です。

Junjunさんが音楽を楽しむ上で、ブログがお役に立ったのでしたら、私としてもこんなに嬉しいことはありません。

これからも、楽しい情報を発信していければと思っておりますので、今後とも、よろしくお願いいたします。

ガルネリモデル、小柄な楽器ですが、やはりガルネリさんの魂が降りてくるのでしょうか、、なかなか元気に鳴ってくれました。
次回、動画でご紹介したいと思っております。


Commented by たにつち at 2015-04-04 08:17 x
遅ればせながら、ブログ10周年おめでとうございます!
当方もブログを開始したのは師匠と同時期で、当時のことが思い出されます。
ネットでのコミュニケーションの場が次々に新手の媒体が生まれ続け、反面、人がまとまることがどんどん難しくなる気がします。当時のブログにはネットコミュニケーション創生期ならではのパワーがあったのかなと思います。当方のブログはどちらかというとデータベース的な使い方ですが、まだまだ使い続けようと思っています。

さて、 "1740 Heifetz ex David"の完成もおめでとうございます。
ガルネリモデルだけに、いっそう惹かれます(笑
美しい~~。ワイルド路線だったはずなのに、端正な印象です。それでいて、フレッシュなハツラツな声がでそうで。
動画での音もとても楽しみ、、お待ちしてます。
Commented by 菊田 at 2015-04-04 16:57 x
たにつちさん、ありがとうございます!
そうでしたね、私自身、2005年にホームページを立ち上げてはみたものの、当時流行りつつあったブログを始めるかどうかで悩み、ブログの先輩のたにつちさんに相談したことを思い出します。

結果、たにつちさんと同じEXBLOGを選び、恐る恐る始めてみたのですが、まさか10年も続くとは思っていませんでした。
あの時、思い切って良かったです。。

当時は、まだまだHP上での掲示板(BBS)が賑わっていて、私のネットデビューも掲示板でしたが、しばらくして、アクティブなコミュニケーションはブログに移っていきましたよね。

お互いのブログにコメントを書き合ってのコミュニケーションは、不思議なエネルギーを感じて盛り上がったことが懐かしいです。
リレーでアンケートなどを回す、バトンなどという現象も、今では信じられないことですね。

アクティブなコミュニケーションの場は、今は完全にFBなどに移行した感がありますが、ブログは、パーソナルな空間として、くつろいでいただける雰囲気がありますし、また、たにつちさんがおっしゃるようなデータベース、記録的な意味も高く、まだまだその存在意義は高いと思っております。

1740ガルネリは、たにつちさんのカノン砲とはまた少し違うガルネリの雰囲気、魅力があるモデルだと、製作してみて感じました。(製作前は、あまりのワイルドさに、ビビっていましたが)

今回の録音は、少し違った発想でチャレンジしてみましたので、たにつちさんにも興味を持っていただける動画になっていると思います^^、、お楽しみにです。
Commented by (・▽・)ノ旦☆ at 2015-04-06 21:32 x
菊田さん☆こんばんわんこ

ブログ10周年。おめでとうございマス。

懐かしい記事にうっかり引き寄せられました。

あの頃、ネットでお世話になった、あの方やこの方、あの人やこの人…たくさんたくさんの方々のHNが蘇りマス…。

目を離せば、すぐに迷走及び暴走を始めるレイトの集団の中に、菊田さんのような楽器を製作される方がいらっしゃったのは、本当にラッキー☆でした。(冷静に思い返せば)
そういう意味でも、菊田さんは本当にお人好しさんデス。

バイオリンっていう世界のプロフェッショナルから、世界の片隅にひっかかってる私のような人間にまで、幅広く面倒見のいい菊田さん。

益々のご活躍をお祈りするとともに、感謝の気持ちを込めて、足跡を残しマス。
(HNはご容赦くださいマセ)

それでは、また。
10年後、ここがあればお邪魔しマス☆

ではでは(・×・)☆
Commented by ゆみ at 2015-04-06 22:42 x
FBどころか、あらゆる場面で仙人のようになりつつある私ですが(^_^;)ブログ10周年の記事を感慨深く拝見しまして恥ずかしながら私も足跡を。。
同時期にブログを通じて楽しいやり取りをさせて頂いた事、今思うと夢のような事でした。そして今もなお製作はもちろんの事、こちらでいつも丁寧にコメントされているお姿に感銘を受けております。
10周年おめでとうございます!これからも、楽しみに拝読させて頂きますね。

○○バトン、懐かしいですね~ひゃ~
青春時代はとうに過ぎていたはずなのに、菊田さんの周りで皆で青春!してたような。。素敵な時間を共有させて頂きほんとにありがとうございました。
神出鬼没な私ですが(汗)これからもよろしくお願い致します。
(追伸・Kちゃんも元気にしておりまーす♪)
Commented by 菊田 at 2015-04-07 00:58 x
(・▽・)ノ旦☆さん、ありがとうございます。
久しぶりのコメント、ありがとうございました^^。

そうですよね~、本文に書きました、掲示板でのネットデビューが、まさしく、(・▽・)ノ旦☆さんのページだったのですが、あのころの、HNでのやりとりは(私は本名でしたが、、)、現在のSNSの雰囲気とはまた違う、お互いの家を行き来するような、アクティブなエネルギーがあった気がしています。

いえいえ、あの頃は、私自身が迷走&暴走していた気がして、今、このブログのコメントを読み返す勇気は無いのですが、、、でも、バイオリンの魅力に惹き付けられた仲間と一緒に歩きながら勉強させていただいたあの数年間は、私にとっての宝物になっています。

ほんとに、当時の皆様のHN、蘇りますね。
あの賑やかな感じ、、懐かしいです。

10年後と言わず、いつでもまたお気軽にお立ち寄りくださいませ。
Commented by 菊田 at 2015-04-07 01:18 x
ゆみさん、ありがとうございます。

そうですね~、ほんとに、あの頃の賑やかな雰囲気は、今思うと、夢の中のような感じですね。

製作学校を卒業して活動を開始した時、ちょうど、ヴァイオリン愛好家の皆様のブログの輪が広がりつつあったのは、まったくの偶然でしたが、それは、とても幸運なことだったと思っております。

さらに幸運だったのは、ゆみさんをはじめ、コメント欄に集っていただいた皆様が、思いやりにあふれ、また、ユーモアのセンスに富んでいたことで、私自身、いろいろな意味で刺激を受け、また、鍛えられた気がしています^^。

ブログが10年続けられたのも、そして、現在、製作家のはしくれとしてクレモナで活動できているのも、あの頃のコメント欄での交流が、大きな力となっております。

あらためて、感謝申し上げます。

あ、もちろん、まだまだ青春してますよね、、私達?
ぜひ、時々、神出鬼没してくださいませ。
楽しみにしています。
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