アーチの完成 スクレーパー
楽器のふくらみ、アーチはスクレーパーで仕上げます。
ミニカンナでほとんど完成していたアーチですが、さらに滑らかに、有機的な曲線を描くように削っていきます。
カンナで取りきれなかったデコボコを平坦にするだけの作業と思われがちなのですが、この時点でアーチの骨格(変な表現ですが)を最終的に決定します。
この時点で、99%完成です。
最終的なアーチは、共鳴胴として箱になった時点で完結させます。
板の厚さも楽器の音に大きく影響を与えますが、アーチによる音色変化も同じように大きいと思います。
材質によって、ベストなアーチというのは変化してしかるべきなのですが、それをどう知ることができるのか、、、、経験、直感、、、、、決め手はありませんが、五感を研ぎ澄ませて木材と対話する瞬間、、、楽器製作の醍醐味と言えると思います。
by violino45 | 2006-11-17 06:39 | 製作記 | Comments(8)
スクレーパー、直角に近く立てて使うのですか?以前、お話を聞かせてもらいましたが、まだどうして削れるのか理解しかねて、、これも私にとって神秘の道具です。
ところで、キモカワシリーズ第二段ですか?さりげなく、これはイシガメ?が歩んでますね・・
あ、最後に事務連絡ダス:KKT会員の某明○さんとこで、菊蔵師匠もご覧になりたかったものが今なら見れますゼ・・
あの、幻の写真が今なら見られるわけですね。
飛んでいかねば~。
あ、個人的には、NAOTOのコスプレをした、たにつちさんの映像+演奏もぜひ見たいデス。
スクレーパーは、刃の立て方によっていろいろ使いやすい角度が変わるんですけれど、私のスクレーパーは直角ぐらいが良く切れます。
カメ、、、何亀かは分からないのですが、、、ミドリガメでないことは確かです、、、。
アーチの完成にちなんで、天然アーチの師匠にご登場いただいた次第デス。
アーチの曲面、マエストロもいつも、「ミステリーだ」と言っています。
私は、ウズマキもそうですが、すべての美の基本は、自然の中の曲線にあると感じてます。
アーチの場合、ふっくらとした中央部分から、周辺部分の逆カーブへのつながりがポイントなのですが、フクラハギからカカトへのラインがヒントになると感じています。
あ、たにつちさん、ご自分の足の舞で確認しないでくださいね~。
街中で確認、も、危険かもです。
曲面を音だし前に見極めるというのが、私なんぞの人智を超えた世界です。材によって違うのは理解できても、どうしたらその違いから良い音を引き出せるかというのが、想像できないデス。
スクレーパーの削りかす、きれいですね~
私は歯付けの修行からしないと・・(^^;)
楽器を選ぶ時、私は、「アーチコンプレックス」に陥ってしまいます。昔から、バヨリンは女性の体に例えられてきました。ゴフリラとかライドルフィなどのオールドの有名楽器はアーチが高いのが主流ですよね。これらを「グラマー」と例えるならば、1700年台のストラド、ガルネリ・デル・ジェスは、明らかにアーチが低めの「普通」さらには、現代のバヨリンは、更にフラットな作品が多い「スレンダー」という気がします。現代は、アーチが低めな傾向にあるというのも、否定はしませんし、時代時代の特徴として理解しています。また好みもいろいろで良いと思います。男として、のだめが可愛いという人もいれば、真澄ちゃんが可愛いというひともいるだろうし…
アーチを含め楽器を作るときの、面と線のつながりは、作る方のセンスが最も現れる部分だと思っています。菊田さんの楽器はどのような方向に進んでいくのでしょう、今製作している楽器がどのような姿になるのか楽しみにしていますね。
いえいえ、マエストロも「ミステリー」だと言っているぐらいですから、私にとっても、材質によってアーチを変えるなどということは、人智をはるかに超えた世界です。
でも、牛歩、、、もしくはカタツムリ歩、ぐらいですが、少しずつ木と対話していくと、ホンの少しだけ、通じ合える瞬間もあるような気がします。
その次の瞬間には裏切られる事が多いので、達人の道ははるか遠くですが、、、、、、。
いずれにしても、同じカエデでも、ビックリするほど材質が違うことがあるので、(男爵とメイクイーンの違いくらい?)、当然、料理方法も変わってくるわけですね。
スクレーパー、、、良く研ぐと、カンナのように切れますよ。
そのうち、私の研ぎ方をご紹介しようと思っています。
そうですね、時代の変化によるアーチの変遷、面白いですよね。
現代では、新作の段階から、やはりある程度の音量を求められるので、音量が出やすいミディアム~ロウアーチの新作が多いのは仕方がない事のようで、私もミディアムアーチを採用しています。
でも、ハイアーチ特有の、繊細な音色が存在するのは確かなようで、機会があれば、試してみたいものだと思っています。
古今東西、バイオリンは女性に例えられることが多いようですね。
でも、私は製作中、あまりそのことを意識したことがないのです。
バイオリンにはバイオリンの、独立した美しさがあって、女性に関してはいうまでもなくミロのヴィーナスの時代から美の象徴として描かれてきたのですが、その二つを直接結びつけるのは難しい気がするのです。
ただ、フクラハギからカカトのラインのように、カーブから逆カーブへのつながりなどは、これ以上無いヒントとして、インスピレーションを得ることは多いです。
面と線のつながり具合が、製作者のセンスを最もあらわしている、、、きうちさんのおっしゃるとおりデス、、、そう、そこが一番難しいのです(;_;)。
こうして何度かの区切りを経て、形になっていくんですね。
このごろ、しみじみ楽器を眺めることがあります。
たとえばこのふくらみも、元々そういう形だったかのようですが、こうして削られてできている、、、
この楽器を作ったのは、どんな人なんだろうなあ〜と。
あ、カメののろいのように遅いですが、弦楽ファン拝見しました!
しゅてきでした〜〜
額に入れて飾っちゃおうかな〜〜〜
あ、削りくず、美味しそうですね。
チョコレートの削ったのみたい!
ドジでのろまなカメブログへようこそデス。
nobaraさんのように、ご自分の楽器をあらためて眺めて、愛着を深めていただけるきっかけになれば、このブログも存在意義があるのかな?などと、嬉しく読ませていただきました。
楽器製作者の性格というのも、ほんとうに千差万別ですので、いろいろな部分を眺めて想像するのも楽しいことだと思いますデス。
つ、ついに呪いの弦楽ファンに手を出してしまったのですね。
勇者度が95にUPです。
額に入れる前に、恐山でのお払いを忘れないように~。
削りくず、、、まさしくチョコですね。
というか、料理、とくにお菓子職人さんは良く使うのではないのでしょうか、スクレーパー。