今週末 池袋の展示会でお待ちしています

前回お伝えいたしました、5月25日の宮地楽器さんでのイベントには、多くの皆様にお電話でのご予約をいただき、おかげさまで満席となりました。
あらためて感謝申し上げます。
当日、皆様にお会いできますことを、今から楽しみにしております。

また、お電話をいただけたにもかかわらず、すでに満席となっていてご予約できなかった方もいらっしゃると伺っております。
まことに申し訳ありませんでした。

今週末には、池袋の展示会に参加いたしますので、会場にてお目にかかれれば嬉しいです。
以下、あらためてご紹介させていただきます。

日本バイオリン製作研究会 
第11回作品展示会 


日本でアマチュア製作者として活動していた頃からお世話になっている団体の展示会で、2年ぶりの参加になります。
今回は、高橋明君と共に参加いたします。

http://www.vsj-japan.com/index_Page361.htm

■5月18日(土)、19日(日) 10:00~17:00
 自由学園明日館講堂(入場無料)
 JR池袋駅メトロポリタン出口より徒歩5分

■バイオリン、ビオラ、チェロなど約60台
 会員が心を込めて製作した手工弦楽器を展示します
 作品は自由に手にとって、試奏していただくことができます

■展示作品によるミニコンサート
 5月18日 11:00~ ビオラ 当会会員による試奏
       13:00~ バイオリン三澤裕美子(Vn) 大背戸亜紀子(Pf)
 5月19日 11:00~ チェロ 三森未來子(Vc) 船橋泉乃(Pf)
       13:00~ バイオリン星野美葉(Vn) 金沢恵理子(Pf)
私、菊田のヴァイオリンは、19日の13時から、2番目の演奏順で試奏される予定です。

今回、都合により最新作のバイオリンを出品することはできないのですが、昨年、トリエンナーレ・コンクールに出品したバイオリンや、1年前に「笑ってコラえて」にて千住真理子さんに演奏していただいたバイオリンなどを展示させていただく予定ですので、この機会に、ぜひ私の楽器を御試奏いただければ嬉しいです。

会場にてお目にかかれますことを、心より楽しみにしております。

さて、以前、ホームズベアとともにホワイトの状態でご紹介いたしました楽器が完成しておりますので、ご紹介いたします。
今回は、私自身の手による撮影になります。。


裏板は、少し細めで、真っ直ぐな虎杢の材料を選びました。


エフは、繊細な中にも芯のある表情を目指したのですが、、どうでしょうか?


ウズマキは、今までとは少し違ったアプローチもしたのですが、多分、私にだけ分かる違いぐらいかもしれません、、。



ご覧いただき、ありがとうございました。

日本は暑いですね!
皆様、熱中症にはご注意ください。


# by violino45 | 2013-05-15 00:37 | お知らせ | Comments(6)

5月は、二つのイベントに参加します。

タイトルに書きましたとおり、5月の後半に、以下の二つのイベントに参加するために帰国します。


日本バイオリン製作研究会 
第11回作品展示会 
(5月18日~19日)

http://www.vsj-japan.com/index_Page361.htm

宮地楽器小金井店 オープン30周年記念イベント
「手工ヴァイオリンの魅力」
(5月25日)

http://strings.miyajimusic.jp/sale/event.php

以下、それぞれご説明いたします。




①日本バイオリン製作研究会 
第11回作品展示会 


日本でアマチュア製作者として活動していた頃からお世話になっている会の展示会で、2年ぶりの参加になります。
今回は、高橋明君と共に参加いたします。

http://www.vsj-japan.com/index_Page361.htm

■5月18日(土)、19日(日) 10:00~17:00
 自由学園明日館講堂(入場無料)
 JR池袋駅メトロポリタン出口より徒歩5分

■バイオリン、ビオラ、チェロなど約60台
 会員が心を込めて製作した手工弦楽器を展示します
 作品は自由に手にとって、試奏していただくことができます

■展示作品によるミニコンサート
 5月18日 11:00~ ビオラ 当会会員による試奏
        13:00~ バイオリン三澤裕美子(Vn) 大背戸亜紀子(Pf)
 5月19日 11:00~ チェロ 三森未來子(Vc) 船橋泉乃(Pf)
        13:00~ バイオリン星野美葉(Vn) 金沢恵理子(Pf)

私、菊田のヴァイオリンは、19日の13時から、2番目の演奏順で試奏される予定です。


②宮地楽器小金井店 オープン30周年記念イベント
「手工ヴァイオリンの魅力」

5月25日(土) 17時~18時30分(要電話予約)
会場:宮地楽器小金井店内ホール
こちらで詳しい内容をご覧いただけます。
http://strings.miyajimusic.jp/sale/event.php

宮地楽器さんは95年以上の歴史のある会社ですが、小金井店ショールームがオープンして今年で30周年とのことで、それを記念して5月18日から26日まで、「30周年記念、弦楽器フェア」が開催されます。
詳細はこちら

その記念イベントの一つとして、5月25日(土)に、「手工ヴァイオリンの魅力」と題して、弦楽器製作について、実演や映像を交えてご紹介することになりました。

イベントの中では、ヴァイオリニストの佐々木梨花さんのミニコンサートも企画されていまして、私のヴァイオリンの音色もお楽しみいただけます。

お時間がございましたら、ぜひお越しいただければ幸いですが、
ご来場には「電話でのご予約」が必要ですので、ご注意ください。

お申し込みの受付開始は、5月11日(土)10時からとなっております。
電話番号は、 042-385-5585 です。

私としては、ご自由にお立ち寄りいただける形にしたいところでしたが、会場の大きさに限界があり、当日になって入場できないなどのご迷惑をおかけする恐れがあるため、予約制とさせていただきました。
御理解いただければ幸いです。


二つのイベントにて、皆様にお目にかかれますことを、心より楽しみにしております。


さて、製作記も凍結しておりましたが、次のバイオリンを少しだけご紹介します。
まず、パーフリングを入れる前の、荒削りです。
文字どおりの荒削りですが、全体の形を整えながら削ることで基礎固めをする、大切な作業です。
この段階でバランスが崩れてしまうと、最後までその影響を引きずる危険もあるのです。

