アーチの仕上げ
カンナでの作業が大体終わったら、スクレーパー(鉄板を研いだもの)でさらにアーチングをきれいに仕上げます。
この作業で、バイオリンの形が決まります。
表板は、エフ孔を仮にデザインします。
なぜかというと、表板のアーチはエフ孔との関係が密なので、エフ孔がどのように見えるかを確認しながら削った方が作業がしやすいからです。
また、表板のアーチによってはエフ孔が格好悪く見えたりするので、それを未然に防ぐためもあります。
エフ孔を書くと、とたんにバイオリンらしく見えるから不思議ですね。
by violino45 | 2005-10-11 02:49 | 製作記 | Comments(2)
すべてが微妙なバランスの上に成り立ってるから、一概にはいいにくいと思いますが、どのようなことに注意されているか教えていただければ幸いです
本などではfの外側にノミでえぐるように彫り込みを入れているのを見ましたが、それは、されますか?
いつも質問ばかりですみません
そうですね、やはり見た目で美しいように、、、、としか言いようがないのですけれど、ストラディヴァリモデルの場合、楽器を横から見たときに、なるべく横板のラインと平行に見えるほうが美しいと言われています。
私もそれはある程度は意識しますが、そればかり気にしていると、表板のアーチが貧弱になったり、バランスが崩れたりしますので、優先するのはやはりアーチの方です。
Fの外側はノミでえぐります。
これは、fを切ることによって途切れたアーチに、さらにダイナミックな動きを付け加える効果があります。
私は、箱を閉じてから、全体のバランスを見ながらこの作業をします。