5月20日と21日、池袋の自由学園明日館 講堂にて開催された、「バイオリン製作研究会 第18回作品展示会」について、動画と写真にてご紹介いたします。
動画はこちらです、3分半ほどの映像になります。
ご視聴ありがとうございました。
では、写真でもご紹介させていただきます。
自由学園明日館は、建築家フランク・ロイド・ライトの設計によって1922年に竣工されました。
1934年に自由学園が移転となり、校舎としての役目を終えた後も数々の補修を経ながら保存され、1997年には国の重要文化財に指定されました。
「講堂」は、ライトがアメリカへの帰国を余儀なくされた以降、弟子の遠藤新(あらた)が設計し、1927年に建築されました。
バイオリン製作研究会の展示会場としては、2003年から親しまれ、コロナによる3年間の中止を経て、今年は18回目の開催となりました。
ライトの設計思想を受け継ぐ、美しい空間での弦楽器の展示会、製作者として参加できる喜びは格別です。
ヴァイオリンが37台、ビオラが7台、チェロが5台の展示となりました。
私は、2011年、2017年、2021年製作の3台のヴァイオリンと、2006年製のビオラを展示いたしました。
2021年のヴァイオリン(左)、そして2017年のヴァイオリン(右)。
2006年のビオラ(左)と、2011年のヴァイオリン(右)
ステージでは、両日、展示楽器を使用したミニコンサートが開催されました。
私は、初日には星野美葉さんに2021年製のヴァイオリンを演奏いただきました。
曲目は、サン・サーンスの、序奏とロンド・カプリチオーゾでした。
二日目は、三澤裕美子さんに、2017年製のヴァイオリンを演奏いただきました。
曲目は、チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲、第一楽章でした。
素晴らしい演奏をご披露いただき、お二人にはとても感謝しております。
星野美葉さんには、私が初めて弦楽器フェアに、アマチュア製作者として参加した1997年にも試奏コンサートで演奏していただいたことがあり、それ以来、26年間、展示会ではお世話になっております。
三澤さんとも、思えば20年近く展示会で御一緒しております。
このような展示会で、演奏性の大きく異なる楽器を取り換えながら演奏するコンサートは、プロの演奏家さんにとって、困難も多いと思いますし、リスクもあると想像しております。
ですが、お二人は、そのようなマイナス要素をまったく感じさせず、むしろ、それぞれの楽器の良さを最大限に引き出して演奏していただき、毎回、その度量の大きさに尊敬の念を深くするとともに、厚く感謝しております。
ビオラの試奏コンサートは、佐藤良輔さん。
チェロの試奏は、植草ひろみさんでした、素敵な演奏をありがとうございました。
こちらは、出番を待つヴァイオリン達です。
晴れ舞台に向けて、緊張しているように見えます。
楽器係をされたのは、武蔵野音大の2年生に在学中の、長根萌生(めい)さんでした。
長根さんは、会場の受付もされていました。
空き時間に、長根さんにヴァイオリンの試奏をお願いしました。
とても力強い音を出されるので、楽器の違いがよく分かって、製作者として勉強となる時間でした。
音大の2年生とのことで、今後の活躍を楽しみにしています。
2日間、会場では多くのお客様に貴重なご意見をいただき、製作者として非常に勉強となる機会となりました。
あらためまして、ご来場いただいた皆様に厚く感謝を申し上げます。
この経験を糧に、さらに良い楽器を目指して精進していきたいと思っております。
大久保さんとも、展示会でお会いするのは2019年以来となりました。
最初に出会ったのは二人とも30代の頃で、お互いに少し年を取りましたが、元気に再会できるのは嬉しいことです。
コロナ禍の影響で、展示会は開催できず、音楽を発表する場も失われ、残念な気持ちで過ごした3年間でしたが、今回の展示会では、以前の活気が戻って来たことを実感できて、気持ちが明るくなりました。
また来年、さらに活気のある会場にてお目にかかれますのを楽しみにしております。
猫たちは、変わらずのんびり暮らしております。
ビビ丸とビッキ―
ビビ丸とクロ丸
そして、珍しく、ちび丸とビッキーが一緒に寝ています。
めったに無いことです(笑)