そして、こちらは、パーフリングを入れた後の、一段進んだ形での荒削りです。
この時点では、完成寸法まで数ミリのところまで削りますので、慎重になりますが、でも、自分の感覚を信じて勢いを付けて削らないと、余計な肉が残ってしまい、後のミニカンナの作業が大変になります。

荒削りが上手くいった時は、ミニカンナの作業がとてもやりやすく、アーチも上手くまとまります。
このあたりの連携が上手くいくかどうかで、トータルの作業時間が大幅に違ってくるのですが、、まだまだ上手くいかないことも多いです。(削り過ぎは、やはり怖いですので)


表板も、上手く作業ができている時は、内側から空気で押されているような感覚が維持できるのですが、少しバランスが崩れてくると、空気が抜けたボールのように、力の無いアーチになりますので、要注意です。

そして、スクレーパーで仕上げます。

基本的には、アーチは目の感覚を頼りに仕上げますが、一本だけ、最外周に等高線を引くことで、基準ができるので、バランスが取りやすくなることが多いです。

仕上がったアーチです。
そのままの形で生まれてきたような、自然な膨らみが理想ですが、なかなか難しいです。。

# by violino45 | 2013-05-03 08:11 | お知らせ | Comments(8)

大阪の展示会のお知らせ

お知らせが遅くなりましたが、今週末の4月20日(土)と21日(日)、大阪市中央公会堂にて、
「関西弦楽器製作家協会 第5回展示会」が開催されます。

私自身は、昨年まで二年連続で参加させていただいたのですが、今年は参加せず、5月の18日と19日に池袋で開催されます、「日本ヴァイオリン製作研究会 展示会」に参加させていただきます。

展示会の、公式サイトはこちらです。
http://www.kansai-violinmakers.jp/Topics/5th_exhibition.html

どちらも私にとって大切な展示会ですので、両方参加できれば嬉しいのですが、一ヶ月間クレモナを離れるのは厳しい状況ですので、今年は大阪はあきらめて、二年ぶりに池袋のほうに参加することにいたしました。

あ、相棒の明君は、両方参加するのでした、、、。大丈夫か?!

関西を中心に活動する日本人製作家の作品を中心に、日本各地から、そしてクレモナからも多数の参加者が集いますので、ぜひこの機会に、日本人製作の楽器のクオリティを実感していただければ幸いです。
ラザーリ師匠の奥様も参加されますので、ぜひ作品をご覧くださいませ。

池袋の展示回は、また日が近づきましたらご紹介させていただきます。
皆様にお目にかかれますことを楽しみにしております。

さて、クレモナにもようやく春が訪れたようで、ベランダから見える桜の木も満開になりました。

日本の桜とは少し趣が違いますが、、、でも、全力で咲いている感じが伝わってきて、元気をもらえる気がします。
# by violino45 | 2013-04-18 03:29 | お知らせ | Comments(8)

ホワイトヴァイオリンと、ホームズベア

前回、ウズマキの後頭部をご紹介したヴァイオリンが、ホワイトで完成しました。

この楽器も、こんどフルサイズに持ち替えるかわいいお嬢さんに弾いていただく予定です。


表板の年輪が強い材料でしたので、エフを切り抜くのが難しかったです。

裏板のトラ杢は、今回は真っ直ぐで、細いタイプです。

コーナー部分の仕上げは、いつも時間がかかります。

表と裏で計8箇所あるのですが、印象がバラバラでは楽器としての統一感が無くなりますし、かといって、全く同じでは、面白みが無い楽器になってしまいます。
そもそも、全く同じに仕上げるほどの技術は無いのですが、、、、
ストラディバリの楽器を見ると、このあたりが絶妙だと、いつも感心します。
まだまだ、修行の道は長いですね。

ウズマキは、いつもと少しだけ違う表情かもしれません。


さて、タイトルに書いたホームズベアですが、こちらです。

ホームズらしく、パイプも持っています。

実は、昨年の4月、番組の放送後に、テディベア作家の神林宜子さんからブログにコメントをいただいたことがきっかけで、ホームページで作品を拝見したのですが、作品の中に、ホームズの衣装を着たベアを発見して、とても気に入ってしまいました。
うちの奥さんがホームズのファンということもあって、これはぜひ手に入れなくてはと思い、注文させていただいたというわけなのです。

神林さんは、テディベアの製作コンクールで数多く受賞されていて、テディベア界ではとても著名な作家さんです。
ご本人のブログ「KAN'S BEAR ROOM~テディベアの部屋~」にて、作品やイベントなどの情報をご覧いただけます。
http://blog.goo.ne.jp/teddykan

10年以上前、友人の大久保さんご夫妻といっしょに、那須高原にある「テディベア・ミュージアム」に行ったのですが、その時以来、ベアには興味があったものの、なかなか、連れて帰りたいと思うようなベアには出会うことがありませんでした。
そんな中、神林さんの手によって生み出されるベアに出会い、その生き生きとした表情に惹かれたというわけです。
帽子や衣装も、とても丁寧に作られています。

そういうわけで、クレモナにつれてきてしまったホームズベアですが、ホームズと言えばヴァイオリンの名手として有名ですね。
さっそく、腕前をご披露していただきましょうか。。
# by violino45 | 2013-04-14 06:24 | 製作記 | Comments(10)

新作ヴァイオリンの完成

大久保さんの展示会には多くの方にお越しいただき、ありがとうございました。

さて、以前、ホワイトでご紹介いたしましたヴァイオリンが完成しましたので、写真にてご紹介いたします。
今回、とある理由で、プロの写真家さんに撮影をお願いしましたので、いつもの写真の感じとは違っているかと思います。

まずは、全体像から。


ボディのショットです。

裏板は、少し変化のある虎杢です。


エフです。

ウズマキです。 裏板のワイルドさに負けないような力強さを目指してみました。


斜め45度です。
写真家さんが撮影すると、少し、ワイルド系になりますね。

右と左で、少し表情が違いますね。

ご覧いただき、ありがとうございました。
# by violino45 | 2013-04-08 14:40 | 製作記 | Comments(12)

