早いもので、3月ですね。
今日は横板の曲げを少し詳しくご説明します。
横板曲げには、「横板曲げ器、、、別名、ベンディングアイロン」を使います。
コンロで直火であぶるタイプもありますが、私のは電熱器が内臓されています。
これを、作業台の万力に固定します。
横板は、あらかじめ1ミリ強の厚さに仕上げて、水に濡らしておきます。
トラ杢の強い、綺麗な材料ほど、曲げづらく、割れやすいので、ついたくさん水に浸してしまいます。
横板曲げのもう一つの主役は、この薄い金属板です。
この薄い板で、横板をアイロンに押し当てて曲げるのですが、金属板の硬さや弾力性によっては曲げやすさが大きく違ってきますので、とても重要な道具です。
私はこのトタン板の切れ端を長年使っていますが、今のところ、これ以上の材質には出会ったことがありませんし、使い込んで、ほど良い柔らかさになっていますので、もし、この板を紛失したら、途方にくれてしまいます。(;_;)
さて、いよいよ曲げ作業です。
一気に曲げると割れますので、少しずつ、蒸気の力を利用して曲げていきます。
アイロンは、センター部分の形をしていますので、一見、このまま押し当てれば綺麗なカーブに仕上がってくれそうな気がするのですが、、、それは
甘いデス。
一旦曲げた後、じわじわと修正作業をして、内型にピッタリと沿うように仕上げます。
ちなみに、上に乗っているダイヤルは、「表面温度計」で、い~ぐるさんのブログでおなじみのS-Mac社で購入しましたが、これは便利です。
無事に曲げ終わった横板です。
湿気を取るために、少し寝かしてから接着します。
センター部分の貼り付けには、スプールクランプという、裏板や表板を貼り付けるときに使うミニ万力を使います。
でも、この接着方法は、マエストロによって千差万別で、いろいろなアイデアがあって面白いです。
私もいままでにいろいろな方法を試しましたが、今は、このやり方に落ち着いています。
拡大すると、こうなります。
単純な仕掛けですよね。
こうしておいて、横板を外側から少し叩くと、内型にピッタリと密着するという理屈です。
でも、やってみると、なかなか理屈どおりにはいかないですが、、、、(汗)。
横板は、美観にもとても影響しますし、裏板と表板をしっかりと支える土台となる重要な部分ですので、きっちりと仕上げることが第一だと思っています。