大久保さんの展示会のお知らせ。

4月7日の日曜日、私の友人のバイオリン製作家、大久保 治さんが展示会を開催しますので、お知らせいたします。

と言っても、大久保さんの個展というわけではなく、大久保さんが運営しているバイオリン製作教室の生徒さん達が完成させた力作のバイオリンを25台、一堂に展示するという企画です。

大久保さん本人の作品も7台展示されるそうで、分数楽器もあるそうです。

以下、ご本人のブログの告知文をそのままご紹介いたします。

2013年 4月7日(日曜)
午後2時~4時
ルネ小平 レセプションホール(地下) 入場無料

西武新宿線「小平駅」南口下車徒歩2分 (駅前に立ちますと真正面に見えています)

当製作教室にて完成した生徒さんのヴァイオリンを20~25本展示予定。
私 大久保治製作の楽器(分数楽器含む)も7本展示予定。
ほとんどの楽器が演奏出来ます。

2時間しかありませんが、これらの楽器を使ったプロヴァイオリニストによる
ミニコンサート(ピアノ伴奏つき)が後半にございます。
どうぞ散歩がてらお寄りください。



2時間限定とのことですので、お時間等、ご注意くださいませ。

私自身、以前、大久保ヴァイオリン製作教室の生徒さん達の作品試奏会に参加させていただく機会があったのですが、作品の完成度の高さには驚きました。
試奏会には、私のバイオリンも飛び入りで参加したのですが、鳴りの良いバイオリンばかりで、負けそうでした。

今回の展示会では、プロの演奏者による試奏コンサートもあるそうで、きっと、良い楽器の音色を楽しんでいただけると思います。

また、バイオリン製作にご興味がある方、一度作ってみたいと思っていらっしゃる方は、ぜひこの機会に大久保さんや生徒さん達とお話をされてみてはいかがでしょうか?
皆さん、優しい良い方ばかりなので、きっと、親切にいろいろ教えてくれると思いますよ。


以下、ちょっと思い出話です。

思えば、大久保さんと出会ってから17年が過ぎようとしています。
当時、35歳だった私は、バイオリン製作を志したものの、何から始めれば良いのか見当もつかず、途方に暮れていました。

で、とりあえず、職場に一番近いバイオリンショップ、マリオルッチに行ったのですが、その時に出迎えてくれたのが、大久保さんと、当時の店長だった松原さんでした。
このお二人が、その後の私の人生にとって、とても大きな存在になることは、その時は想像もしていませんでした。(松原さんについては、別の機会にまた詳しくご紹介しますね)

当時の私は、バイオリンを触ったこともなかったので、バイオリンショップというものに入るのも初めてでしたし、弦楽器の世界というのはものすごく敷居の高いイメージを持っていたのですが、出迎えてくれたお二人は、とてもフレンドリーな雰囲気で、いきなり、「バイオリン製作を始めたい!」と言い出した私に対して、優しくいろいろと教えてくれたのでした。

思えば、偶然、予備知識が無い状態で飛び込んだお店が、弦楽器業界でも飛び抜けてフレンドリーなお店で、しかも、出迎えてくれたお二人が、穏やかで素晴らしい人間性を持った方だったということが、弦楽器製作を志したばかりの私にとって、最高に幸運なことだったのだと思います。

また、大久保さんは私より3歳年上ですが、当時、都内のバイオリン製作学校を卒業して数年というところで、お店で修理の仕事をしながらバイオリン製作の勉強を続けているとのことで、私にとって理想的な先輩として、いろいろなことを教わることができたのは、NHKの仕事をしながらバイオリン製作の勉強をしていた私にはとてもありがたい状況でした。

そしてなによりも、その飾らない真摯な人柄、真っ直ぐな心に触れたことで、バイオリン製作をする上で一番大切なものは何かを学ぶことができたのが、いまでも私にとって大切な宝物になっています。

その後、イタリアに渡るまでの5年間は、大久保さんが私の家の近くに引っ越してこられたこともあり、しょっちゅうお宅にお邪魔しては、いろいろなことを語り合ったものでした。

大久保さんも、マリオルッチから独立して、製作家としての道を模索していた頃ですし(まだ製作教室は開いていませんでした)、私も、このままNHKで仕事をしながら製作を勉強していくのか、辞めて独立するのか、ほんとうにこの道で生きて行けるのか? 漠然とした不安をかかえながらも、でも、あきらめなければ、なんとかなるのではないかと、夜中までお茶を飲みながら語りあったものでした(二人ともお酒が飲めないので)。

といいつつ、実際のところは、バイオリンの話よりも、共通の趣味のアコースティック・ギターのこととか、猫ちゃんのこととか、楽しい話で時間を忘れていたことの方が多い気がします。
当時の写真です。(大久保さんのブログから拝借しました)
大久保さんご夫妻と、私達夫婦と、この4人で過ごした時間は、今でもかけがえのない想い出になっています。

2001年に私がイタリアに留学してからは、文字どおり遠距離なお付き合いになりましたが、でも、その関係はまったく変わることなく現在に続いています。
年に1~2回の帰国の時には、かならず工房にお邪魔していますし、お茶の水のギターショップを巡るツアーは、どれだけ忙しくても欠かせない大切な儀式?になっています。

↓この写真は、昨年の11月のものですが、私が持っているバイオリンは、私が大久保さんにお願いして製作していただいた、「ガルネリ・デル・ジェズ」モデルです。
以前から、大久保さんが製作するアンティーク仕上げのバイオリンの雰囲気が好きで、いつかは欲しいなと思っていたのですが、数年前に思い切ってお願いしたのでした。
期待通りに良い雰囲気の楽器で、音も良くて気に入っています。

大久保さんのブログにて、この楽器の写真が紹介されています。
http://blogs.yahoo.co.jp/kingupuuu/23854604.html


とりとめもなく、失礼しました。
7日の展示会は、私自身、なんとしてでも行きたいところでしたが、帰国予定が合わず、断念しました。
お時間がありましたら、ぜひ、お立ち寄りくださいませ。

2年前の弦楽器フェアでの、大久保さんと、松原さんとの3ショットです。
この3人での写真は、あまり撮影する機会がない貴重な写真ですが、私にとって、二人の恩人とご一緒できるのはとても光栄なことなのです。

↑背後に、もう一人の恩人である、あの人が写ってますね。
また機会を見つけて、詳しくご紹介しますね。

長くなりましたが、、今日は復活祭なので、、オマケ写真を。
イタリアでは、復活祭にはこのハトの形をしたケーキ(コロンバ)が欠かせません。

今年も、お世話になっている方から、いただきました。
大きいアーモンドがちりばめられています。

紅茶とともに、いただきます。。
# by violino45 | 2013-03-31 08:35 | お知らせ | Comments(11)

ウズマキの後頭部と、少しビックリな画像

日本は桜の季節のようですね。
クレモナはまだ冬のように寒いです、、、。
日本の桜を見なくなって12年が過ぎてしまいました。

さて、タイトルにもありますように、ウズマキの作業です。

ウズマキを削り終わったら、後頭部から正面にかけて溝を彫り込んでいきます。

まず、ノミで溝を二つずつ掘ります。
ラザーリ師匠は、いきなり一つの溝を掘っていきますが、私は怖いのでこのようにしています。
いずれにしても、少しでもはみ出したら、完成したウズマキを破棄することになりますので、慎重に作業します。

二つの溝をつなげて、一つの溝にしていきます。

頭頂部のあたりは、幅が狭いので、さらに怖い作業です。

ノミの後は、スクレーパーやヤスリ、サンドペーパーなどを使ってなめらかにしていきます。
この時点では、まだ最終仕上げをしていませんが、一応の完成です。





さて、タイトルにもありましたが、少しビックリな画像をアップしますので、、、↓ 特に、虫系がお嫌いな方は、見ないほうが良いかもしれませんです。。













実は、先日、工房に来客があったときに、相棒の高橋さんとともに掃除をしていたのですが、その時に、暖房の陰でうずくまっていたのが、彼、スコーピオン君です。
さすがに、日本ではまず見ることのない生物ですので、、ビックリしました。。

ですが、、その大きさは、、、、1ユーロコインと同じくらいです。

でも、小さくても、ギリシャ神話に登場するほどのサソリ、、、迫力がありますね。


さて、雰囲気を変えて、、
ベランダにはよくハトがやって来るのですが、ミケにゃんが居ても平気なようです。

相手にされずに、ご立腹の様子です。
# by violino45 | 2013-03-27 07:51 | 製作記 | Comments(15)

製作記その後と、柱時計。

気がつけば3月も半ば、春が少しずつ近づいていますね。
クレモナも、10度を超える日が多くなり、だいぶ過ごしやすくなってきました。

さて、前回、アーチの完成までご紹介しましたバイオリンですが、表板の厚み出し、バスバーの作業になっております。

バスバーを貼り付けた後、高さ、厚み、そしてカーブの仕方など決めていきます。

表板の材質にマッチしたバスバーの材料を選ぶのも難しいですが、それを最適な形に削っていくのも、毎回悩むところです。

バスバーが概ね完成したところで、表板の状態を見ながら、厚みの最終調整をしていきます。
表板に合わせてバスバーを仕上げた後に、また表板を修正することは、基準が無くなってしまうような気がしますが、バスバーを貼り付けたことで初めて表板の性質がわかる部分もあるので、こうして、少しずつ、にじり寄っていくことになります。

厚みが仕上がったら、箱を閉じます。
毎回、心の中の自分の声と会話する瞬間です。(ホントに閉じていいの?)

箱を閉じた後で、エフの横の部分を削って、アーチの最終仕上げになります。
まず、ノミで削り込みます。

ノミで、おおまかに形を仕上げていきます。
エフを切ることで、なぜかアーチのバランスが崩れてしまうことを補正するための作業なのですが、なぜこうなってしまうのか、、、私は論理的には説明できません。
ですが、ここを削り取ることで、やはりバイオリンは美しくなると思いますので、感覚を頼りに仕上げていきます。

最後に、スクレーパーで仕上げます。
箱を閉じてから作業する理由は、やはり、立体的にどの程度掘り下げるのかを楽器全体のバランスを見ながら感じる必要があるからです。
実際、箱になってからはいろいろな部分が違って見えてきます。

さて、この数ヶ月間、休暇をとっていなかったことに少し危機感を感じて、先日、久しぶりにアンティーク市(パルマ)に行ってきました。
そこでの戦利品が、タイトルにもありますように、柱時計です。
見た瞬間、とても惹かれるものがあって、、連れて帰ってきてしまいました。

柱時計に詳しい方は、この形を見て、アメリカのイングラハム社の通称「四つ丸時計」かと思われるかもしれませんが、これは、メーカー不詳のコピーモデルです。
イギリスからの出展者から買いましたので、もしかしたら、イギリス製かもしれません。
オリジナルの「四つ丸時計」には見られない、月桂冠の彫刻が味わいがあって、良い雰囲気です。

もう一つ気に入ったのは、短針の、ハートの形です(スペード?)。

もちろん、ゼンマイを巻いて、動かします。
柱時計のゼンマイを巻いたのは、何年(何十年)ぶりでしょうか?

ゆったりと左右に動く振り子を見ながら、いわゆる「チック・タック」という音を聴いていると、デジタルに慣れた生活の中で失いつつあるものをひとつ、なんとなく思い出せるような気がします。

一日に数分遅れますが、そういうものをネガティブに感じないのが、アナログの良さなのかもしれません。
少しずつ、振り子を調整していくのも、楽しみのひとつです。

ひとつ困るのは、時報のゴングの音が大きくて、夜中に近所迷惑になることでしょうか、、。
ゴングを止めてしまうのはもったいないので、ハンマーの部分を調整して、音を小さくしようと画策中です。
# by violino45 | 2013-03-13 07:43 | 製作記 | Comments(19)

ホワイトバイオリン完成、と、次の楽器。

製作記もダイジェストが定番になってしまいましたが、、記録の意味もありますので、できるだけアップしていきたいと思っております。

先日、ボディを閉じるところまでお伝えした楽器が、ホワイトで完成しておりますので、ご紹介いたします。

作業台の乱れが、気になるところですが、、、。

エフは、正面からだけでなく、全ての角度から見て、バランス良く美しいことが理想です。

裏板は、今回、少し特徴のある模様のカエデを使いました。
とてもお父さん思いの、頑張り屋さんで優しい女の子に弾いていただく楽器なのですが、この裏板が、彼女の柔らかい雰囲気に合うと思って決めました。



ウズマキは、少し優しい雰囲気を出そうと思ったのですが、、、でも、最近の傾向のワイルド系かもしれません。

ニス塗りが終わったら、またご紹介しますね。


さて、次の楽器も、製作が進んでおります。

今回も、1枚板ですね。

この楽器も、今度フルサイズに持ち替える女の子のために製作します。
お母さんと二人三脚でレッスンに励んで、コンクールにも積極的に参加している彼女の、可愛く聡明なイメージで選んだ裏板で、製作を進めております。

荒削りで、木材の性質を見極めながら、大まかなアーチを作っていきます。

夏目漱石の小説に、「名人(運慶)は、木材の中に埋まっている仁王像を掘り出しているだけ」、という下りがありますが、、バイオリンの形も木材の中に埋まっているだけ、と思えるような境地に、いつかは達することができれば良いのですが、、、現実は、いつも木材に翻弄されて、右往左往です。

とりあえず、アーチの完成です。
運慶、もしくはストラディバリさんに怒られなければ良いのですが。。

オマケ画像ですが、、
先日、日本から来られたお客様にいただいたお菓子です。。^^。
頑固な固さかと思ったら、カリカリして美味しかったです。


さて、ご無沙汰してしまいましたが、シマにゃんミケにゃんの写真を1枚だけ、、。
まだ、カラー付きの生活です。
かわいそうですが、、カラー無しだと、もっと悪化してしまいますので、、。
シマにゃん、健気に耐えています。

# by violino45 | 2013-02-09 07:06 | 製作記 | Comments(16)

新作と、作業中のヴァイオリン

気がつけば、一月も後半になってしまいました。
クレモナの寒い冬のように、ブログも凍結したままですが、、ご訪問いただける皆様には厚く感謝申し上げます。

先日、ヴァイオリンが一台完成しまして、無事にお客様にお届けできましたので、ご紹介します。
昨年10月のコンクールが終わってから製作を始めた楽器です。

見た目は、大きな変化はないと思いますが、音作りの点で、コンクール前後の経験をふまえて、若干の修正を加えています。(いつも悩むところではあるのですが)

エフの表情は、どうでしょうか、、。

ウズマキは、少し変化があるかもしれません。(ワイルド系?)

さて、昨年末から製作している楽器も、ダイジェストになってしまいますが、製作過程をご紹介します。
横板の貼り付けです。
Primaと書いてあるのは、このモデル(1705年ストラディバリ)の型の一号機という意味です。
その後、製作が重なってしまうことが多くなり、現在は、3号機までありますが、微妙に形が違っています。
でも、それぞれに良い個性があるので、三つとも、気に入って使っています。


切り抜いた裏板と表板です。
今回の裏板は、少し変化のある虎杢です。

荒削りで骨格を作って、、、

ミニカンナで肉付けをして、、、

スクレーパーでスキンケア、、というイメージでしょうか。

厚み出しの、ノミでの荒削りは、筋肉と神経を両方使うので、疲れる作業です。

ボディを閉じる前、、、内部を見渡せるのはこれが最後です。
次に開けられるのは、何十年後?、、もしかしたら数年後、、、?それは悲しいですね。

ラベルの数字、、私の通算製作台数です。(フラットマンドリンも含みます)
75というのは、多いような、少ないような、、
とりあえず、目標は100ですね。
# by violino45 | 2013-01-22 07:49 | 製作記 | Comments(8)

今年もよろしくお願いいたします。

旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
今年も、変わらぬ気持ちで、一台ずつ、良い楽器を目指して製作していきたいと思っております。

ブログの更新が滞っているにもかかわらず、ご訪問いただける皆様にはいつも感謝しております。
今後ともよろしくお願いいたします。

昨年の年明けに宣言?しましたとおり、前年の最後に製作した楽器のウズマキを賀状のデザインにしております。
今回のウズマキは、昨年の弦楽器フェアで、ガラスケースの中で展示させていただきました楽器のものになります。

一年前のウズマキとは、やはり、微妙に違っているような気がします。
特に意識的に変えているわけではないのですが、その時の精神状態などに影響を受けやすい部分なのだと、あらためて感じます。

ウズマキのデザインの賀状は、今年で3年目になります。
来年以降もお届けできるよう、元気に新年を迎えたいものです。

では、皆様にとって2013年が素晴らしい年となりますことを、心からお祈りいたします。
寒さが厳しい日が続きますが、お風邪などにはお気をつけてお過ごしください。
# by violino45 | 2013-01-01 00:00 | 日記 | Comments(8)

メリークリスマス & あの番組の舞台裏

早いもので、今年もあと一週間ほどになりました。

皆様が、心穏やかにクリスマスを過ごせますよう、クレモナの地からお祈り申し上げます。

さて、私自身を振り返ってみると、今年も、いろいろなことがありました。
先日ご紹介しました松山でのコンサートをはじめ、関西での展示会東京での弦楽器フェアなどでは多くの皆様にお世話になり、また、たくさんの出会いもありました。
あらためて、この場を借りて御礼申し上げます。

9月にはトリエンナーレ・コンクールに参加して、ビオラ部門でファイナリストに残れたことは、過去の国際大会での優勝と同様、意義深いできごとでした。

プライベートでは、昨年のシマにゃんに続き、ミケにゃんも家族になり、賑やかになりました。
シマにゃんは、残念ながら闘病が続いておりまして、最近は写真を撮るのも忍びない気持ちですので、しばらく、ご紹介するのを控えさせていただいております。

また、「名古屋文化情報」、そして「ニューズウィーク誌」でご紹介いただくという、光栄な出来事もありました。

ですが、やはり、今年一番の大きな出来事は、「笑ってコラえて」でご紹介いただいたことだと思います。
この番組を通じて多くの方と出会えたことは、とても嬉しいことでした。
あらためて、日本テレビのスタッフ様、ご協力いただいた宮地楽器様、他、関係各位の皆様に感謝申し上げます。

さて、この番組の取材中に撮影した写真がありますので、年末ネタということで、ご紹介させていただきます。

ラザーリ師匠の工房でのシーンです。

再現フィルムでは、ラザーリ師匠が、自ら本人役を演じていただきました。
当時、見ず知らずの日本人だった私に、こういう状況で仕事の全てを見せてくれた、ラザーリ師匠の人間の大きさに、あらためて敬服する思いです。

私の役は、ローマ支局の二代目支局長となった三林ディレクターが演じられました。
三林さんのイタリアでの初仕事が、再現フィルムの役者さんだったのでした。

撮影に立ち会いながら、私自身、修業時代を思い出して、初心に帰ることができました。
この作業台には想い出がありまして、、、
当時の私が、弟子入りしたい一心で、ラザーリ師匠に持ち込み許可をお願いした、「子供用作業台」なのです。 実際、このような感じで作業していました。

2004年当時の私です、、、8年前、、若いですね。。
子供用の作業台を、目一杯かさ上げして使ってます。

撮影は、終始、穏やかに進みました。

こちらは、学校での、音響物理の授業シーンです。

私が学生時代、実際に授業を受けていた先生が、その役を演じてくれました。
美人ですが、怖い先生でした。

そして、入学試験の面接のシーンです。

この当時は、「製作学校に入学できなかったら、NHKに退職願いを出せない」という綱渡り的な状況でしたので、ほんとうに必死で面接官に食い下がった記憶があります。

そして、ローマからの中継のシーンです。
これは、リハーサル中、、リラックスしてますね。

最近は、パソコンと携帯電話があればリアルタイムで中継ができてしまうということを知り、元放送マンとしては、時代の変化に大いに驚きました。

本番です、、一気に緊張します。

青空市が出ている広場の一角のカフェが、中継場所でした。

支局長の役目を終えられたコマツバラさん、お疲れ様でした。

三林さんとコマツバラさん、そして、右端の方は、取材担当の飯塚ディレクターです。
皆様、大変お世話になりました。

2008年の、川久保さんの番組の時も感じましたが、取材を担当されたスタッフの皆様がとても真摯に、良い番組を作りたいという強い気持ちとプロ意識で仕事をされているのが印象的でした。
私も大いに刺激を受けましたし、放送していただいた内容に恥ずかしくない楽器を作り続けていきたいと、あらためて強く思いました。

来年も、初心を忘れることなく、さらに良い仕事ができますよう精進していく所存ですので、今後ともよろしくお願いいたします。

今年の更新はこれで最後になると思います。
皆様、良いお年をお迎えください。
# by violino45 | 2012-12-24 06:16 | 日記 | Comments(18)

松山でのイベントのご報告

クレモナに戻ってしばらく経ちましたが、体調がなかなか本調子に戻らず、ブログも更新できずに失礼しております。

弦楽器フェアにはたくさんのお客様にお越しいただき、ありがとうございました。
また、日本滞在中にはいろいろな方にお世話になりました。
あらためて深く感謝申し上げます。

さて、弦楽器フェアの後に、とても印象に残ったイベントがありましたので、感謝の気持ちを込めてご紹介させていただきます。

場所は、松山市です。
私のヴァイオリンのお客様、西村真也氏のご厚意で、私の楽器だけを6台使用したコンサートを企画していただきました。
松山市内で皮膚科を開業されている西村氏は、松山モーツァルト会の会長をされておりまして、普段から音楽イベントなどを地元で企画されている方ですが、2009年に、ヴァイオリニストであるご子息のために私の楽器をご購入いただきましてから、毎年、松山モーツァルト会にて私の楽器を使用したイベントを開催いただいております。
今回は、ヴァイオリン4台とヴィオラ2台を使用したコンサートとなりました。

このようなコンサートは、2007年にも宮地楽器さんにて開催いただきましたが、楽器製作者にとって、これ以上無いくらい光栄で幸せな出来事だということは容易に想像していただけると思いますが、また同時に、私の楽器が演奏者の皆様の演奏に十分にお応えできるのか、音楽を妨げることがないか、という不安も感じるというのが正直な気持ちです。
でも、前日からのリハーサルで、演奏者の皆様が限られた時間の中で、楽器の音色を最大限に引き出していただいている様子を拝聴させていただき、その不安は払拭されました。

リハーサルの風景が中心になりますが、ご出演いただきました皆様をご紹介させていただきます。

コンサートのメインの演目は、ヴィヴァルディの、「4つのヴァイオリンとチェロのための協奏曲」でした。

第一ヴァイオリン、そして総監督として、東京芸術大学名誉教授の浦川宜也先生にご参加いただきました。
現在、西村氏のご子息の壮さんが浦川先生に師事されているご縁もあり、このような光栄かつ畏れ多いこととなりました。
先生には、私の2007年製の楽器で、バッハの「シャコンヌ」も演奏していただきました。

第二ヴァイオリンは、浅野未希さんです。
ハンガリー国立リスト音楽院を修了され、浦川先生にも師事されました。
現在は、クラシック音楽の他、和楽器とのコラボレーションなど、幅広くご活躍されています。
2005年製作のヴァイオリン(宮地楽器展示品)を演奏していただきました。

第三ヴァイオリンは、高橋暁子さんです。
松山のご出身で、同志社女子大学学芸学部音楽科を卒業された後は、愛媛を中心に演奏活動、また、ヴァイオリン講師としても活躍されています。
弦楽器フェアでも展示しました2011年製のヴァイオリンを演奏いただきました。

第四ヴァイオリンは、西村氏のご子息、西村壮さんです。
徳島文理大学研究科を卒業後、浦川先生に師事。ソリスト、室内楽メンバーとして幅広く演奏活動をされています。
2009年製のヴァイオリンを演奏いただきました。

第一ヴィオラは、升田勝喜さんです。
20歳でヴィオラを始め、筒井はるみ、菊田秋一、玉置勝彦氏に師事、オーケストラ、室内楽などで活躍されています。本業は歯科医師さんです。
トリエンナーレコンクールで5位となりました2012年製のヴィオラを演奏いただきました。

第二ヴィオラは、江口志保さんです。
99年にエリザベト音楽大学音楽学部器楽学科を卒業後、01年に同大学大学院修士を修了され、現在は「なごみアンサンブル」の代表として活躍中です。
2009年製のヴィオラを演奏いただきました。

特別ゲストとして、後藤一宏さんにご参加いただき、チェロのパートをファゴットで演奏していただきました。
後藤さんは、77年からファゴットを始め、現在は、ワグネルOBオケ、練馬交響楽団の団員として演奏活動をされています。 スタインウェイジャパンの代表取締役をされています。

ピアノは、藤田浩さんです。
ウィーン国立音楽大学ピアノ科を卒業。第6回シューマン・ユン=チャン国際ピアノコンクール最高位受賞。日本ピアノ教育連盟四国西南支部支部長、全日本ピアノ指導者協会正会員などの活動をされ、済美高校の教諭もされています。

コンサートの主催者である西村真也さんも、ピアノ演奏で参加されています。
写真は、コンサートの前日、「マツヤマ楽器」さんの店内でリハーサル中の西村氏と、ヴァイオリンの浅野さん、高橋さんです。

お忙しい中、弾き慣れない楽器に慣れるために寸暇を惜しんで練習を重ね、本番に臨んでいただきました。

夜は、西村氏の自宅に集合してのリハーサルとなりました。
ヴィオラの江口さんにはこの日に初めて楽器をお渡しすることになり、サイズの違いもあり、申し訳ない状況でした。また、楽器が揃ってのリハーサルはこの時が初めてでしたが、本番までの短い時間の中で、楽器が見違えるほど生き生きと鳴り出していくのは、さすがだと感じました。

浦川先生は、当日のリハーサルからの参加でしたが、熱の入ったご指導により、音楽がさらに高い次元に昇華していく過程を目の当たりにすることができ、非常に良い経験となりました。

コンサートでは、ヴィヴァルディの協奏曲の他、デュオやトリオの曲も演奏していただきました。

私の楽器同士が、どのように響き合うのか、不安と期待が入り交じった気持ちで聴かせていただきましたが、同じ製作者の楽器であっても、やはりそれぞれに個性があって、違う声を持っているものだとあらためて実感することとなりました。

ですが、やはり同じ遺伝子を持った楽器同士のアンサンブル、普段の演奏会ではなかなか聴くことのできない独特の響きを感じるものだということは、ご参加いただいた皆さん共通の感想でした。

ファゴットとヴィオラのデュオでは、ファゴットの響きがなんとも温かで美しく、感動的でした。
ふと、弦楽器でもこのような膨らみを持った音色を作れないものかと、真剣に考えてしまいました。

ヴァイヴァルディの協奏曲では、私が製作した6台の楽器たちの音色が混ざり合って、すごい迫力で迫ってくるように感じました。
それぞれの楽器を製作していた当時の思い出もよみがえってきて、思わず号泣しそうになってしまいましたが、なんとか堪えて、すばらしい音楽を心に刻ませていただきました。

本番はもちろん大成功のうちに幕を閉じました。
今回のコンサートを聴かせていただいて、あらためて、音楽の持つ力、すばらしさを実感しました。
そして、弦楽器を製作する仕事に就けたことに、心から感謝したいと思いました。

最後に、素晴らしい演奏をしていただいた音楽家の皆様、西村さんをはじめコンサートの開催に向けてご尽力、ご協力いただきました関係者の皆様、また、大切な楽器をご提供いただきましたオーナーの皆様、そして、会場にお越しいただきましたお客様へ、厚く御礼申し上げます。

私の楽器を使用してのコンサートではありましたが、会場のお客様には、そのことを意識されずに、純粋に音楽を楽しんでいただけたのでしたら、楽器製作者としてこれ以上嬉しいことはございません。
また次回、お目にかかれる日を楽しみにしております。
# by violino45 | 2012-12-14 04:52 | 日記 | Comments(9)

弦楽器フェア、ありがとうございました。

フェア終了から、とんでもなく日が空いてしまいました。
実は、トリエンナーレ・コンクールからの蓄積疲労が限界に来たのか、体が一気に崩壊してしまったようで、フェア後に体調を崩してしまいまして、ネット活動からは脱落しておりました。

昨日ぐらいから、やっと体力が戻って来ましたので、、遅ればせではありますが、、フェアのご報告をさせていただきます。

宮地楽器ブースには3日間を通じて沢山のお客様にお越しいただき、まことにありがとうございました。

今回、春に番組でご紹介いただいたこともあり、畏れ多くも、私のバイオリンをガラスケースに入れていただきました。
高橋明さん作のバイオリンスタンドが、ゴージャスな感じです。

私がバイオリン製作を始めた16年前からの友人、大久保さんが今年も訪問してくれました。
バイオリン製作を始めたころの私を全てご存知の、生き証人のお一人ですし、いろいろな面でお世話になった恩人でもあります。
私が持っているビオラは、先日のコンクールでファイナルまで残ることができた楽器です。
試奏コンサートでは、メロディアスな旋律がよく響いて、好評をいただきました。

ヴァイオリニストの吉田直矢さんにも、毎年、バイオリンを試奏いただいています。
とてもエネルギッシュな演奏は、注目度抜群ですね。
左に写っているのは、私の恩人の一人であります、松原さんですね。

左のバイオリンが、番組にて千住さんに演奏いただいた2005年の楽器です。
右は、トリエンナーレコンクールに参加した2011年のバイオリンです。

2011年の楽器は、前回の記事でコンクールのバイオリンの音について書きましたように、生まれたままの元気さを、さらに強調したような音でしたが、概ね好評をいただきました。
もちろん、2005年の楽器は7年間弾き込んでいただいてることもあり、馴染んだ響きがして、好まれるお客様が多かったですが、2011年の楽器の方を好まれるお客様も多く、その点は意外な感じもあったのですが、私が目指している音作りの方向性は間違ってはいないと思えたのは良かったです。
貴重なご意見をいただけた皆様、ありがとうございました。

昨年に引き続き、宮地楽器さんのブースでは、楽器の試奏を代行する演奏者さんがいらっしゃいました。
今年は、佐々木梨花さんが3日間、その役を勤めていただきました。
三人それぞれの楽器の特徴を引き出す、素晴らしい演奏をしていただき、ありがとうございました。

試奏代行は、演奏に自信が無いお客様への助けとなるのはもちろんですが、楽器の音色を客観的に比べたいというご要望にもお応えできる良いシステムだと思います。
来年も、ぜひご利用ください。

あらためて、宮地楽器ブースを訪れていただきましたお客様に感謝の気持ちをお伝えして、簡単ではございましたが、弦楽器フェアのご報告を終えさせていただきます。
来年も、さらに良い展示を目指していきたいと思っております。
ありがとうございました。
# by violino45 | 2012-11-14 01:04 | 日記 | Comments(16)

弦楽器フェアにてお待ちしております。

トリエンナーレ・コンクール直後にひいた風邪がなかなか治らず(この風邪、、クレモナ中に蔓延していたようですね)、ブログの更新をする余裕も無いままでしたが、今週末に開催されます弦楽器フェアで、今年も、宮地楽器さんのブースにて楽器を展示させていただくことになりました。

もちろん、同僚の高橋明さん、京都の天野年員さんも一緒です。

会場にて、皆様にお目にかかれることを、心より楽しみにしております。

2012 弦楽器フェア (第55回 弦楽器展)
【主催】 日本弦楽器製作者協会(JSIMA)⇒ オフィシャルサイトへ
【会期】 2012年11月2日 (金)~4日 (日)  各日10:00~18:00
【会場】 科学技術館 (東京都千代田区北の丸公園2-1)
【入場料金】 1,000円(全イベント3日間共通券・高校生以下無料)

宮地楽器さんのホームページでも、弦楽器フェアへの参加について、詳しい説明がご紹介されております。
ぜひご覧頂ければ嬉しいです。
http://strings.miyajimusic.jp/gengakki_fair/
宮地楽器のブースでは、プロの演奏者が在駐して、楽器の試奏代行を承ります。
ぜひお気軽にご用命くださいませ。

また、高橋明さんが展示される楽器は、フェアの会場にてご購入いただけます。
数台の楽器から選んでいただける貴重な機会ですので、ぜひお試しください。
こちらの、高橋さんのブログにて、ご紹介されています。
http://akiravln.exblog.jp/

スタッフ一同、皆様のお越しをお待ちしております。(写真は、昨年のフェアのものです)


今回、私は5台の楽器を展示させていただく予定です。

そのうちの一台は、4月に放送されました「笑ってコラえて」にて、千住真理子さんに演奏していただきました2005年製のバイオリンです。
今思い返しても、千住さんのストラディバリ「デュランティ」との比較試奏という、、なんとも畏れ多い番組ではありましたが、良い経験になりました。
ブースでは、この楽器も自由に御試奏いただけますので、ぜひ、お気軽にお試しいただければ幸いです。

また、トリエンナーレコンクールに参加しましたバイオリンも展示させていただきます。
この楽器は、生まれた時から、とにかく強い音がしていまして、コンクールに参加する時には、もう少し柔らかい音のほうが審査員に好まれるのでは?と思って、魂柱、駒を調整したり、弦を柔らかいものに変えたりと、いろいろ試したものでした。

調整の結果、たしかに、表面上は柔らかい音になったのですが、、でも、ストレスを感じる音になったように思えました。 
まるで、楽器が、「私が歌いたい声とは違う!」と訴えているような気がしましたので、、発想を180度変えて、この楽器が持つ元気な声をさらに引き出すようなセッティング、弦の選択をしたところ、予想通り、さらに耳に痛い音になりましたが、でも、この楽器が一番気持ちよく歌えている音でコンクールに挑戦するのが一番と思い、そのまま提出しました。

結果、200台近いエントリーの中、30位代の成績でしたので、この選択は正しかったのだと思っています。
弦楽器フェアでは、コンクールに提出した時のままの状態で展示いたしますので、ぜひ御試奏いただき、ご感想をいただければ嬉しいです。

さて、トリエンナーレではファイナリストとなりましたビオラも、展示いたします。
ファイナリストとはなりましたが、、実は、このビオラの音には少々疑心暗鬼ではありまして、、ビオラらしい音で鳴っているのか、正直なところ、納得がいく状態とは言えない状況で提出したビオラでした。
ですので、ファイナリストとなったことはもちろん喜ばしいことでしたが、それに満足してはいけないと感じていまして、、今回、弦楽器フェアでは、ぜひ、ビオラ奏者の方に試奏していただいて、忌憚の無い意見をたくさん伺いたいと思っておりますので、ぜひよろしくお願いいたします。

また、このビオラは、11月2日の金曜日、14時からの試奏コンサートにて、須田祥子さんに演奏していただきますので、こちらもぜひお楽しみください。

さて、この拙ブログにてご紹介していました40センチビオラも、展示させていただきます。
ブログでは、中途半端なところで切れてしまっていて、申し訳ありませんでした。
完成した楽器を少しだけ写真でご紹介いたします。


もう一台、最新作のバイオリンも展示いたします。
このバイオリンと40センチビオラは、都合により、御試奏はしていただけず、展示のみとなりますことを、あらかじめお詫び申し上げます。




長々と楽器をご紹介してしまい、失礼しました。

さて、シマにゃんの容態につきまして、たくさんの方からメールなどでご心配をいただき、ありがとうございます。
状態は、この数週間変わらず、耳の調子はあまり良いとは言えないのですが、抗生物質を変えて試したりしながら、お互いに辛抱強く闘病を続けているという感じです。
写真は、少し元気な時に、ストレスを発泡スチロールにぶつけているところです。

こちらは、ミケにゃんです。
クレモナも、すでに冬の気候になりまして、円形モードで熟睡中です。。


長くなり、失礼いたしました。
火曜日にクレモナを出発しますので、しばらくネット難民となるかもしれません。
コメントをいただきましても、御返事できないことがあるかと思います。
あらかじめ、お詫び申し上げます。
# by violino45 | 2012-10-29 08:09 | お知らせ | Comments(16)
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クレモナでの楽器製作風景と 日記も少々。


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